飯道山(はんどうさん)は京都・滋賀50山シリーズを始める以前、
4年前の夏に登りました。
「飯道山(2011.08.27)」↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201108article_10.html
電車を利用するので、その時と同じコースになります
ケンさん、アリマさんと3人で登りましたが、
ケンさんは膝を痛めて山歩きが出来なくなり、
アリマさんはかえらぬ人となりました。
今回の参加者は何時もの5名。
Sugarさんにこの山の経験があり、安心要因となっています。
しかし、後半の舗装路が長いのは4年前と同じ。
天気予報は午後から小雨だったが、それが外れていいお天気となり、
最後はバテました^^;
交通機関を含めたコースは↓
(新快速・野洲行)三ノ宮=京都=南草津=草津(8:48)↓
草津(8:56)草津線乗換・拓殖行=貴生川(きぶかわ)駅(9:28)
「貴生川駅」(9:38)🚻~日吉神社~飯道山休憩所🚻~杖の権現休憩所~飯道山~飯道神社🚻~宮町登山口~紫香楽宮跡(しがらきぐうし)~「紫香楽宮跡駅」(14:48)🚻
信楽(しがらき)高原鉄道・紫香楽宮跡駅(15:03)=貴生川(同じホームでJRに乗換)=草津(新快速播州赤穂行)
ガイドには距離が11kmで歩行は3時間50分とある。
私達は貴生川駅をスタートとし、休憩を含め5時間10分後にゴールした。
飯道山は貴生川駅のほぼ西に座し、
山頂を超えて南西に20分行くと飯道神社。
その延長線上の南に紫香楽宮跡駅と言う、位置関係にある。
信楽高原鉄道は飯道山トレイルの南側を走っています。
線路は標高二~三百程度の所にあり、神戸の北と北西部を走る神戸電鉄に似ている。
なので、高原鉄道とするにはややオーバーでしょうか。
電車は1時間に1本しか走っていません。
予め、待ち時間対策を考えておいた方がいいと思います。
京都新聞社発行の「京都滋賀日帰り山歩50選」(以下ガイド)を教則本にして歩いています。
飯道山は滋賀県甲賀市に座する664.2mの山です。
ガイドには「金勝(こんぜ)アルプス」の東端に位置するが、独立した山稜。
とある。
霊山として信仰された山で、平安時代には修験道場として栄えたそうです。
「金勝アルプス」は「巨岩アルプス」言ってもいいような山塊です。
前回の竜王山と同じような巨岩が点在し、ワイルドな景観が味わえました。
4年前は下山で本降りの雨となり、飯道神社には行かなかった。
今回は天候に恵まれ、その神社にお参りした。
巨岩神社の様相を呈しており、見所があります。
前置きは以上で終了し、4年前とは違った視点でお伝えしたいと思います。
実は、新快速が5分ほど遅れ、乗り換えがギリギリになった草津線ですが、
時間調整をしてくれた。
草津線は、貴生川駅で下車する。
南側に出るとバスが私達を待っている雰囲気だが、スルーします。
この写真突き当りに🚻があり、済ませて、左へ向かう。
細い屋根の下に山が見えるが、そこへ向かいます。
行くと大きな地図看板に「A飯道山コース13km・5時間・健脚向」とある(9:38)。
「登山口2.5km」とあるのは4年前と同じだが、
違うのは写真左端にあるコンビニが新しくできた事。
前回は、弁当購入の為、駅の反対側へ向かった^^;
これ以降、道標が案内してくれるが、簡単に説明します。
直ぐ川に突き当り、県道に沿って右へ向かう。
前方に見えてくる、杣川に架かる北杣橋を渡る。
渡って、直進の道路を行かず、左にカーブする細い道に入る。
街道筋の様な所を行くと、左に貴生川郵便局がある。
その先、右への道標があり、行くと大きな歩道橋です。
この先に小学校があるので設置したのでしょうが、
交通量が少ないのでそのまま行けます。
道路向うにあるのは、とてつもなくデカイ看板のような道標!(9:52)
駅前では登山口まで2.5kmとあったので、紛らわしい表示です。
山頂への距離表示は合っていると思います。
直ぐ貴生川小学校で、
左へ回り込む。
田園風景を眺めながら、
分岐にある道標を見落とさないようにして行くと、飯道寺。
その先にある日吉神社で休憩(10:07)。
