六甲全山縦走その1 須磨浦から~(2015.12.21・月)

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この山歩きで、本年最後の記事になります。
大掃除に、お正月の準備にと、
お忙しいでしょうからコメント欄は閉じています。
気軽に、自由に、ご覧ください。

今年1年、多くの方に「アルクノのブログ」へお立ち寄り頂き、
ありがとうございました。
謹んでお礼申し上げます。
引き続き、来年も年中無休で24時間のフルオープンです。
自由に閲覧して頂きますよう、お願い致します。



六甲全山縦走シリーズの初回です。
部分的に何度も歩いている、アルクノが案内役を務めます。

神戸市HPには、2015年の六甲全山縦走大会は11月8日(日)と11月23日(祝)に開催され、多くの参加者とボランティアの協力により行われたとある。
京都には、山を巡る「京都一周トレイル」があり、そこでトレイルランの大会が実施されます。
六甲は縦走大会といっても、走ることは厳禁だそうです。
参加人数を制限していますが、渋滞がいたるところで発生し、走ると危険らしいです。
今年は2日合計で3,517名の参加があり、2,776名の方が完走しました。
市外からの参加者が多いが、完走した最高齢は神戸在住81歳の男性だそうで、驚きます。

神戸市が報じる距離は56.4kmです。
実測45.1kmとの別報告があり、11.3kmも違うのは何故?
これは市街地化による経路の変遷があった事、スタートが当初須磨浦では無く塩屋だった事等もあるようで、レジェンド的な距離です^^)
45÷3=15なので、私達が通常歩く距離にして、3回で行けそうです。
ただコース離脱ポイントと取り付きで4回になるとみています。
真冬の積雪等で更に分割する可能性もあります。

この初回は、山陽・須磨浦公園駅から神鉄・鵯越駅までとしていました。
実際は打ち上げ場所の関係で、丸山駅手前の丸山町三丁目バス停までになりました。
このバス停から神鉄丸山駅までは舗装路を10分程、
鵯越駅へは約20分です。
舗装路は興味の対象外なので割愛し、次回は鵯越駅のスタートです。
鵯越駅まで歩かれる方は、
角毎にある道標をしっかり確認すれば行けると思います。


今回のコースとタイムは↓
山陽・須磨浦公園駅(9:32)~展望台で休憩~須磨浦展望閣(10:10)~鉢伏山・246m(10:12)~旗振山・253m(10:20)~高倉山・おらが茶屋🚻(10:49)~高倉台~400階段~栂尾山・274m(11:28~昼食~11:55)~横尾山・312.1m(12:14)~須磨アルプス・景勝馬の背(12:45)~東山・253m(13:02)~妙法寺交差点(13:53)~野路山公園(14:05)~荒熊神社・312.8m(14:48)~高取山頂・328m(15:05)~高取神社(15:09)~🚻休憩(15:18~)~鷹取交差点(15:49)~丸山交番(15:55)~丸山町三丁目バス停(15:57)=市バス4系統=長田神社前~スシローで打ち上げ(16:14~17:07)~市営地下鉄・長田駅

これよりやや短いアレンジとして、塩屋駅スタート~旗振山~(上記と同じ)~東山~コース離脱~板宿駅があります↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201210article_5.html
この「須磨アルプスから板宿へ(2012.10.18)」だと、南へ下るので大阪や明石方面の方は便利です。

東山から縦走コースを下って地下鉄・妙法寺駅だと、神戸市内の方に有利です。
次、妙法寺駅から直ぐ六甲縦走コースに復帰できるメリットがあります。
今回は、これに高取山を加えているので、健脚コースの部類になります。


この須磨アルプス、何処から何処までなのか、明確な規定が無い。
一般的には横尾山と東山の間にある、山肌が露出した部分を指す様で、その中心に「景勝 馬の背」があります。
須磨区にあるアップダウンの連山という点では、
鉢伏山から東山でもいいような気がします。
一見してアルプス!と感じるのは、冒頭の写真、尖った露岩が連なる所です。
ここをアルクノ?と思うくらいの迫力があります。
過去、強風時に滑落して死亡事故も発生している場所です。
注意して歩く必要がありますが、数分で終わってしまう距離です。
この数分を求めて、何時間も歩く訳です。

