「梶山(大尾山)を断念し、小野山往復後三千院へ(2015.01.31・土)」
https://arukuno.seesaa.net/article/201502article_1.html
その時は積雪と吹雪で道が分からなくなり、登頂できなかった。
今回、そのリベンジです。
そのコースのトレースでは能が無いので、水井山コースを頭に付けた。
その結果、横高山~水井山~仰木峠~小野山~梶山の縦走コースとなる。
当日は丸1日曇天で、5月にしては気温高め+視界はまずまずでした。
厳しい下りがあるので、難易度は☆☆☆☆の中級~上級者向けとしている。
交通機関を含めたその行程↓
阪急・河原町下車→徒歩8分→京阪・祇園四条=出町柳(210円)→叡山電鉄・出町柳=八瀬比叡山口(260円)→ケーブル八瀬9:30=ケーブル比叡(530円)9:39~釈迦堂🚻~玉体杉(昼食)~横高山~水井山~仰木峠~小野山~梶山(大尾山・だいびやま)~三ノ滝~二ノ滝~音無ノ滝~三千院~大原→呂川で打ち上げ(16:39~)→バスで四条河原町(520円)→阪急へ
コースを14km・5.5時間と予想したが、かなり外れた。
ケーブル比叡駅9:39出発→ヘロヘロでゴールの呂川は16:39。
休憩を含めて7時間もかかってしまい、万歩計は3万超え。
時間がかかった理由↓
釈迦堂手前で道を間違えた。
梶山からの下りで花に見惚れた。
三ノ滝から二ノ滝への下りが渡渉と厳しいルートで難儀した。
梶山からの下りは大尾山の肩と呼ばれ、大原三千院に繋がっている。
水が流れる急坂で、昭和47年(1972年)の水害では一旦廃道となったそうです。
私達が用いるガイドブック「京都滋賀 日帰り山歩50選」(以下ガイド)では、
大原をスタートにし、梶山~小野山~仰木峠へ向かう様になっている。
これでは、大原の呂川で宴会が出来ないので、逆にした^^)
しかし逆にして下るのは、あまりお勧めできません。
呂川の女将さんも何年か前に女性が滑落したと言っていましたから。
増水時には特に気を付けるようにとの注意表示もありました。
前置きは以上です。
植物博士さんを加えた神戸組4名が八瀬比叡山口に到着すると、京都のSugarさんが待っていた。
徒歩数分でケーブル八瀬駅です(9:16)。
ケーブル発車まで余裕があるので、モミジを眺める。
一部紅葉していたが、
プロペラみたいな種も紅くなっていた。
このケーブルは斜度が凄くて、高度差でも日本一の561mだとか。
9:30のケーブルに乗車して動き出すと、
眼下に京都盆地が広がるようになる。
9分で比叡山の7合目まで運んでくれました。
ケーブル比叡駅からロープウェイ駅に向かうと、その右側に、
「京都一周トレイル 北山1」の標識がある。
そこからから仰木峠までは↓で説明しています。
https://arukuno.seesaa.net/article/201107article_1.html
「京都一周トレイル・比叡山から大原まで(2011.07.06)」です。
仰木峠までが簡略化できる訳ですが、分かり易く説明します。
この時のゴールがバス停大原横の喫茶「呂川」でした。
その時以来、お気に入りになっています。
写真右上に展望台があるが、
水井山(794.1m)の山頂が見えてきました。
展望台で眺める、中央の蓬莱山(1174.3m)と左の水井山です(10:00)。
その左をズームすると、集落が見えるがゴールの大原は山に隠れている。
ここでSugarさんからカロリー補給。
そのまま東へ下ると、ヤブデマリが咲いていた。
園芸のオオデマリはこれを品種改良したものです。
次にこんな表示が支柱に括り付けられていた。
比叡山International Trail Ranが5月30日に開催されるそうです。
距離50キロ、累積標高は3700mだそうで、六甲全山縦走に匹敵します。
1200年の歴史を有する比叡山を1日でぐるりと走ろう、と言う企画です。
11時間で打ち切りなので、歩く事しかできない私達は半分も行けません。
土曜日なので、練習している単独さんやグループが大勢行き交います。
西塔→と表示がある橋を渡る時、
ヤマボウシをカメラに収める(10:20)。
4年前の7月、ここを通った時は真っ白で綺麗だった。