鳥居を潜ると右に樹齢600年の欅の神木。
拝殿があり、
その奥に中門と本殿。
祭神は大山咋神で、
創建は白鳳年間紀元六百八十年頃と推察せられ・・、と境内の掲示。
日吉神社を出て真っ直ぐ行くと、
石の鳥居がある。
鳥居の先で、右へ向かう道標があり、行くと登山口。
車道を越える橋があり、
その先にバイク・車両侵入禁止の鉄扉です(10:26)。
幅広の山道を行くと、飯道山山頂まで2.5kmの表示に「石仏あり」と書かれている。
10m程上がるとこんなものが(10:43)。
誰かが寄進した物らしい。
右からの林道と合流して、
アスファルトになる(10:48)。
その先、4分でこんな表示が。
道徳寺跡と読めます。
コンクリート舗装になり、
山頂まで2kmの表示を過ぎると、🚻の向うに飯道山休憩所(10:57)。
トマトさんは既に休憩しているが、前を行く3名を呼び戻し、5分の休憩。
休憩所から奥を眺めると三段落ちの滝があり、
涼が味わえる。
向い側には結構な水量の石清水が流れていて、
顔を洗ってサッパリ。
ここから岩壺不動尊に行けるようだが、
長い階段を見て誰も行こうとしない^^;
その先、落差2m程しかない夫婦滝です。
更に行くと、4年前は無かったポールと、
石のモニュメントがある。
手作り感が出ていてホッコリします。
次の分岐は左で、「←飯道山頂1.1km」がある。
その次の分岐は右で(左は行き止まり)、角に石を重ねていました。
更に最後のモニュメント。
親切に「飯道神社にもトイレがあります」と書いてある。
この先で急角度となり、笹が茂る所を過ぎて、岩ゴロゴロ道になる。
これが冒頭の写真。
左に大岩、右に石組み。
足元が悪いのでスピードが落ちる。
地元、稚児ヶ墓山への登りに似ていると思った。
空が見えてきた先に杖の権現休憩所です(11:46)。
この奥に杖の権現を祀る小さな祠があり、休憩所が一段低くなっている。
そのせいで泥が流れ込んでいて、あまりいい休憩所ではありません。
左は、林道と繋がっていて、飯道神社まで1.5㎞と道標にある。
私達はここから右へ500m程、コブのような山頂へ登り、
その林道へ下ります。
急角度の九十九折が続く。
その先で大岩をぐるりと回ると、
山頂です(12:07)。
ここの三角点はとても分かり易い位置にある^^)
山頂表示の向う、眼下に近江富士(三上山)が望めます。
肉眼では小さな三角山にしか見えないので、ズームしています。
4年前は地理が分からずトンガリ山と、失礼な事を申しました。
バックは比叡~比良の山並みです。
今回も琵琶湖がはっきりせず、靄のように浮かんでいる。
パノラマ展望とはならず、樹木が茂っています。
ここから白草山~大納言~阿星山へ向かう縦走コースもあるようです。
三角点で右足集合写真を撮影し、昼食。
メンバーの写真を撮影し、南の信楽方面を眺めて、
来た方向から、そのまま進む形で下山する。
両側に笹が茂る、普通の山道を下ると20分で林道に出る。
ここから平坦な山道に入ると、「木食上人入定窟」(もくじきしょうにんにゅうじょうくつ)と記された立札がある(12:58)。
木食上人とは、
穀物を絶ち、山野の木の実や草を食べて厳しい修行をした僧の事です。
その木食応其(もくじきおうご)は安土桃山時代に活躍した人で、応其は興山上人とも呼ばれ、高野山中興の祖として知られる。
38才で高野山に遁世し、慶長5年高野山を出て飯食山に隠棲し、同13年ここで生涯を閉じた。
昭和43年、入定窟の上に覆堂(おおいどう)が建てられ、五輪塔がその隣に立っている。
法要が行なわれる写真もネットに掲載されていた。
行くと木の下り階段があり、降りると広場の様になっている。
そのまま進むと上から鳥居が眺められます。
回り込んで行くと、
「鏡の大岩」を見上げる事になる(13:03)。
中央左に、仙人のような方が木食応其その人でしょう。
写真をクリックすると分ると思います。
飯道神社は、
祭神として穀物神の宇賀御魂神および、弁財天を習合する飯道権現が挙げられていることや、飯道山を水源とする水への民俗信仰が伝わることから、山麓住民による分水信仰があったことが窺われる。