前置きは以上です。



直通特急・山陽姫路行に、仲間が順次乗り込み、
須磨で下車して普通に乗り換える。
須磨浦公園駅は次の駅です。
トイレを拝借し、スタート(9:32)。
直ぐの階段は使わず、なだらかなスロープを上ります。
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行くと句碑がある。
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「春の海 終日(ひねもす)のたりのたりかな」
蕪村没後200年を記念して建立したものです。

スロープは右に折れて階段に出会う。
(その先もスロープが使えますが。)
最初はなだらかな階段です。
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前日の予報では6時迄小雨マークでしたが、降り続いています。
トマトさんはザックカバーを忘れ、レジ袋で対応しています。
私はレジ袋も無いので、傘のみ^^:

地図がありました。
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赤のラインに沿って歩きます。

階段が急になり、息が切れた頃屋根のある展望台です。
左に海釣り公園ですが、雨のせいか休業日なのか誰もいない。
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JRの電車が、右の塩屋駅に向かって走っています。
明石海峡大橋は霞んで、ほぼ見えない。

ロープウェイ山上駅を過ぎ須磨浦展望閣に到着(10:10)
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この右に鉢伏山・246mです。
少し下って上がると10分で旗振山・253m。
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何も見えないが、旗振山とあるのは↓
大阪の堂島と播磨の米どころを見通せるポイントだったからです。
堂島の米相場の動向を、
畳1枚程の旗を振って、米どころへ伝えたという事です。
元禄の時代から大正初期まで続けられました。
元祖、光通信であることを以前にも述べました。
摂津と播磨の旧国境で、旗振り茶屋もあります。

なだらかな道の先、土止めの階段下って行くと、分岐です。
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「鉄拐(てっかい)山に登らなくても、左を行けば合流する。」と伝えると、
登らない、と言ってます^^;
3分後に合流し、下り道を行くと、また分岐で、道標のある右へ。
行くと、長い下り階段。
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実は旗振山から同行してきた年配の女性がいたが、ここでお別れ。
この山に8千回登山しているそうで、達人です。

下ると、
右に「市民山の会 おらが山登山会署名所」がある(10:45~小休止)。
中を覗くと、テーブルにお知らせや取り決め、当番者のサイン等があった。
かつて標高291.5mの高倉山だったが、現在は200m程。

高倉山とその周辺がかなり削られた。
その土砂はベルトコンベアで運ばれ、
須磨の海から神戸港の沖へ~、
ポートアイランド造成の為、海中へ投じられました。
山を削って人口島を造りあげ、
裾野は高倉台をはじめとする住宅地に変貌した。
「山、海へ行く」のスローガンで進められ、
神戸株式会社と言われた時代の象徴でした。
(西神ニュータウンと六甲アイランドもその関係にある。)
当初、高倉山全て削ってしまう予定でしたが、
気候変化と景観に配慮し、200m分残したという事です。
住民運動もあっての事でしょうか、それで「おらが山」なんですね。

上空90mに山頂があったとされるその位置に、
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現在営業されていない、おらが茶屋がある(10:49)。

この向うから三百段チョイの階段を下る。
半分ほど下ると、
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山を削って造成した高倉台住宅地が見えてきます。
商店が並ぶところを11時に通過。
行くと山が見えてくる。
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左斜面、定規を引いたようです。
これに400段のコンクリート階段が付けられている。
陸橋を渡り、左方向に移動すると階段が見えてきます。
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少し登って振り返ると、おらが山の全体像が見える。
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ピラミッド状態に削られた綺麗な三角形です。
その奥にあるのが鉄拐山で、旗振山は雲の中です。

登り切ると、
おぼろげながら高倉台と名谷方面の住宅地が見えてくる。
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1970年代から急速に広がったが、
現在では少子高齢化が進んでいるそうです。

角材設置の階段上がると、左に展望台です(11:28)。
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小雨が降り続いており、何度拭いてもレンズに水滴が付く。
これが栂尾(とがお)山・274mで、周囲が見通せない私達は、雲上人^^)
この下で昼食と休憩です(~11:55)。

ここから急階段をかなり下る。
平らな尾根道の後、横尾山へのワイルドな登り。
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横尾山・312.1mに到着(12:14)。
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三角点で右足集合。
休憩場所でもあり、踏み固められて擦り減り^^;
三角点の基礎部分が露出しています。

