行く場所がどんな所か分からないので、頂いている案内から引用します。
内容:丸山渓谷の自然観察
場所:篠山市丸山地区奥(篠山市城北地区)
備考:・篠山に残る数少ない自然渓谷に入り、西ヶ嶽の下の篠山唯一のトチ
の木の大木辺りまで行く。
・やや健脚コース
とあります。
山歩きと言うより渓谷歩きなので、
ズルリンコにザブリンコがあるかも知れません。
距離が短く高低差もあまりないようなので疲れることは無いと思うが、
そのスベリンコが心配。
結果、万歩計では1万歩ほどの短距離コース。
しかしコースはスリル満点で、道なき道のアドベンチャーコースとなり、
スベリンコはアチコチで発生。
樹木は篠山市地域では珍しいという、トチの木とコブシが出てきます。
トチの大木を前にして、渓谷でのお弁当はとても美味しいものでした。
神戸から車で向かう私達は、途中「丹波旬の市 南部店」に立ち寄る。
手前にある、初売りのデカイ西瓜は3千円。
持ち上げると腰を痛めそうだったので、撫ぜ撫ぜに留めました。
集合は篠山市民センター駐車場9時ですが、早めの8時半に到着。
「やや健脚」とあるので、参加は「やや少なめ」の15名ほど。
説明~挨拶の後、車が10台ほどOKな駐車場へ移動します。
10分チョイで到着。
クリンソウの自生で有名な御嶽ですが、ここからでも登れるわけです。
参加者です。
御嶽は、篠山市にある標高793mの山で、小金ヶ嶽(726m)、 西ヶ嶽(727m)の三山からなる多紀連山の最高峰です。
この東に以前登った登山口があり、その道と合流して御嶽に向かうようになっています。
御嶽登山に興味のある方は以下をクリックしてご覧ください。
https://arukuno.seesaa.net/article/201305article_2.html
昨年の5月10日でしたが、ちょっと早かったクリンソウも眺めてきました。
近畿自然歩道の道標には三嶽と書かれており、山名は統一されていません。
行くと小さな滝があって、
すぐ丸山貯水池になります。
この水は美味しいそうで、篠山城お気に入りの飲料水だったとか。
この右に丸山登山口があり、御嶽に登る事ができます。
近年熊の目撃情報が寄せられていて、単独での登山は避けた方がいいです。
この先に続く渓流は西ヶ嶽と御嶽の間に流れるもので、
前方は西ヶ嶽の山裾になる。
獣除けのフェンスを開けて中に入ると、低い立札があります。
根こそぎ持って帰ったりしてはいけません。
川縁には点々とそのクリンソウが自生しています。
これは上流側にある群生地から種が流れてきて、芽吹いたものです。
次にこの辺りによくある厄介者の、ジャケツイバラ(蛇結茨)。
茎には鋭くて丈夫な刺が幾つも連なる、マメ科のつる植物です。
調べると、
名の由来は、蛇同士が絡み合っているように見える蔓の状態からきています。
種子は有毒だが、その種子を煎じて下痢止めなどに用いるそうで、
漢方ではマラリアの解熱用だとか。
根元に向かって尖っている刺を逆棘と言うそうで、
知らずに傍を行くと衣服に穴を空け、皮膚を引っ掻きます。
経験者は語る^^;
クリンソウの種が沢山出来ています。
少し千切ってお持ち帰りの方が居ました。
湿地を好むので鉢植えだと手入れが大変だと思います。
アケビも育っていました。
調べると篠山にも林業はあるようで、林業体験と言う記事が複数出てきた。
北山杉の様なブランド品でないと採算は取れないでしょうが、頑張って欲しいです。
堰堤を過ぎても歩きやすい林道が続きます。
その脇に土がボコボコになっている所がある。
昨夜大雨が降ったそうで、柔らかくなった土をイノシシ君が掘り返しました。
渓流を眺めながら進むと、
まだ若いトチの木がありました。
大きな葉っぱが日陰を作ってくれています。
これも大木となっていくのでしょうか。
その先、林道が左の斜面へ大きく曲がっている所で小休止(10:20~)。
右に入って、渓流沿いを行きます。
渓谷歩きが厳しくなり、山腹へ上がります。
その先も厳しくなって、さらに急坂を上がる。
後続を待っている所です。
微かな踏み跡を頼りに進みます。
斜度がきつい所は前日の雨で滑りやすい。
渓流が競りあがって来て、その渓谷へ降りる鎖場です。
下から見上げるとこうなる。
休憩して、会長さんのお話しです。
自然のままのこの渓谷を潰して、林道を通す計画があったそうです。
貴重な渓谷である事を所轄の行政に訴え、
それを阻止したのは今回同行の我らが会長さんでした。
衰退していく林業と豊かな自然を両天秤に掛け、残す事にしたのだと思います。
行政側のいい判断ですね。
その先、今度はコブシです。
この辺りで自生しているものは無いらしく、とても貴重なコブシです。
鳥が種を運んできたのでしょうかね。
川を何度も渉って進むと
その先にクリンソウの群生地がある。
20年ほど前はこれほど木が茂っていなかったので、辺り一面クリンソウだったそうです。
群生地から5分も行くと、お目当てのトチの木です(11:46)。
この大木の樹齢は不明ですが推定400年位?
