当レポートがブログ開設400件目の記念記事となりました。
カメラは高倍率Power Shot SX700 HSを使っています。
明石海峡大橋は世界最大の吊り橋です。
それを支えるメインケーブルは神戸市西区の舞子側から淡路島に向かって、1A(アンカレイジ)~2P(主塔)~3P(主塔)~4A(アンカレイジ)と繋がっています。
今回私達は2Pのテッペンへ登り、
海上約300mから下界を眺めることにした。
それが「明石海峡大橋ブリッジワールド」
ネットで申し込むと↓
https://www.jb-honshi.co.jp/bridgeworld/net_ap.html
直ちに参加申し込み受付済みの返信メールが届きます。
予約成立番号と参加日が書かれたメールをプリントし、参加費一人3千円を当日受付場所に持参すればOKです。
月・火・水はOFFだが、振替休日や祝日だとOKです。
11月24日は月曜日だったが、勤労感謝の振替日でした。
5人まで1グループとされ、京都・滋賀50山にチャレンジ中の5名で申し込みました。
天候が心配でしたが、好天になり11月下旬にしては気温も高く、気象状況は良好でした。
午前の部は9時半からで、9時前JR舞子駅に集合し橋に向かいます。
今回のコースを簡単に説明します。
アンカレイジ内のエレベーターで上へ。
一般の方が行ける処から橋の下へ降ります。
点検用通路を歩いて1キロ先の主塔へ向かい→
左の支柱内のエレベーターで↑
塔頂部のー(高さ289m)が動き回れる場所で、舞子側も淡路側も見渡せる様になっています。
胸までの頑丈な壁で恐怖感は無し。
海岸で橋を眺めると、
大型フェリーが橋に向かっています。
カメラのデジタル60倍を確認。
9:20受け付け開始で、部屋に入って9:30からスタッフの紹介と説明です。
ホワイトボードには3班に分かれた名前が書かれ、私達は第1班。
ベストを着用し、説明を聞くイヤホンを装着。
ヘルメットも被ります。
スタッフはこの橋の建設に携わった方達で、その言葉には説得力がある。
世界に誇れるのは橋の大きさだけでは無い。
各部門の工事や工程に、徹底した安全性を施した。
10年の歳月をかけ、210万人が携わったが、死亡事故はゼロ。
長大橋建設技術は諸外国から教わったが、今やその技術を輸出する立場にあり、世界の長大橋建設に寄与しています。
工事終了後は、橋の事を知るエキスパートとして、
保守点検にあたっている。
完成したら終わりではありません。
耐用年数を200年以上とし、保守点検に努めています。
完成して16年なので、まだ始まったばかりです。
この方達が持つ技術の伝承も大事です。
最後に、建設当時の様子を編集したDVDが流され、橋の科学館へ向かう。
「明石海峡海上ウォーク(2014.11.09・日)」↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201411article_2.html
の勉強に加え、知識が+されます。
11月9日は自習でしたが、今日は教師付きです。
「明石海峡海上ウォーク」と重複する箇所もあるが、
注目すべきことを記載していきます。
見上げると1/100模型がある。
これで風洞実験を行い、
風速80mに耐える構造であることが確認され建設が始まった。
超巨大台風に襲われ、橋が残ったとしても、
周りの住宅がどうなっているかなんて想像したくないです。
アンカレイジの基礎については上記の記事にあるが、その構造について。
メインケーブルは290本のストランド(正6角形に束ねられたワイヤー)で構成されている。
ストランドをコンクリートで固められた鋼製フレームに分散して固定させる。
各ストランドは127本の鋼線が束ねられているが、今までの物より高強度鋼として開発された。
アンカレイジを固定する基礎は、直径85m×深さ63.5mコンクリートの人口岩盤となっています。
工事としては此方が先だが、
曳航してきた直径80mの鋼製ケーソンの四方に錘を据え付ける。
秒速4.5m・時速16kmの潮流が渦巻く海峡だが、潮止まりの時間帯を利用して注水しながら5㎝の誤差で沈めた。
その後、新たに開発した水中でも分離せずに固まるコンクリートの打設です。
ケーソンの奥側、生コンクリートプラントが台船の上にあります。
通常の生コン工場の3倍のスケールで、台船は2万5千トン級。
手前は陸側から資材を運んで設置する為の台船で、1万2千トン級。
次に今回の主役となる主塔です。
右は工事中の姿で、組み立て中に倒れないようタワークレーンと繋いで3本柱にしている。
寸法通りに作られた30段のブロックを重ねていくが、わざと隙間を大きくしています。
この隙間がラップ1枚程度になるよう、ぴったり合わせていきます。
そうすると、297mの塔頂部で3センチ程度の誤差に収まるという事です。
ケーブルから10万トンの力を受けるので、傾いていると歪んだり倒れたりしてしまいます。