この先、須磨アルプスの表示からロ―プがあり、
更に行くと鎖場です。
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右から行けそうだが、落差があるのでチェーンを持って下った方が良い。
雨は上がったが濡れてズルズルの階段下ると、
岩の段々、急下り。
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根っこを持ってゆっくり下ると、
冒頭の写真になる。
東山の山頂がガスで見えないのは初めての光景です。
トマトさん、「これが日本か!」
と言ってます。
階段下った先から露岩歩きになるが、
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さほど危険ではありません。
注意点は、
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踏み幅の狭い所で滑らないようにする事。
岩登りは、
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簡単に終わり、
名勝 馬の背(12:45)。
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水滴が付いても視界良好な特殊眼鏡を装着^^)

ここからはラクチン歩きで、
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須磨アルプスは直ぐ終わる。

この先、ちょっとした岩登りを過ぎて、東山・253m(13:02)。
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振り返って、横尾山を眺めます。

ここからは普通の階段下りと、九十九折坂道で車道に出る。
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この先で右への案内がある。
歩道を行くとまた右へ入る様になっています。
下ると阪神高速神戸山手線です。
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これを潜って行くと、
トンネル間でドームを被った地下鉄があり、また潜る。
行くと街中へ出て右。
妙法寺前を過ぎて、信号のある妙法寺交差点です(13:53)。
直進して緩やかな坂を約三百m登ると、道路向うに道標です
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少し登った後、下りになり、左側に小さな簡易道標。
これを見逃さないように。
舗装路は地道になり、野路山公園に辿り着く(14:05~)。
ここで小休止。
「ハイカーの皆様へイノシシ出没注意」の表示があります。

高取山への登りは普通の山道ですが、途中岩場がある。
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これが少し続く。
最後に階段があって、荒熊神社。
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グロッキーさんが1名、この中で休憩。

神社境内なのに、三等三角点があります(312.8m)。
実は神社右上に須磨側のピーク(319.9m)がある。
明治23年から三角点が設置されていたが、
平成18年、神社前に移設された。

鳥居を潜って行くと、
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須磨区と長田区の境を過ぎて高取神社境内になる。
まず奥宮に向かいます。
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奥宮からの展望は通常良好だが、
階段下から奥宮が霞んでいる状態^^;
休憩して元気になったトマトさんが山頂に行きたいという事で更に上へ。
神社側は328.8mとしているが、三角点が無く皆さん328mとしています。
これが長田側のピークで、神撫山(かむなでやま)とも呼ばれる。
ただ山頂に展望は無い。


縦走路はピークや、高取神社にも行かず、下へ迂回する様になっている。
私達はお参りするので、神社へ。
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階段下って月見茶屋の前を通り、緩やかな石段の九十九折。
注意すべきはこのポイント。
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休憩(15:18~)とコースに書いた場所です。
真っ直ぐ行くと、長田へ向かいます。
トイレ奥のからダラダラ下ると、
こんなものが。
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突然目の前に現れ、道を間違えたのかと思った。
下って、町の人に聞くと3年ほど前に出来たという事です。
ここは数年歩いていませんから^^;

今年最後の紅葉を眺め、
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舗装路を下ると鷹取交差点です(15:49)。
信号渡ると六甲縦走の標識があり、菊水山に向かって左へ上がる様になっています。
クネクネ上がると、突き当り。
鵯越駅~菊水山は左で、丸山駅は右。
右へ上がって下ると左に丸山検診センターです。
その先に丸山交番があり(15:55)、
車道に出ると左方向に丸山町三丁目バス停がある(15:57)。
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丸山駅はこの先の分岐を右に下り、川を渡って、その先右へ上がる。
私達は市バス4系統に乗車し、長田神社前で下車します。

神社前通りを物色しながら下るがランチの後で閉まっている。
広い車道に出て、左へ行くとスシロー神戸長田店があった。
ここで打ち上げ(16:14~)
カニ、ハマチ、サーモン。
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更にネギトロ軍艦巻き。
生中は2杯。
最後は鉄火巻とお茶で〆ました(17:07)。
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写真のプリントや連絡案内など、日頃のお礼という事で私の分を出してくれました。
ありがとうございます。
来年も楽しく歩きましょう。


市営地下鉄・長田駅から帰路に着きます。



長文記事を最後までご覧頂きありがとうございました


年明け、年始には恒例の^^)昨年を振り返る記事を投稿する予定です。


皆様も、どうか良いお年をお迎えください

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六甲全山縦走その4 宝塚へゴール(2017.03.29・水)
Excerpt: 昨年の2月に「・・その3」を実施後、 その翌月実施する予定でしたが、 参加者の体調不良や時期的な事などがあり、 実施は年を超えて3月になってしまいました。
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