須磨寺の境内周遊(2014.11.24・月)

須磨寺はれっきとした寺院ですが、お寺のテーマパーク状態になっています。
弘法大師を祀る奥の院を頂にし、十三仏・七福神を巡る山を持っていますが、境内にはぎっしりと色んなものが配置されています。
本来は真言宗ですがそれ以外のものも色々あり、心が広いというか特異なお寺です。
七福神は福をもたらすとして日本で信仰されている七柱の神で、仏様ではありません。
境内には宗派を超越した南無阿弥陀仏と書かれた部屋もあって、驚かされます。
センサーで動くものや、触れると音が出たり音楽が鳴ったり、
ハイテクを駆使したお寺でもあります。
昔ながらの営業で寂れてしまったお寺さんは、見学に来られては?
と思います。
入場無料で、宗派を問わず、誰でも拝観できます。
実際、外人の方も奥の院へお参りしていました。


11月24日の「明石海峡大橋ブリッジツアー」が午前の部だったので↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201411article_5.html
舞子でランチの後5人で須磨寺へ行く事にした。

トマトさんが連絡すると、
私達のハイキングに参加してくれた事もあるリンゴさんが案内してくれるという事です。
実はリンゴさん、この須磨寺でお世話されている方で、案内はお手のものなんです。


須磨寺は
「須磨寺から梅の咲く須磨離宮公園へ(2012.03.21)」↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201203article_5.html
で訪れています。
今回も須磨離宮公園の紅葉狩りに行く予定でしたが、
須磨寺を出て、公園でのミニ宴会が15時を過ぎてから始まり^^)、
打ち上げ終了後、JR須磨駅へ下って帰路に着きました。


まずは、
須磨寺についてHPから引用します↓
http://www.sumadera.or.jp/index.html
大本山須磨寺の正式名は上野山福祥寺(じょうやさんふくしょうじ)で、古くから須磨寺の通称で親しまれてきました。
平敦盛遺愛の青葉の笛や弁慶の鐘、更には敦盛首塚や義経腰掛の松など、多数の重宝や史跡があり「源平ゆかりの古刹」として全国的に知られています。
須磨寺略歴縁起(寺蔵)によれば兵庫区和田岬海中より出現し給える、聖観世音菩薩を安置するために淳和天皇の勅命により、兵庫区の背山恵偈山北峰寺を建立した。
後に、仁和2年(886年)光孝天皇の勅命により開祖聞鏡上人須磨上野山福祥寺を建て本尊と祀る。
南北朝時代から江戸時代にかけて歴代住職が書継いだ、当山歴代(県指定文化財)によれば、本尊聖観音は嘉応元年(1169年)源頼政が安置したとある。


私達がランチを共にした舞子の駅ビルからだと、
舞子公園駅で山陽電車に乗り込み、須磨寺駅で下車するのが便利です(300円)。

須磨寺駅でリンゴさんがお出迎え(13:23)。
山へ向かう道が須磨寺前商店街です。
幹線道路と交差する所ですが、
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鳥居の奥に見えるのが、十三仏・七福神を配置する山です。
この信号を渡ると須磨の霊泉がある。
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地下水が絶えることなく流れ出ています。
無料で汲み取れるので、地元の生活用水にもなっているそうです。
1995年阪神大震災の際、長い行列ができました。

この橋を渡ると
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仁王門で
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門番さんに会釈して入る。
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その右側に千手観音様が立っておられます。
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お参りした後、この上に手を置くと、
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ゴンと鐘が鳴る!
かように、このお寺はセンサーを採用していますが、他にも色々あります。

進むと、海上の船へ逃げようとする平敦盛と熊谷直実の合戦の場です。
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直実は我が子直家と同じ年頃の若武者を見て、助けようとして名を尋ねる。
敦盛は「お前のためには良い敵だ 首を取って人に尋ねよ 速やかに首を取れ。」と答えた。
背後に味方の手勢が迫っているので、「同じことなら直実の手におかけ申して、後世のためのお供養をいたしましょう。」と言って、泣く泣くその首を切った。
このあと、直実は仏門に入ったという。

