8月8日(土)快晴。
午後7時30分からの開始です。
途中花火の入れ替え作業が数回あるが、約1時間、合計1万発が神戸港の海上から打ち上げられます。
昨年は打ち上げ開始前に雨が降り、撮影場所を求めてウロウロした。
今年はその点での不安はありませんでした。
それより、ここんとこ記録的な猛暑続きで、
この日まで体力が維持できるかどうか、それが心配でした^^)
花火や舞台撮影に使用していたフィルム時代の35-105mm直進ズームが壊れ、
Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(5倍ズーム)を直前に購入した。
事前に選定していた訳では無く、骨董品でも撮影できたので、標準ズームであれば何でも良かったのです。
購入後調べると^^↓
これは、平成16年9月18日に世に出たEOS20Dと同時期にデビューしたもので、
そのキット用レンズとして発売された。
20D(現在、価格崩壊で1万弱)とのセット購入だと26万だったと言うから驚きます。
勿論、私が購入したレンズは中古品です。
使い込んだエントリーモデルのEOS Kiss X50に装着すると、丁度いい感じ^^)
更に調べると、このレンズの標準価格は91,350円で、当時の実勢価格は77,000円とある。
通常ポートレイト用に使われ「相手に威圧感を与えず自然な姿で撮影ができる。」とレポートにあります。
私の場合、ドデカイ花火が相手なので威圧感を受けるのはどっち?^^)
APS-CフォーマットのEOSデジタル一眼レフに装着したときの画角は、
35mm判換算で27~136mm相当となり、花火の撮影に最適♪
BULB撮影だと不要な、手ブレ補正の「IS」 が装備されている。
今迄通り、失敗を恐れず、数撃てば当たる戦法を踏襲します

花火の撮影には新港第3突堤が最良だと思いますが↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201208article_3.html
今年は、ポートアイランド「しおさい公園」に撮影場所を移動した。
打ち上げる台船から離れるので、迫力が低下するかも?ですが、
人気の場所で撮影してみたいと言う気持ちがありました。
レンズが変わっても設定は以前と同じ↓
カメラはマニュアルで、BULB。
F値は5.6で、ISO感度は100。
レンズもオートフォーカスを外し、距離は無限大に固定。
広角端の17mmだと広がりすぎるので35~50mm程度にして、多少調整する。
玉の大きさに応じてズーム率を変えたいが、その予測は難しい。
夜空に広がる花火を見て、次の対応をするしかない。
1万発も上がるので、何度変更してもOK牧場^^)
撮影手順は↓
三脚にセットしたカメラを緩めに固定し、首振りさせながら撮影します。
単発の場合。
ファインダーを覗きながらシュルシュル上がる光跡で到達地点を予測し、
素早くカメラを固定して、花火が開く前にシャッターボタンを押す。
(努力目標^^)
開ききると、押していた指を離す。
花火が開いてからシャッターを開くと、ショボイ花火になります^^;
花火の中心に赤い発火点があるとOK牧場だが、5年やっても難しい。
スターマインなど連発の場合↓
時間の経過とともに大きい球が空高く上がるので、画角と首振りで対応する。
ドンパチ上るようになると「シャッターを1~2秒程度押しては離す」を繰り返します。
色潰れなどは撮影直後に表示されるモニターで確認し、その感覚を修正&調整します。
前説は以上で終了し、以下本題に突入です。
第三突堤では6時頃に到着してもOK牧場だったが、
「しおさい公園」の場合、
ネット調査だと4時半で何とか撮影ポイントが得られるとある。
で、三宮からポートライナーに乗車して「中公園駅」を下車したのは16:16。
北公園は左に折れて、戻る形になります。
しおさい公園は、階段下って次の信号を右に折れ、海が見えるまで進みます。
到着しました。
花火が打ち上がる場所は右方向だが、三脚が使える場所を角に立つ係りの人に聞いてみた。
左にある風力発電設備の
向う側だと言ってます。
ここがその三脚が設置できる場所です(16:29)。
ごった返していて、こんな場所で撮影は無理かも。