和銅年間に熊野本宮から分霊したと伝えられ、古くは宝亀2年(771年)の勅符に封戸1戸を与えられたとある。
戦国期には甲賀忍者の修行の場でもあったらしい。
本殿は1925年(大正14年)に国の重要文化財に指定。
入母屋造檜皮葺きで、1975年(昭和50年)から1978年(昭和53年)に解体修理工事が実施された。
(ウィキペディアより抜粋)
境内に上がる手前で行場へ行けるようになっているが、難所が続くコースで案内人が必要、との情報を得ているので私達は行かないことにした。
行者堂を過ぎ、拝殿の奥に本殿があるが、
行くと、これまた巨岩を見上げる事になる。
不安定に見えるが、長年このままのスタイルだったのか。
左に回り込んで上がってみた。
本日のハイライトと言えるでしょう。
巨岩と本殿はこの様な位置関係にあります。
これを執筆している時点で、台風11号が四国~本州を縦断して日本海を北上しているが、ここにも台風が何度も通ったでしょうに。
(台風の被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。)
台風をそよ風と受け流してきたのか。
神社を守ってきたようにも思える。
ちょっとした豪雨で、崩落する林道とは大違いですね。
展望は霞んでダメだったが、周囲の岩が豪快でした。
整備された階段下ると、石の段々になる。
土止め階段の下に休憩所があるようだが行かなかった。
下り切ると、白髪神社があり、ここで休憩(13:41)。
ただ、休憩所は汚れていて使えなかった。
この下に駐車場があり、
これが宮町登山口です。
4年前は車道に出た所が登山口と勘違いしていました。
宮町登山口に岩清水が出っぱなしの手水があり、ゴクゴク頂いた(13:49)。
右に続くオレンジカントリークラブを眺めて、
ドンドン下ると、車道に出る(14:03)。
左折し、見所の無い灼熱地獄を行く。
新名神高速道路を潜って左に国史跡紫香楽宮跡です(14:31)。
ここを曲って行くと、隼人川の信号です。
渡ると、鉄路があり、右折。
その先500mの左に紫香楽宮跡駅です(14:48)。
宮町登山口の手水から1時間だったので、ガイドにある、所要90分はかなりのサバ読みです。
4年前は、紫香楽宮跡を見過ごし、次の雲井駅まで歩いた^^;
電車は15:03なので、アルクノが持参したワインを、持参したカップに注いで乾杯。
写真撮り忘れです

これが待ち時間を想定しての、対策でした。
2013年の6月「成就山」を皮切りに京都・滋賀50山を開始しました。
1日で2座もあったが、今回が40座目で、残り10座となりました。
当初、3年計画で全ての登頂を目指していました。
ほぼ2年で8割を登り終えたので、順調だったと思います。
ガイドによると、難易度の高い山(山×4~5)が6座残っています。
なので、実施時期を選ばねばならずペースが落ちていくと思います。
回を重ねることで体力向上を目論んでいたが、
意に反し、体力は下降線を辿っています^^;
京都・滋賀50山の終了時期は何時になるか分かりませんが、
気を長く持って頂き、お付き合いの程、宜しくお願い致します

長文を最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
yoppy702
同じバッテリーのデジカメに買い換えた後の登山やったんですね。
そのデジカメが、今は、光35mm換算で光学750mmのデジカメ。
カメラの進化とスライドして、アルクノさんの記事も進化してます。
4年前の記事でも、詳細登山ガイドですが、更に詳細で解り易くなり、歴史や由来のスペースも大きくなり、ユーモアも増え、ガイドを超えた「読み物」としての感じが高まっているので、読んでいて楽しいです。
駅前にコンビニが新しく出来たのは良い事。
4年前は、「山で食べられるような弁当は2人分しかなく…」
売り切れていたら大変でした。(^^ゞ
日吉神社を出て真っ直ぐ行き、車道を越えた橋。
4年前と同じ(進入禁止の標示がない?)やし、林道との合流箇所も同じ位置で撮ってらっしゃるので、ナルホドと思いました。
4年前になかった、モニュメントにホッコリ。
ここは、ハイカーが多いのですか?