若干17歳(源平盛衰記では16歳)で首を切られた敦盛ですが、笛の名手でした。
その青葉の笛が宝物館にあるが、写りが悪い。
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カメラのレンズを硝子にくっつければ良かったです。
で、これが敦盛像。
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新たに作られた石人形です。
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大河ドラマに合わせて作られたのでしょうか。
2012年にあったのかどうかも覚えていません。
これも近づくとセンサーで奥の扉が開いたりします。
源平に関する以外の物も様々ありました。

外へ出ると、
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紅葉狩りができます。
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少ないですが。
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リンゴさんから頂いた線香を灯します。
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これが本堂で、
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本尊は観世音菩薩です。
その右隣りに護摩堂があり、
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更に右には、
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奥の院参道です(13:51)。
入ると墓地で、左に淀川家のお墓があります。
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映画評論家で有名な神戸出身の淀川長治さんもここに眠っています。

まずは不動明王ですが、写りが悪いので次の釈迦如来。
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右にある納札入にリンゴさんから頂いたお札を順に入れていきます。

文殊菩薩を経て地蔵菩薩です。
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次は弥勒菩薩。
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リンゴさんに用意して頂いたお札です。
その下にあるのは案内パンフレットで、何から何までありがとうございます。
お札は納経所で求める事ができます。
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奥の院の手前、高野山の方向が望める覗き穴^^)です。
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高倍率カメラで覗いてみると、
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神戸空港の導入部が見えた。

これが奥の院で、
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弘法大師様のご尊顔を拝します。
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十三仏が終わり、七福神・寿老人の下にトイレがある。
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参拝者の要望で最近設置されたそうです。

七福神の中では紅一点の弁財天ですが、心を込めてお参りします。
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琵琶を奏でる妖艶な姿で現される事が多いが、
諸芸能上達の神として広く信仰されています。
元は古代インドの水の神サラスヴァーティーで、サラスは「水」を意味する。
これは西北インドにあった大河の名前を指し、大河の自然としての偉大さ自体を神としたものらしい。
河がもたらす恵みから豊穣の女神となり、さらさらと流れる河の音が音楽を奏でるようだとの連想から、音楽の女神にもなりました。
芸能は技を必要とし、技能にも通じる。
アルクノとしては、アイデアを駆使して色んなものを作っていきたい!
と云う想いがあるので、私の女神様でもあります。
更に言葉の女神ヴァーチュと同一視されるようになり、弁の才に優れた神、
弁才天となり、弁舌、学芸、智恵の女神として信仰を集めた(資料より引用含む)。

全てのお参りが終わって下ると駐車場で、眼下に墓地が広がる。
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見上げると、須磨の海です。
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須磨海水浴場があるが、ビル群で海岸線は見えない。

エレベータで下り、西国三十三ヶ所巡りです。
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その下、あつもりの首塚です。
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向いにある熊さんの頭を撫ぜると、音楽が奏でられる。
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どんな音楽なのかは現地で確認を。
シベリア満蒙戦没者慰霊碑の横にあります。

その下に六地蔵菩薩。
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地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六道に輪廻する一切の衆生を救ってくださる仏様です。
その前に五猿があるが、撮影しませんでした。
みざる、きかざる、いわざるの三匹に「みてござる」と「おこらざる」が加わっています。
これもセンサーで首を動かしたりするので、是非現地でご覧ください。

三重塔は最近塗装が終わったばかりだそうで綺麗。
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ここからも紅葉が眺められる。
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これは出世稲荷で、
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出世したいと願う方は是非こちらへ。
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私達は命永らえるだけで宜しいので^^)

敦盛首洗池を過ぎると、大師堂です。
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次に一願成就の大数珠で、
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中に入ると「南無阿弥陀仏」と書かれています。
真言宗ですが、宗派を問わず誰でもお参りできるようにと、ご住職の配慮です。

お参りは全て終わって、休憩。
この下にトイレですが、青年が絵を描いています。
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私も描きたかったが、カメラに収めて今後の参考にします。

その横にも画家さん達。
紅葉と三重塔を描いています。
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写真左端に青葉の笛のメロディーを奏する装置がある。

文部省唱歌ですが、
倍賞千恵子さんの澄んだ歌声でお聞きください↓
http://www.uta-net.com/movie/37906/
2分ほどですので。

一の谷の 軍(いくさ)破れ
討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ
暁寒き 須磨の嵐に
聞こえしはこれか 青葉の笛