と思いましたね。
奥の方に豪華客船?が停泊しており、これも気になる。
「花火撮影場所 三脚設置許可エリア」
と書かれたデッカイ看板のある手前辺りにします。
85mm(35mm判換算で136mm相当)までズームすると、
神戸らしい風景が収まり、電波塔の立つ菊水山が確認できる。
ワイド側だとこうなる。
打ち上げる台船は赤↓の三つです。
これは立っての撮影ですが、私の三脚は携帯椅子に腰かけて使用するタイプなので、脚はさほど伸びません。
なので、不安心理が大脳を駆け巡る^^;
後方で、場所取りされている方に伺うと・・、
いい場所を取っている人は朝の10時から来ている、と仰る。
「こんな時間に来て、いい場所を探しても無理!」
と、言われちゃいました^^;
そんなに早く来ると熱中症になります。
と、お返事しました^^)
何とかなるだろうと、
簡易トイレ利用のついでに、
豪華客船の方へ向かう。
左にあるのは大学の建物で、立ち入り禁止になっていた。
豪華客船はPacific Venusで、日本クルーズ客船が運航する船でした。
世界レベルからすると小振りとなってしまった26,518トンだが、
世界一周クルーズも定期的に実施しています。
仕事休みのインターバルか、
停泊と言うよりは係留している感じで、乗船口は閉じられたまま。
上部甲板で撮影出来たら最高だろうな、と思いました。
戻って、
カメラにビニールが被せられているのは、一時的だが雨がパラパラ降ってきたからです。
欧米人向け三脚なのか、背が高く、カメラが頭上に取り付けられている。
多分、踏み台に上がって撮影するのでしょう。
こんな時間に来て、と言われたが、7時半まで時間を持て余す。
夕食はランチパックと菓子パンに冷たい午後の紅茶。
シートが飛ばないようにと置いていたペットボトルの中身は、
Hot teaになっていた^^)
サンセットタイムになるとクルーザーやボートが沢山近づいて来ます。
このあと、神戸海上警察から「近づき過ぎです、もっと離れて下さい。」と注意を受けていた。
7時30分に最初の花火が上がります。
始まる直前に前の人が仁王立ちで、撮影できません。
幸運にも段になっている後ろの縁石が空いたので、
三脚を持って移動し、そこに座っての撮影になりました。
最初の花火の数発後に何とか撮影できた。
それが冒頭にある写真で、中心がずれているが、画角ピッタシに収まりました。
以下も撮影画像そのままの掲載です。
(縮小していますが、クリックするとPCのモニター一杯に広がります。)
神戸らしい夜景とセットが目的だったが、
前列が立っているので、これが限界です。
冒頭の写真も含め、まだ背景が青っぽいです。
7時45分頃に夜空が漆黒となるので、その辺りから撮影してもいいでしょうね。
430枚程撮影したが、その中からましな物を並べていきます。
ちょっと変わった花火です。
一つの玉に小玉が沢山仕込まれている。
次は、大玉と小玉が同時に炸裂しているような花火。
無風状態で、直前の煙が残っているのが残念ですが。
破れ傘のような花火^^)
これは枝垂れ花火とでも言うのか、
飛び散った発光点が開いて、ゆっくり流れ落ちます。
これを滝のような花火へ改良したのでしょうか。
次は打ち上がる瞬間から撮影したもので、シュルシュルと上がる(音は聞こえませんが)光跡が捉えられている。
この光の帯を見て、到達地点を予測し、素早くカメラを固定してシャッターを開きます。これは予測できない段階から撮影したものです。
失敗例です。
カメラを上に向け過ぎ、画角も狭い。
しかし、こうすると迫力が出ます^^)
神戸で撮った事が分かる証拠写真です。
左下にポートタワーで、右下には市章と錨のマーク。
花火と夜景と言ってもこの程度なので、あまり期待しない方がいいです。
人影が写り込んでいますが、あまり目立ちませんね。
夜景とセットで撮る場合は開始から8時までが勝負で、それ以降はポートタワーの灯りも消えます。
私はポジション取りが悪いので花火が主体です^^)
続いて異種格闘技花火。
滝のような花火は高度が低く、人の頭も写り込む。
新港第3突堤だと見上げる形になるが。
次は4つがほぼ同時に炸裂。
線が細いので、重ねても色が潰れずGood!