しかし、これを設置する基礎に傾斜があると、真っ直ぐに立てられません。
そこで、コンクリートを水平かつ鏡面仕上げにする機械が開発された。
赤い光線はツアーリーダーのポインターで、墓石の様にツルツルです^^)
次の写真は、直径112㎝のメインケーブルが錆びてしまった実物大模型。
鋼線で密に巻き、ラバーテープで覆っているが、潮風に当たると経年変化で錆びてしまいます。
そうならないよう、除塩した乾燥空気をケーブル内部に送り込み、湿度40%に保っている。
隙間は断面積の20%あるそうです。
お勉強が終わって、1Aアンカレイジへ。
1班なので先頭です。
中にあるエレベーターで、
地上50mへ。
階段で下って点検通路へ。
ここから主塔までは、11月9日に歩いた道と同じです。
右方向に見える明石市立天文科学館をZoom Up。
現在10:36
撮影に気を取られ、
橋の端に寄ると危険^^)
右の通路に蓋があるが、修理部品の落下防止用ではありませんでした。
この下には8万ボルトの送電線があり、それを保護するための防水蓋です。
一般の人は歩けません。
関電ですが感電してはいけないので^^)
次に、左側にある2本の黒いパイプ。
これは神戸から淡路島へ水を運ぶ大事なパイプです。
神戸の水の殆どは淀川から、淀川は琵琶湖からという事で、
淡路島の方は琵琶湖の水を飲んでいることになります。
明石海峡大橋は電気も水も運ぶ、とても重要な橋でした。
以上は、ツアーリーダーと歩きながらイヤホンで聞き取ったものです。
ダジャレはアルクノが勝手に挿入した^^)
2Pにやってきました。
左側内部にエレベーターがあります。
船室に入るような構造になっており、仕切りを跨ぎます。
支柱2本は上に向かって幅が狭くなっています。
なので、エレベーターのガイド板が途中切り替わる為、減速してガタンと揺れます。
その後は高層ビル93階相当まで一気に上昇。
私達1班は14名。
このエレベーターに定員がある為3班に分かれているのです。
蓋が開いて階段上がると、
塔頂部の展望所です。
両側には138~158㎝の高欄が設置され、端っこは踏み台が無いと撮影しづらい。
左に立っているオレンジヘルメットの方がツアーリーダーです。
この後2班と3班と一緒になり、やや混雑する。
まずメインケーブルが繋がれているアンカレイジをZoom。
その左、橋の科学館です。
陸橋渡って行くとJR舞子駅で、駅ビル2階にレストラン街がある。
そこからワイド端(25mm相当)にするとこうなる。
馴染の六甲縦走路を紹介します。
須磨浦公園駅から上がると、右の鉢伏山(246m)で左に旗振山(252.6m)。
次の写真は右の横尾山から須磨アルプスを経て、
左の東山。
その後ろに高取山がぼんやりとある。
更に背後には六甲の山塊ですが、空気の層でこんな状態。
引いて、六甲山系の全体像。
右の須磨から宝塚に続く六甲全山の稜線です。
実は当日、六甲全山縦走大会が実施されていることをツアーリーダーさんに教えて頂きました。
その全山縦走大会に6回も参加したそうです。
長大橋を造る専門家ですが、歩く方でも超エキスパートさんでした。
橋桁は、
ハンガーロープで吊り下げられています。
舞子公園内にある孫文記念館と移情閣です。
お天気がいいので、お散歩日和です

その右の海岸線。
舞子浜海水浴場と、西日本最大クラスの三井アウトレットパーク・マリンピア神戸です。
次に淡路側を眺めてみましょう。
1991m先にある3P主塔です。
これをZoom。
天辺にはアンテナが設置されていますね。
デジタル60倍にしてみた。
その3Pを支える基礎です。
舞子側、右端の踏み台に立ってメインケーブルを撮影。
このケーブルの上を歩いて、降りられるとか^^;
全てが点検できるようになっています。
スタッフに私達を撮影して頂きました。
日差しがきついので、用意した特注サングラスをかけています。
淡路側のメインケーブルと、
西の瀬戸内海です。
20分ほどの滞在でしたが、堪能して下界へ。
大満足の万歳! 5人で明石海峡大橋^^)
嬉しくておメメがまん丸^^)
スタッフによる撮影サービスでした。
ケーソンの回りは潮流が乱れ、
渦潮の様相。
帰りは細い点検通路の一部をを歩きました。
眺めが宜しい。
お土産は、紅たこせん・渚のひびきにしました。
540円ですがスタッフからの割引券で440円。
これを齧りながら執筆しています。
集合場所へ戻ると、
1班の集合写真と、名前が書かれた認定証が席に置かれています。
認定証には氏名が書かれていますが、右上に貼る写真で覆っています。
スタッフからの土産は、
鋼線サンプルもあったが、
説明で視聴した建設当時の14分間DVDにしました。
参加してみて、
高所恐怖症の方もOKではと思いました。
Sugarさんはその症状を持参したが「怖い!」とは一度も発しなかった。
毎年4月から11月まで実施されます。
世界一の明石海峡大橋を上から眺めてみませんか?