更くる夜半に 門(かど)を敲(たた)き
わが師に託せし 言の葉あわれ
今わの際(きわ)まで 持ちし箙(えびら)に
残れるは「花や 今宵」の歌


東から外へ出ると公園です(15:03)。
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私が持ってきた白ワインで寛ぎました。
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冒頭の鳥居まで下り、右の道路を行きます。
国道に出て、右折するとJR須磨駅が見えてきます。

駅まで送って下さったリンゴさん、ありがとうございました。
4時前の電車で帰りました。


須磨寺は四季を通じてお参りできる所で、梅や桜もあります。
離宮公園とセットで訪れると、丸1日を費やしても、また来たくなるかも知れません。


じっくりお参りしてみて感じた事です。
ここの住職さんは本当に心の広い方だと思いました。
日本は色んな文化を受け入れてきたが、その代表の様な方です。
一般の方に宗派の細かな違いが分かるでしょうか(私にも分かりません^^;)。

広い墓地があるからこそ出来るのだと思いますが、
貴重な展示物があるのに拝観無料です。
色んな方に来て頂いて歴史や文化を知って貰い、
広く仏の心を説いているような気がした。


観光地の様に、気軽に訪れる事ができる須磨寺だと思います。


最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント

  • 凡稔

    歴史的にみても祀られている仏様?をみても、すごい由緒あるお寺ですね。国語教科書で「敦盛の最期」を勉強しましたよ。哀しい物語でした。「さいなら、さいなら」の淀川さんのお墓もあるのですね。
    本当に神戸付近は歴史的な名所急性に事欠かない所ですね。アルクノさんの多方面に亘る興味関心と研究意欲もすごいです。
    2014年11月29日 17:37
  • アルクノ

    凡稔さん、早速のコメントありがとうございます
    有り難い言葉です
    今迄も神戸の色んなところを紹介してきましたが、ここは誰が来ても良かった~と思わせてくれるでしょう。
    私の駄文でその良さが解ってくれると、とても嬉しいです。
    2014年11月29日 18:14
  • yoppy702

    今回の須磨寺探訪記はガイドさん付きですか。
    それも、須磨寺関係者。
    一級のガイドさんです。
    午前の部の素適なウォークと合わせると、立派なツアーですね。(^^)

    ボクが、ここに参拝…一応、参拝です。(^^ゞ…に行ったのが、2012年5月。
    それ以後、色々と増えてるようですね。
    須磨寺のHPには、「おもろいもんめぐり」という項目があり、「オモロイ寺」にしたいという住職のご希望があると書かれてました。

    手を乗せると、ゴーンと鐘が鳴る仕組み、面白い!(^^)
    前に行った時は、なかった…ような。
    是非、やってみたいです。
    熊さんも気付かなかったなぁ…(新しく出来た?)
    頭を撫でてみたい!(^^)

    新たに作られた石人形は、「宝物館」の中にあるのですか?

    境内は、紅葉も綺麗やろうと思ってましたが…
    桜の季節の源平の庭の素晴らしさは、アルクノさんの記事を見ておりますが、紅葉の境内も素適ですね。

    倍賞千恵子さんの「青葉の笛」の動画、これイイですね。
    歴史の説明、須磨寺の登場、勿論、倍賞千恵子さんの素適な歌声。
    この音楽碑の所に、この動画を流せる装置が欲しいです。(^^ゞ

    ん?五猿は、何処かへ遊びに行ってたんですか?(^^)
    改めて、須磨寺のHPもチェックしましたが、離宮公園とセットにしなくても、ここだけで、一日を過ごせそうです。
    境内でお弁当を食べてもイイんですよね?(^^ゞ
    2014年11月30日 12:12
  • アルクノ

    yoppy702さん、
    リンゴさんは一級のガイドさんでした。
    須磨寺以外の寺院についても様々教えて頂き、感謝しています。
    5名が奥の院巡りは初めてでしたが、私は弁財天が嬉しかったです。
    来年4月から開始されるブリッジツアー参加の皆さんには、須磨寺セットがお勧めだと思います。
    仰るように1日ツアーになりますね。

    ここはオモロイ寺そのまんま東^^)
    もう空き地が無いので、これから増やす展示物は立体構造になるかも。
    ゴーンと鐘が鳴るのは2年前には無かったように思います。
    手を離すとまた鳴ります
    熊さんので音楽が鳴るのはその前からあったので、撫ぜ(何故)忘れた^^)
    懐かしい曲が流れます