小さな花火が沢山開いて、花束のよう。
消えかかっている花火を、
下で支えているようですね。
昔ながらの線香花火の材料で作っているのか、
単色花火。
次は、カラフルな重ね花火。
単色と対比させて見せる、花火師の作戦だと思います。
以前にも紹介した鳥の飛翔。
あとは、皆さんで解説して頂いて、自由にお楽しみください。
いよいよエンディングです。
色潰れは承知の上で、
露光時間を、
長くしています。
最後に流星群が降り注ぎ、
拍手と歓声が巻き起こる。
後書き
ここ「しおさい公園」の利点と欠点です↓
場所取りに成功すれば、広角にセットしたままの撮影ができるでしょうね。
動画撮影には最適で、小さな花火の場合は多少ズームでしょうか。
ただ、午前中に場所取りしなければならず、超人的な体力と我慢強さが要求されます。
写真に関して、
ドンパチ上る花火は期待できますが、
高度の低い花火は多少迫力に欠けます。
三脚設置エリアでは小さなトラブルが幾つか発生していました。
そこのおじさん立たないで!とか、
後ろのカメラマンから、三脚をもう一段下げて欲しい、とかデス。
従順な日本人ばかりではないので、全て聞き入れて貰えるとは限りません。
見た所、そのエリアが狭過ぎます。
三脚はここに閉じ込めておけばいいと言う神戸市の発想だと思いますが、
改善の為、三脚設置エリアをもっと増やした方がいいです。
アクセスに関して↓
行きはヨイヨイ、帰りはしんどい^^;
帰路のポートライナーは入場制限しており、歩いて帰りました。
神戸大橋を渡り、ポートターミナル辺りからが大変です。
新港第3突堤や第2突堤からの観客と合流するので前へ進みません^^;
牛歩にもならず、アリンコ歩きです^^)
結局、薬局、自宅に辿り着いたのは昨年の1時間後でした。
来年、何処で撮影するかは、これから検討です^^)
首を長くして待たなくていいですが、実施されれば来年の8月にアップします。
最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
yoppy702
花火撮影のコツが、この記事を読む方には勉強になります。
毎年読んでいても、忘れていますので、この時期、ベストタイミングの記事です。(^^ゞ
Canonのページを見ました。
フィルター径が67mmなのに、475gというのは、一眼用にしては、軽量コンパクトな感じですね。
35mm換算で、27mm~136mm、最短35cmですから、遠景のズームでない限り、これ一本で色々な用途に対応できそうです。
花火には、十分過ぎる程のレンズやと思います。
17mmと85mmの比較写真は撮られてますが、今後、このレンズを使っての撮影記事が登場しそうですね。
花火、どれも堪能しました。
夜、風呂上りに、この記事を見たら良かったと、ちょっと、後悔しております。
そうすれば、枝豆とビールで、「たっまやぁ~」(^^)
…「たっまやぁ~」しか、知らないんですが。(^^ゞ
神戸で撮ったという証拠写真がナイスです。
神戸の夜景、そのものが素適ですから、やっぱり、イイ花火大会ですね。
「しおさい公園」が、人気の撮影スポットですか。
いつもの場所は、アルクノさんの感じからして、撮るのに良い場所やと感じてましたが、後書きを見るに、「しおさい公園」は、今回限りかなと。(^^ゞ
帰りのポートライナーは、当然、入場制限になるでしょうね。
でも、日頃、鍛えたアルクノさん、こういう時に真価が発揮されました。
でも、神戸大橋を渡ってからは、アリンコ状態ですか。
陸続きの方が、早く避難できますものね。
花火撮影で集中してお疲れやのに、帰りがこんな状態ですと、疲れがグレードアップです。
お帰りになってからは、お風呂に入り、冷たいビールで疲れを癒された事でしょうね。(^^)
本当に、お疲れさまでした。
アルクノ
花火撮影挑戦者の為、再度手順を記述してみました。
でも、更にしおさい公園へ三脚が押しかけると大変な事になりますね。
その混雑状況や問題点も列挙しました。
私のような一般向けじゃなく、マニア向けですね。
このEF-S17-85mmは古いけど使いやすいです。
私の場合、他に何が撮れるかですね。
BFJOの舞台では普段のコンデジで充分だったし。
これだとちょっと威圧感を与えます^^)
あと、農村歌舞伎と観光用でしょうか・・
また考えてみます。
前説は7日に仕上げていたので、昨日の夜にもアップできましたが、毎度漢字変換や文言で間違いがあり、朝に再チェックしました。
「たまや」と「かぎや」について↓
これは花火師の屋号なんだそうです。
隅田川(当時の大川)近くに花火店の「鍵屋」があり、のれんわけで「玉屋」が独立した。
以後お互いをライバル視するようになり、
自分達の花火が上がると「たーまやー(の花火だ!)」、
「かーぎやー(の花火だ!)」と大声でアピールする花火師!