長くても500年まででしょう、という事でした。
この渓流の傍で食事にします。
私が座っていたのは苔むしたこの倒木でした。
ディズニーアニメに出てきそうです。
トチの木に別れを告げ、
駐車場へ戻ります。
ここまでのズルリン&ポチャリン道はもう結構という事で、
山に上がって林道を探します。
何とかジグザグに上がれる道がありました。
先頭が棘をハサミで切りながら進み、20分ほどで上がれました(12:54)。
全員上がって、小休止。
更に少し行くと御嶽が眺められる所があります。
参加者が眺めているのは、
西ヶ嶽です。
御嶽をバックに記念写真の撮影。
林道を下って行くと、
小金ヶ嶽も眺められました。
これで三山からなる多紀連山を紹介できたことになります。
水音が近づいてくると、林道は右へカーブして渓流と合流します(13:50)。
ここを入って、行って来たんだ~、と皆さん眺めています。
休憩後、駐車場へ・・。
この会のマドンナNaさん、渓谷歩きで片足ドロリンコの事態となった。
アルクノはズルリンコとポチャリンコの両方を体験した^^;
スベリンコは多くの方々が・・。
駐車場で会長から〆の言葉があり、
「大したケガも無く、全員無事に戻って来れたのは本当に良かった。」
という事になりました。
脚力も褒めて頂きましたが、私も、皆さんの健脚振りには感心しました。
ご高齢のおば様の「こんな所、私だったら行けるけど」
という言葉に引っ張られ、行く事ができました。
なにより収穫だったのは、
奥深い自然で自然のままの姿と珍しい樹木を観察できた事でした。
スタッフの皆さん、これからも宜しくお願い致します

長文を最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
行き当たりばったり
アルクノ
ホント、篠山の方は皆さん逞しいです。
疲れはあまり無いんですけど、滑りと棘で苦労しました。
一歩間違うと、となるので無事に帰還できて何よりでした。
こんな時はスーパーの弁当も美味しいです。
この後、別の場所へ行きましたが、そこのビールが旨かったデス
凡稔
「栃の巨樹を伐採してはいけない。苗を植えても何代も実を収穫することは出来ない」というような意味が込められていて、栃の実を食料としていた人々の知恵だったということです。その周辺には「とちゅう」という地名が複数あり、栃が生えているところ「栃生」や変化して「途中」になったりしています。
アルクノ
会長さんは元気ですが、高齢なので後継者を望んでいます。
でもまだまだ頑張って欲しい、存在感のある方です。
多少足元が濡れてもひんやりするぐらいですが、斜面で滑落すると怪我するかもしれないので神経を使いました。
でも皆さん経験者なので心配無用でした。
トチノキの大木、樹齢が推定400年ともなると沢山実を付けるのでしょうか。
猪が実を全部食べる為か、この周りには育っていませんでした。
「桜を切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」は聞いた事ありますが、
「栃を切る馬鹿、植える馬鹿」は初めて伺いました。
尚更、この大木を大切にしないといけませんね。
自然の恵みを大事にしていたからこその教訓ですね。
「栃生」が「途中」、これも勉強になりました。
調べると、
常食しない地域でも飢饉の際の食料(飢救作物)として重宝されたとあります。
森林伐採の際にトチノキは切り残す慣習を持つ地域もあり、私有地であっても勝手に伐採することを禁止していた藩もあったそうです。
他の樹木とは格の違いが鮮明です。
てくてく
篠山の会ならではの企画ですね。
谷、渓流足袋を履くほどでもなさそうだし、山靴だと滑るし・・・中途半端な感じですね。^_^;
暑い所、観察とツルポチャお疲れ様でした。