そして、トンガリ山。(^^)
4年前と比較して、デジカメの威力が発揮されています。
近江富士って、平地の中にズドーンと立っているんですね。
葛城山から眺めた大和三山のような景観を思い出しました。
飯道神社にも行場があるのですね。
チェックしましたら、ナルホドです。(^^ゞ
4年前は、下山途中で本降りでしたが、今回は、終始、好天気。
そして、駅を見過ごす事無く、「紫香楽宮跡駅」に到着。
信楽高原鉄道のHPを見ると、「雲井駅」間は0.6km。
無くても良いのにと思っていたら、「雲井駅」は、開業当時からの唯一の駅でした。(*^_^*)
今回は前回の教訓(?)を生かしてのワイン持参の打ち上げ。
さすがです。(^^)
残り10座(内、高難度6座)。
計画難度も、ますます高くなりそうですが頑張ってください。
アルクノ
4年前の記事を読んで頂き、
それと比較してのコメント恐縮します。
4年前と同じレベルだと、読者が離れて行くかも知れず力を入れました。
実は、私もその記事を前日に熟読して
出かけた次第です^^)、
カメラに助けられ、その進歩に着いて行こうと必死でした。
>ガイドを超えた「読み物」
なんて言われると、嬉しいです。
この様な所へ出かけるのに、弁当無しで向かったなんて、大胆な行動でしたね。
実は車道を越えた橋に、進入禁止の表示がありましたが、
仲間がそれを隠しています^^;
今回250枚程撮影しましたが、前回との関連性も出そうと思い、同じポイントでの写真も選んでみました。
それが次にある林道との合流地点です。
トレイルにある石のモニュメントは、グッドアイデアだと思いました。
そこらに小石が沢山あるので、適材適所ですね。
更に4年後、これらがどうなっているのか再訪してみたいです。
平日という事もあってか、道中ハイカーには出会いませんでした。
このコースだと最後の舗装路がイマイチですが、本文で紹介した山頂~縦走コースは人気があるみたいです。
近江富士は本家の11%の標高ですが、ズドーンと存在感があります。
ベルトケースに入るこのカメラが、捉えてくれたのも嬉しい事でした。
前回のゴールが「雲井駅」は、暑さで回りの景色が良く見えていませんでしたね。
距離が近くて良かったですが、数キロ先だと倒れていました
飯道神社の行場への道順は紹介しましたので、
そのレポートを期待しています
残り10座、頑張ります
はるる
山はいいですね。
いろいろなものをご覧になりながら、楽しかったでしょう。
これからも予定されているようなので頑張ってください。
凡稔
精力的な行動に圧倒されます。私は、一月前に通風になり左足親指の付け根が痛み腫れてしまいました。その後、回復はしましたが、前々山行きは止まったままです。妻もちょっと
体調を崩し、来週辺りに「白山」行きを計画していましたが
暗雲が立ちこめてきました。
アルクノ
登山と言っても数時間で終了する低い山歩きで、初心者か中級者向けの部類に入るものです。
メンバーも経験年数が浅く、数年の方ばかりです。
今回は、2度目の山でしたが、花崗岩でできた大きな岩が見所ありでした。
大抵は初めての山に向かうので、わくわくする事が多いです。
あまり無理をしないように頑張りたいと思っています
アルクノ
ガイドブックの目次に、登った山へ登頂した日付を記入するのが楽しみになっています。
1ヵ月に2座登れば2年でほぼ終わってしまうので、私達はボチボチだと思いますよ。
メンバーの日程調整もあるので、仕方ない面もありますけど。
これからは、更にボチボチになると思います。
通風になりましたか。
幹部をマッサージしたりすると悪化させるので冷やして安静にし、心臓よりも高くするといいみたいですよ。
激しい運動は症状を悪化させるので、山は中止した方がいいと思いますが。
酒量を減らすとか食事のことも聞いていると思います。
ビールにはプリン体が多く含まれてダメですが、蒸留酒にはほとんど含まれていません。
治癒したら、そちらにしてはどうでしょう。
でも、アルコールそのものが尿酸を作るので、1合程度にしないと駄目ですが。
私は家にいても毎日水を約2リットル飲んでいます。
これで大部分は排出されるのではと思っています。
奥様も体調を崩されたとか、大変ですね。
夏の体調管理は大事ですので、気を付けて下さい。
てくてく
お天気で、山頂からの展望良くって・・・
日吉神社、由緒ある神社の様ですし、木食上人入定窟はあるし、巨岩累々の飯道神社も良いし、山歩き+寺社探訪コース。良いですねぇ。
チョット、アプローチが単調で長い様で・・・苦手です。
遠征、お疲れ様でした。
てくてく
アルクノ
石ゴロゴロ登りは巨岩とセットなので、その点はワイルドです。
行場へ行くともっとワイルドになりましたね。
日吉神社はもう少し居たかったんですけど、
メンバーの足がうずいていたので簡単に
2回目なので木食上人入定窟など周囲に目配せができました。
飯道神社+巨岩がGoodです。
よくもまあ神社が御無事で、の思いがしました。
お天気良すぎて、最初と最後が灼熱です
4年前も夏に登ったので、
わざわざ同じ時期に行かなくても・・、
が反省点でした^^;
行き当たりばったり
今回で2回めですか。同じ場所でも、見る視点が違うと楽しいものですね。
これから登り、歩く人々には、すごく参考になるのでしょう。
ワイン持ち込みはさすがです。
こういう余裕も必要ですね
予定通りに動けているのがすごいことです。
アルクノ
前回はゴールが一つ向こうの駅でしたが、今回と同様、周りには清涼飲料水の自販機しかなく、15分も歩いてアルコールを探し求めました
登山道には手作りの石の飾りや新しい道標があったりして、4年の経過を感じました。
これは、今後の登山者への朗報になるかもしれませんね。
時間的にはほぼ予定通りでしたが、易しい山ということもあります。
でも、最後の舗装路と照り返しの暑さにはバテてしまいました。
今回は同じ夏でしたが、季節を変え、同じ山に登るのもいいなと思った次第です。