その競演に、人々は歓喜し、掛け声を真似するようになったとか^^)
皆さんポートタワーと花火を撮りたくて、ここへ来るんでしょうね。
撮影前に、ワクワクしてきますから。
再利用できる三脚設置特設スタンドを作り、
定員を決めて入場料を取れば、
神戸市も大儲け^^)
無料シャトルバスもありましたが神戸大橋で大渋滞です^^。
なので、花火が終わると芝生で寝てる人が大勢いました。
三宮に入って、コンビニでロング缶を購入し、花隈まで
帰宅後花火の写真見ながら、また1本^^)
はるる
花火たくさん見せていただきました。見にいくことはほとんどありませんから。
お疲れさまでした。
アルクノ
この花火大会を2011年に初めて撮影し、恥ずかしながらこのブログで公開しています。
それまでは全くの未経験でした。
花火は専門家が撮影するもので、私のようなド素人が撮影出来るものではないと思っていたのです。
でも、思い切って挑戦すると意外と簡単だったので続けています。
皆さんに喜んで貰い、とても嬉しく思います。
神戸はほんといい所です。
テーマ「神戸のイベント」として、ジャズや神戸まつりに客船など私の守備範囲で現在51の記事をアップしています。
またお時間ある時にでも覗いてみて下さい。
コメントをありがとうございました
てくてく
昼光も、花火も、シャープで色合いも素直ですね。色収差も少ない様で・・・いいレンズ入手されましたねぇ。
今年は、しおさい公園ですか。チョット距離がある様で、ものによっては、長めなのがいる様ですねぇ。
さすが、毎年、行かれてるの手で、手慣れたもので、プロですね。
花束のような花火・重ね花火や、その三つ下の、線香花火状の花火良いですねぇ。
一つおいて、3発横並びの真中の花火、中心の右側と左側が・・・???
涼しい所で、片手に、花火見物
イヤァー、今年も、堪能させて頂きました。有難うございました。
ア・・・思うんですが、三脚使用場所、ひな壇の様にしてくれるといいですねぇ。無理ですかねぇ・・・
猛暑の夜、遅くまでお疲れ様でした。
てくてく
とわ
みなとこうべ海上花火大会、1万発ですか
規模が大きい、有名なんですね!
花火の撮り方、丁寧に書かれていて参考になりました。といっても、使いこなせない私ですけど(笑)
レンズ、いいのを買われましたね(^^)
画像がとても綺麗!鮮明!
やっぱり、違いますね~。アルクノさんの腕は言うまでもありません、最高!
豪華客船、気になって仕方なかったようですね(笑)
しっかりカメラに収めて
430枚の写真、選ぶのが大変だったでしょう~
これもまた、苦労しますね。
花火、堪能させてもらいました。
どうもありがとうございます
アルクノ
技術的には2012年の物とさほど進歩もありませんが、
エイヤッ+慣れで撮っています^^;
EF-S17-85mmは中古でも人気があるようで、使いやすいです。
コンデジが主体なので、これがサブカメラになるかもですが^^)
しおさい公園は初めてでしたが、距離があるので、このカメラだと大玉用ですね。
花束のような花火に重ね花火、私が気にいっているのを選んでくれました。
>3発横並びの真中の花火、中心の右側と左側が・・
これは半球花火とでも言うんでしょうか、真中だけでなく両側の花火も半分の方向に光る筋が広がっています。
クリックしてそれが解りました^^;
私も帰宅後、涼しい所でビール片手にこれらを眺めました^^)
仰るように三脚はひな壇でないと、かなりの人が悪条件になります。
最前列で立っている人と、一番後ろで踏み台に上がって撮影の人だけがいい思いしてます。
神戸市もここに予算投入して、ひな壇作ると皆さん喜ぶと思うんですけどね。
午前10時に場所取りは無理で、来年はまた別の場所で撮影します
アルクノ
手順を頭に入れて、撮影すると、「私にも写せるんです。」になります。
かく言う私も、そうなんです^^)
1万発も上がるので、片っ端から撮りましたがそれでも430枚。
選りすぐりでは無く、ましなのを選んでこれだけ残った、と言う感じです^^)
でも、選ぶのは大変で、丸1日かかりました^^;
古いのが壊れたので、このレンズを購入したんですけど・・、
月日が経過して、手の届く価格になりました。
標準ズームであれば何でも良かった、なんて書いてますが、いいレンズだと思います。
また登場させますので
花火が始まる前に豪華客船が撮影できて、良かったです
始まるとパチパチ撮るだけに集中してますが、結構疲れます。
花火の入れ替え時に「フーッ」て、息継ぎしてます^^)
とわさんに喜んでもらえたので、また来年頑張りたいと思います
凡稔
私は山梨県の鳳凰三山に登ってきました。また、ブログに載せますから・・・。
アルクノ
朝早くから活動されてますね。
これは私の活動予定に組み込まれているものですが、今年は撮影場所を変えてみました。
風が無かったので始まる迄が大変でした。
始まると撮影に専念しているので、暑さは忘れますね。
猛暑続きで、私達は11日の山行きを中止しましたが、鳳凰三山に行かれるとは、凄い行動力です。
ブログ楽しみにしています。
yokkosan
今年もアルクノさんの花火が見れました
JAZZフェスと花火は特に楽しみにしています
アルクノ
でも、暑い^^;
今年も見て頂いて、ありがとうございます
私もJAZZと花火には特に力を入れています
8月23日のSJFまで頑張ります