    石人形は宝物館にあって、歴史上の人物が色々出てきます。
    センサーを駆使しているので、時間をかけてご覧ください。
    紅葉は宝物館の周りがGood!です。

    倍賞千恵子さんの歌声は昔から痺れていたので紹介しました。
    須磨寺の主要な処が説明付きでバックに流れるので、私も動画で流して欲しいと思います。

    五猿は奥の院の山へ遊びにも行かず、
    行儀よく座っていました^^)
    お弁当広場はありませんが、絵を描いていた手前に座れる休憩所があります。
    そこならOKだと思います。
    最後に宴会をした公園が近いので、そこでゆっくりして、午前と午後の部に分けてもいいと思いますよ。

    是非、残る四季にも立ち寄って頂いて、
    離宮公園とセットで紹介してください
    2014年11月30日 14:39
  • てくてく

    須磨寺さん、相変わらず多彩な境内で・・・退屈しませんね。

    紅葉も綺麗ですね。境内を自由に散策できるのが良いです。まあ、お寺も衆生の為にもあるんで・・・衆生に開かれた須磨寺なんちゃって
                         てくてく
    2014年11月30日 19:56
  • アルクノ

    てくてくさま、
    須磨寺は、最初来た時に驚きましたが、それが楽しくて何度でも拝観したくなります
    こんなお寺は他に無いので、何度でも紹介したくなります
    なので、衆生には大挙して来て欲しいです
    2014年11月30日 21:07
  • 行き当たりばったり

    今晩は。いやはやもう、盛りだくさんですね。これは事前に調べても、まる1日かかるような。しかし、山の地主さんといい、お寺さんを、実際に案内されてる方といい不思議な経歴をお持ちのお仲間がいっぱいですね。ツア-の企画しがいがありますね。
    2014年12月04日 23:35
  • アルクノ

    行き当たりばったりさん、こんばんは。
    須磨寺は、依然に何回か来ているので大体の事は知っていました。
    今回は更に詳しい人の説明で、心強かったです。
    あとはネットで調べた事や、私の知っていることも付け加えました。
    ここに来られる人の予備知識になればと思っています。
    山の地主さんや、お寺を世話なさる人とは最近なんで、偶然と言うか顔が広いわけではありません。
    でも、その助けを借りているので感謝しています。
    2014年12月05日 00:09
  • 華の熟年

    こんにちは。初めてブログにお邪魔します。

    須磨寺の綺麗な写真や解説を拝見させて頂きました。お寺やお稲荷さんや七福神、等々が祭られているのは良いですね。まだお参りした事が有りませんので、神仏霊場の巡礼時に行きたいと思っています。このお寺は息子が弾いている一絃琴で知りました。
    2014年12月08日 12:23
  • アルクノ

    華の熟年さん、はじめまして
    暖かいコメント、ありがとうございます。
    神社仏閣に詳しくはありませんが、神戸では馴染のお寺で、親しみも持たれているので紹介しました。
    交通の便にも恵まれているので。是非お立ち寄りください。
    息子様の一絃琴で知る事になったとか。
    私もその年齢になり、年下の方々に色んな事を教わっています。

    アルクノは山歩きや手作りなど色んなことを書き綴っています。
    お時間がある時に、また気軽にお立ち寄り下さい
    2014年12月08日 13:39
  • かっぱちゃん

    大らかな住職さんですね♪日本は八百万の神々がいらっしゃるのでみんなで仲良くお参りできるのはよいことですね(*^_^*)
    紅葉が美しく絵になる風景なので絵を描かれてる方が多いのですね。スケッチブックとお弁当を持って行ったら素敵なとこですね。アルクノさんの記事でいろんな神様や仏様ときれいな紅葉が見られて楽しかったです♪
    2014年12月08日 23:49
  • アルクノ

    かっぱちゃんもこのような処が好きなのでは?と思いました。
    リンゴさんのお話しでは、アイデア豊富な方で発展性のあることを常に考えておられるようです。
    私にもそのアイデアが欲しい
    お願いする場所が沢山あるのでお賽銭が大変と思ったら、お札を購入してそれを収めるだなんて、いいアイデアだと思います。
    丁度紅葉が残っていて良かったですが、春もいいですよ。
    もし、神戸に来られた時は是非立ち寄って下さいね。
    2014年12月09日 07:34

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