橋を渡ると「北山7」の標識で、直ぐ山王院堂がある。
千手観音を祀り、千手院とか千手堂とも呼ばれるが、写真が無い^^;
そこから長い階段下ると、
浄土院で、左へ。
そこに西塔境内の地図がある。
これに間違った所(×)も含めてコースを描き込んでみた。
左が北ですが、道が入り組んでいて、間違いやすい所です。
京都一周トレイル歩き&上記トレイルラン練習&お散歩&観光目的のグループが入り乱れ、私達もどっちへ行って良いのか分からなくなる。
間違って入ったのは、地図にある×の道です。
方位磁石で確認すると西に向かっているので、引き返した。
その後もウロウロしたが、釈迦堂の前まで行って右へ向かうとOK牧場だった。
椿堂の右は迂回路とガイドにあるが、椿堂の左を上りました。
結局広い道に出て、直ぐ、にない堂です。
渡り廊下のような所を潜って下ると、
釈迦堂があり、
その右側に🚻。
🚻の左を上る道が京都トレイル。
その先のポイントは、左に現れる道路を潜るトンネル(11:10)。
行くとスミレのようなカキドオシ(垣通し)があった。
曇天のせいかあまり元気が無い。
ここからは迷う事も無い道。
アップダウンを行くと車道と並行して歩くようになる。
右は自動車専用の奥比叡ドライブウェイなので入ってはいけません。
そして玉体杉(ぎょくたいすぎ)(11:45)。
西塔から横川の中間点になるポイントで、行者は立ち止まって御所を眺め、
玉体加持(天皇のご安泰をお祈りする)をしたと言われています。
その京都市内方面です。
ここで昼食にします。
この後ハイカーやランナーでごった返す。
食後、玉体杉をバックに親切なご婦人ハイカーに撮って頂きました(12:12)。
出発すると直ぐ十字路になる。
東海自然歩道は右だが、横高山に向かう京都トレイルは直進です。
急坂を上って
横高山(767m)。
展望は無し(12:28)。
急坂を下った後、急登がある。
これが水井山(794.1m)で、京都トレイルの最高峰と言われる山。
ここも展望が無く、右足だけカメラに収めた(12:49)。
その先は見所が無く、滑り易い道が続く。
荒れた溝の道になり、
整備された柵の先に、
仰木峠です(13:32)。
京都トレイルはここから大原の戸寺バス停へ下る様になっているが、
私達は大尾山と表示がある、右の梶山方面へ向かう。
雪だらけだった今年の1月31日を思い出すが、
当然、様変わりしています。
ネットフェンスにカメラのレンズを突っ込んで撮影した。
ズームすると、近江湖南アルプスの山塊が見える。
琵琶湖一周ではその津田山に登りました。
中央右は琵琶湖大橋です。
登ると、大尾山の矢印がある(13:46)。
ここが梶山では?と仲間が言っているが、違います。
まだ小野山にも来ていません。
ここで休憩し、残していた食材を腹に収める。
坂を登ってピークの先にこの表示です。
1月31日は積雪で道が分からず、これを見て引き返しました。
実は、下った先で登りになり、
三角点の無い小野山があった。
ここから急坂フカフカ道を下ると、下に林道が見えてくる。
この林道をそのまま行くが、
ガイドには林道が梶山に続いているとは書いてない。
戻ると、「大尾山から大原へ」と書かれた道標があった。
入って、高度を上げていくと、下の方で林道はプツンと切れています。
このコースを行かれる方は、楽な林道で大尾山へ行けると思わないように。
(ガイドには梶山とあるが、山中その表示を見かけません。)
簡単な道を上って梶山(大尾山)。
童髯山(どうぜんざん)ともあり、山名が三つも(14:59)。
ここに「大尾山の肩(太原への下山口)」と書かれた立札です。
これを下る。
急坂を下った先の狭いエリアに、
クリンソウが群生していた。
その下に、珍しい、
ヒトリシズカ(一人静)にフタリシズカ(二人静)です。
水の流れで移動したクリンソウがその下にも広がっていた。
三ノ滝への下りが急です。
下る途中、滝の上部が見える位置で撮ってみた。
三段に落ちる滝です。
滑落したポイントなのか、階段が設置されています。
この階段、手前に傾いていて、手摺が無いのでやや怖い。
その下の道も狭い。
岩や木を掴んで滑らないようにし、渡渉も繰り返して下る。
二ノ滝は木々が邪魔して撮影できません。
そこからはなだらかになり、名勝・音無ノ滝(16:16)。