てくてく
アルクノ
自然のままなので案内者が居ないと大変ですが
さらに探索してみてはどうでしょうか。
クリンソウの自生地が沢山あるので、その時期は見事だと思います。
棘は痛いので、小型の剪定鋏が必要だと思いました。
前日の大雨があってもこの程度の流量で、ツルポチャ覚悟で行けば大丈夫です
yoppy702
ズルリンコ、ポチャリンコ、ザブリンコはやりたくないですが、やるなら、夏場ですね。
いやぁ~とっても面白そうな渓谷歩きです。
でも、こんな所を歩くと緊張の連続。
登山靴って、濡れた岩場では、よく滑りますもんね。
急斜面を登り、トラバースみたいに山腹を歩いて、渓谷への鎖場を下りて…
自然観察も大変ですね。
この苦労の果ての貴重な自生のコブシ、クリンソウの群生地、推定樹齢400年位のトチの木。
今でこそ、自然観察園なる所は、散策路的になっているのが多いんでしょうけど、以前は、こんな感じやったんでしょうね。
会長さんのお話では、この渓谷を潰すお話があったとか。
貴重な自然が無くなるとろやったんですね。
ご推察のような行政判断なら、もし、林業が活発やったら、行政は強引に林道を通した…
貴重な自然が残るか無くなるかは、紙一重ですね。
昼食後は、渓谷と別れ…
でも、棘をカットしながらですか。
それでも、明るい所へ出ると、素適な眺望。
みなさん、感無量といった感じでしょうか。
やっとこさの解放感といったところでしょうか。
ところで、最初に出てきたスイカ…デカイですね。
確かに、これを持ったら、登山に響きます。(^^)
それにしても、とってもワイルドなコースです。
こないだの半国高山といい、今回のルートといい、二回連続貴重な体験ですね。
会長さんじゃないですけど、全員無事で戻ってこれたのが一番良かったです。
本当に、お疲れさまでした。(^^)
アルクノ
渓谷を歩くので、涼しい場面もあるだろうという事で、7月の実施にしたのでしょうね。
汗と疲れで倒れそうになった^^;半国高山に比べるとかなり楽ちんで、用意した2Lの水も半分ほど残りました。
ハイ、山用の靴はこんな場合かなり滑ります。
前日の雨で会長さんも心配していましたが、水量が少なかったのが幸いでした。
道なき斜面を上がりましたが、そこにあった踏み跡は鎖場へ向かっているので成程と思いました。
渓流も上がって来るのでうまくできています^^)
ここは全てが自然のままなんで、大変さを乗り越えて味わえる楽しさですね。
それも会長さんのおかげという事はこの時に知りました。
もし林業が盛んだったら、この渓谷は一部を残して消えていたと思います、
でも、下流域には杉が沢山あるので、そちらで頑張って欲しいです。
上がったら林道があると分っていても、何処まで上がればいいのかが分からないので不安がありました、
なので、先頭が「あった!」と叫んだ時は感動しました。
本文に書けば良かった^^;
上がった場所が偶然にも、直ぐ先が眺望のいい所でした。
これは地元の方の嗅覚でしょうね。
下る途中の林道下にがけ崩れがあったので、この林道もこの先やばいです。
冒頭の西瓜はデカすぎて、売れないかも^^;
半分に切って大家族用です。
一歩間違えばと言う場面がありましたが、経験豊富な皆さんなのでクリアーできましたね。
まずは万歳です
花咲か爺
アルクノ
丸山貯水池からの自生地であれば行きやすいし、高低差もあまりないので疲れないと思います。
渓谷に入るまでにも結構あったので、一般の方にはお勧めです
クリンソウは鹿が嫌いな植物です。
鹿が増えたことで、他の植物を多く食べるようになって、クリンソウが守られたと聞きました。
鹿が守っているものを人が荒らしたりすると罰が当たります。
篠山にはクリンソウを守る会があって、保護には力を入れているんです。
皆で守らないといけませんね。