このあと、舞子の駅ビル2階でランチにし、第2部は「須磨寺境内周遊」になります。
地元の方に案内して頂きましたが、それは後日・・
長文レポートを最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
凡稔
高所恐怖症ぎみの私は目を回してしまいそうです。
それにしても、日本の長大橋建設技術は素晴らしいですね。耐久年数200年ですか。230年後はどうなるんでしょうか? 新たな補修技術が開発されているのかもしれませんね。
アルクノ
私も風が強いものと思い、11月下旬でもある事から、参加者には防寒具の用意をお願いしていました。
ところが暖かくて、春の装いで良かった!と反省しました。
千mの山を何度も登って眺望を楽しまれる凡稔さんなら大丈夫で、目は回らないと思います。
私も200年が過ぎたら壊すのかと意地悪な質問をしてみました。
すると、出来るだけ長持ちさせるようにしていくとのことでした。
木造でも千年持っているので、日本の技術の見せ所ですね。
点検や補修技術も進歩するでしょうし。
その姿が確認できないのが残念ですが
yoppy702
これ、余りにも、怖過ぎです。
写真やのに、それも、大きくしてないのに、下半身がスースーしましたよ。
でも、怖いもの見たさでしょうか…大きくしてしまいました。(^^ゞ
よくぞ、こんな所まで行かれました。
さすが、仙人の領域に達せられたアルクノ様。
ついに、背中に、羽が生えたのではと思いました。(^^)
明石海峡海上ウォークでも、橋の勉強をさせて頂きましたが、今回のは、更に、更に奥が深い。
技術の粋の集大成ではなく、更に開発を重ねた結果出来上がった、超優れものなんですね。
そして、作って終わりでなく、エキスパートとしての保守活動。
今まで知らなかった、明石海峡大橋の世界に誇る素晴らしさが、より良く理解できました。
単に美しいだけではなく、その技術力、安全性…
ますます、この橋が好きになりました。
それにしても、モノスゴイ眺め。
いくら安全やと行っても、目に入る景色は尋常じゃないですよ。
皆さん、スゴイですね。
そうそう、このカメラのズーム力、60倍というと、プログレッシブファインズームでしょ。
35mm換算で1500mm。
やっぱりキャノンですね。
このコンパクトさで、これだけ撮れれば、大満足でしょ。(^^)
参加費3,000円でこれだけの恐怖が味わえ…ちゃう、これだけの素晴らしい受講と景観が味わえて、お土産も割引で、認定証が付いてくるなんてお得過ぎますね。
素晴らしい体験に拍手です。
それにしても、24日で良かったですね。
ボクは、25日にツアーを申し込んでいたのですが、雨。
三連休を避けたのが失敗でした。
アルクノ
冒頭にビビットくる写真を持ってきました^^)
私も他の人の紹介写真を見て、こんな場所に立てるんかいなと。
しかし、実際は「おー~っ!」と言葉が出て、恐怖感は飛んでしまいます。
直下を見た時だけ、怖いと思いましたが、直ぐに慣れます。
強風で凄い事になっているのではとの予想でしたが、風が無かったです。
今回は専門家に教わったので、この橋の様に頑丈な知識が入りました。
「ますます、この橋が好きになりました。」との思いは同感ですね。
明石海峡大橋ってどんなの?と聞かれたら自信を持って教えられます。
造るのは10年でしたが、守るのは200年以上ですからそちらの方が大変です。
造った人でこそ分かる保守点検の重要性でしょうか。
これを代々引き継ぎ、篤く語った情熱も一緒に引き継いで欲しいです。
展望に関しては申し分無しです。
時間に制限があるので、どのようにカメラに収めようかと、そちらに神経を注ぎます。
雨が降ると魅力半減なので、リーダーさんもその事を一番気にしています。
その様な方には又来てくださいと言っているそうです。
撮像素子が小さい事で、ズーム力がUpできるだなんて嬉しい事です。
デジタルズームもまずまずで、トリミングする必要が無い^^)
ネックストラップに繋ぎ、紐を長くしてベルトケースに収めているので、リーダーさんもフムフムでした。
参加費3千円ですが、仰るように得したと思わせる工夫が随所にありました。
今回、橋を造った人と同じ気持ちを共有できた事が、一番得した事かもと思っています。
25日にツアーでしたか、yoopyさんが旨く纏められるのを楽しみにしています。