ここに一眼を首から提げた若いグループがやって来て、
「大きい音してるやん。」と言ってた。
パンプスを履いた、若くて可愛い女性が、上へ行きたがっていました。
「カメラはケースや袋で防水処置が必要だし、滑ってお尻がビッショリ濡れる事もあるよ。」
と伝えておいた(体験者は語る^^)。
冒頭にリンクした過去ログより抜粋↓
「平安朝の初め、入唐して声明(しょうみょう・仏教音楽)を学んだ慈覚大師円仁がこの地を中国魚山(ぎょざん)から伝わる天台声明修行の適地と定め、一帯を魚山とした。
・・・
修行者が奏でる旋律を乱してはならないとして、
聖応大師良忍上人が呪文を唱え、滝のサウンドを静めたと伝えられる。」
それ以前はもっと大きい音がしていたのかも^^。
下ると、右に宿坊淨蓮華院がある(16:27)。
調べると一泊2食付8千円からとあります。
和室が3部屋あり、最大12名まで利用可能だそうです。
三千院の前を通り(16:32)、
呂川に到着すると、直ぐ料理が出て来る(16:44)。
前日と山上からも電話連絡していたので、スムースな対応です。
ただSugarさんは急ぐという事で帰路へ。
4人で宴会。
今回、グループ名「一、二、山歩会」を伝え、連絡先をトマトさんにしました。
(電話帳には載っていませんので・・。)
デザートを頂き、
また来ますと、女将さんに伝え、
17:30のバスで帰路に付きました。
長文を最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
小枝
今回も充実した内容(ご情報)の
素晴らしい記事ですね。
ウェブリブログ公認の
『おすすめblog』のお墨付きと
なられておいでなのも納得です!
今日は関東で大きな地震があり
久しぶりにスマホが緊急鳴動し
驚きました。
夫婦して健康面でこの数年
旅に出ていませんが…
子供が独立したのを機に
年に1度は遠出の旅に出ようと。
その際に購入したデジカメに
古いSDカードが何枚も
未だにそのままの状態で出て参りまして。
のんびり整理(失敗写真も未削除ゆえ)を
していこうかと思っています。
物忘れが顕著になりその時は、
旅の手帳も付けていなかったので
古い写真をアップしても写真だけと
なりそうですが…
ふらりとお越し下さった際に
そんな古い写真が眼にふれたら
ご笑覧下さいね^_^;
アルクノ
『おすすめblog』に選ばれたのは、
ちょっと変わっていて面白いのがウケたのか?
と思っています。
大したことは書いていませんです。
東日本大震災以来、
火山がアチラコチラで鳴動しています。
日本は火山&地震&津波列島である事を思い知らされます。
デジカメの古いSDカードが何枚も、ですか。
私は撮影したら、
当日か翌日にはPCに詰め込んで、
年月日とタイトル付けて、
カードはリフレッシュです。
それらの写真で、
幾つもの旅行がリフレッシュされますね。
楽しみにしています。
yoppy702
数分でタオルがカチカチ、ホワイトアウト気味。
これが関西?と思いましたもの。
今回は、リベンジだけでなく、別コースを加えて、一気に2コース消化。
その上、「呂川」に寄るため、仰木峠からはガイドブックと逆コース設定。
イヤァ~ 参りました。(^^)
女将さんから、以前に滑落があったという事を聞かされた時は、ゾーとなりませんでした?
ガイドブック(梶山)では、急登とは書いてますが、そこまで読める表現じゃないですもんね。
でも…前回もガイドブックと逆コースでは?
もし、あの雪の中、終盤のポイントを下っていたら、大惨事になっていたかもしれませんね。
それを思うと、あの時の撤退は、とても価値があり、アルクノさんは、メンバーの命の恩人ですね。
スタートから昼食までは、眺望あり、お花あり、お堂あり、トンネルあり。(^^)
爽やか歩きですね。
まさに、「行きは良い良い 帰りは怖い」。
そして、ここからが登山の始まり。
横高山、水井山と頂上を踏み、仰木峠へ。
多少、荒れていても、難なく1コースクリアー。
ここからが、気持の入れ方も変わったのではないでしょうか?
そして、あの時の標示をご覧になった時は、とうとう来た!と思われたのでは?
そして、梶山の山頂を手にした時は感無量やったのでは?
そして、それを祝福するように、クリンソウがお出迎え。
まるでドラマを見ているようです。(^^)
でも、そこからが自然の厳しい試練…
それをクリアーして、「呂川」の女将さんとの再会と楽しい打ち上げ。
いやぁ~…まさに、ドラマです。(^^)
DVDを一気に観た気分です。
アルクノさん、そして、「一、二、山歩会」の皆様、お疲れ様でした。(^^)
アルクノ
ただリベンジだけでは面白くないので、欲張って二つくっ付けました^^)
メチャ寒かったのは強烈に覚えていて、指先が凍傷になりそうでした。
三ノ滝からの下りで、呂川の女将さんから滑落があったと聞かされた時はさもありなん、と思いましたね。
それを私達は凍結していた時期に下ろうとしていた訳で、無謀と言うか、無鉄砲な計画でした。
Uターンして、ホント良かったと痛感しました。
無理して行っていたらどうなっていたか^^;
メンバーには、命の恩人を粗末にしないようにと、伝えておきます^^)
玉体杉~仰木峠へは京都トレイルで歩いたので懐かしい感じす。
植物博士さんが同行なので、何時もと違って花の解説が多いです^^)
良く知っているし、ブログの為と、後で調べて報告もしてくれました。
私が知っているのはほんの僅か^^;
1月には小野山も登っていなかった事を知りましたが、梶山の達成感はその倍でした。
クリンソウの群生地発見は、植物博士さんが喜んでいて篠山にも報告すると言っていました。
トマトさんは二つのコースを一気に踏破したことの達成感が大きかったようです。
初めての事でしたから。
今回も色々勉強になりましたが、印象に残る山歩きになりました。
教訓として、この記事を、DVDを見る感覚で時々読み直してみたいと思います。
てくてく
網の様な根っこ、登るのも下るのもイヤですねぇ。
梶山のクリンソウ群落、綺麗ですね。
三ノ滝、なかなか良い滝ですね。下りも面白そうで・・・
でも、厳冬期、凍結してると苦労しそう。感じでは、氷が固くって薄くって、アイゼンがたちにくそうで、ハーケン・ザイルがいるかも・・・ですね。特に、下りは確実に危険でひと苦労しそうです。
ガイドブックが、大原から梶山としてあるの、納得です。特に、冬は、その方が安全ですね。
1月行かなくて良かったですね。
てくてく
アルクノ
まあ、比叡と言っても7合目まで箱で上がっているので^^;
横高山・水井山は急坂でヒェーヒェーでしたが
梶山の肩にあるクリンソウは情報が無かったので、サプライズでした。
水の流れで下流域へ広がっているので、今後が楽しみです。
と言っても、二度と行かないと思います^^;
三ノ滝は、険しい山中でのご褒美だと思いました。
ガイドブックでは文面からさほど危険な処のようには書いていませんでしたが、「過去水害で廃道になった事がある」と、書かれているのがポイントでしたね。
1月の時、通常の雪で視界が良ければ行っていた訳で、岩が凍っている下りのアイゼンはかなり怖いです。
今回尻餅で濡れましたが、
呂川ではほぼ乾いていました^^)
ガイドブックに逆コースで行かないようにと、改訂時には注釈が必要ですね。
この試練を今後の教訓としたいです
凡稔
三千院のところに出てくるのですね。そして、最後は例によって・・美味しそう!!!!
アルクノ
堪能しましたが、最後は疲れました^^;
クリンソウや見事な滝は頑張ったご褒美に思えました。
多分二度とここを歩く事は無いと思いますが、健脚さんに是非チャレンジして欲しいです。
京都らしい場所に降りてくるので、これはお勧めですね。
呂川は季節を考えた料理を出してくれるので、お気に入りになってしまいました。
行き当たりばったり
長時間の歩行が感じられないほどです。登ったり下ったり、曲がったり--こけたり---、
いやぁ~、まさに大人の楽しみですね。
同行して自分は行けるだろうか??
不安にもなりました。
ベテランさんばかりで、撤退どころも確実に判断できて--。
最後の打ち上げでスッキリ--です
アルクノ
急坂の山が4つ+コブも加わるハードコースでした。
比叡山周辺は出会う人も多く、その方達と情報交換しながら歩けましたが、仰木峠から先は滝まで誰も居なかったので、状況判断が必要でした。
仰木峠を過ぎると梶山~大原まで行かないとダメなので大変な面もありますね。
リタイヤは、仰木峠から戸寺か野村別れになります。
バス道歩いて大原へも行けますよ。
京都観光のついでに是非チャレンジして、呂川の女将さんに会ってみて下さい。
花一杯のこの時期がお勧めです
お尻が濡れてもすぐ乾きます