てくてく
高い所は良いですねぇ。主塔からラッペルしたら爽快でしようが、させてくれないでしようね。
写真は、新しいデジカメでしょうか。良い写りですね。
高所海上散歩、お疲れ様でした。
てくてく
アルクノ
晴女四人衆に感謝しています。
カメラは最近購入したキャノンPower Shot SX700 HSです。
文字数が満タンでしたが、文言を調整してその事を書き入れました。
小柄ですが、高い能力があり高所でも平気で撮影してくれます
ラッペルは出来ませんが、保守点検員になると、メインケーブルの上を歩く事が出ますよ
アルクノ
コメントを読み返して、思い出しました。
塔頂展望所に上がった所の写真を御覧下さい。
そこに塗装されていないステンレスボルトがあります。
これを外して外へ出る事ができます。
なので、主塔から外へぶら下がる事ができるのです。
その上にはゴンドラを吊り下げる小さな穴があります。
つまり、点検員になるとてくてくさまの願いはかなえられますよ
行き当たりばったり
作った人が案内してくれるのですから、これほど確実なことはありません。おみやげまであるんですものねぇ。
アルクノ
このツアーは同行した仲間の希望があって、実現しました。でも、4月から11月まで実施している事は知らなかったです。
昔、このようなテレビの取材があり、それはとても恐ろしいものでした。
今は一般向けに改良され、不安も無く、誰でも参加できます。主塔まで歩く1キロの方が怖いかも知れません。
でも、信頼できるスタッフが同行しているので安心です。
お土産も満足のいくもので、得した気分になります。
他府県の方も参加できますよ
亜子
こうした物を通して、日本の科学技術の圧倒的な高さを知るのはうれしいですね
アルクノ
何時も山に同行している仲間に教えられ、
背中を押されて、参加することになりました。
単独での参加は恐ろしくて、無理です
でも、参加してみての感想は、素晴しくて恐怖感も無く、誰でも参加できるような気がします。。
それと、仰るように日本の技術の高さと、日本人としての誇りも感じ取る事ができます。
中国など海外からの参加者もいます。
是非、亜子さんもどうぞ
走れ!ミストラル
記念にふさわしい記念になる、体験とレポート
ご苦労様でした。この様な、貴重な写真の数々
驚きました。こういった、ツアーがある事自体
知りませんでした。日本の建設技術は、ここま
で進歩して来て、世界に自慢でき誇れるものだ
と、実感しています。更に、技術のプロジェク
トを紹介する博物館の写真や289㍍の高さか
らの 絶景、写真とレポート感動しました。
ブログに載せるだけは、もったいないと思うの
です。今年の見学ツアーは、終了しましたが、
27年度も4月から実施すると思いますす。
このすばらしいレポートをもっと皆さんに知っ
てもらいた意味で、その時期になったら再度
更新したら、どうでしょうか?
2時間半のツアー 疲れたでしょう、ご苦労様
です。
アルクノ
ブログ開設400件目は偶然ですが^^)神戸市民として、記念記事に相応しいレポートになったのではないかと思っています。
実は私も高所恐怖症でしたが、ハイキングでの急坂登り降り下りの経験でそれを克服し、今回のリーダーを務めるまでになりました。
こんなツアーがあるなんて、知らない方が殆どだと思います。
私もどんなものか興味があったので、そのHPを覗いてみました。
参加者の感想を紹介しているコーナーでは、感動のコメントが大半を占めていました。
これが参加の後押しをしてくれましたね。
私達が立ったのは289mの高さですが、海岸から見上げた時よりも高く感じました。
でも不思議と恐怖感は無く楽しめました、
山歩きで鍛えているので、参加者全員疲れずに終了しました。
他府県の方にもお勧めの、神戸発・絶景!体験ツアーです
そうですね毎年実施されているので、機会があれば又企画して、全国の皆さんに紹介したいと思います
素晴らしいと感じたのは、安全に際して細心の注意を払いながら死亡事故ゼロを達成し、超絶的な正確さで工事を成し遂げた事です。
これは、昨日宇宙に飛び立った「はやぶさ2」にも言えますね。
これで、宇宙大国アメリカの技術をも飛び越えたのでは、と言われています。
アメリカが日本に追いつけ追い越せの状態になっています
これらは、日本人としての誇りを感じます。