三上山(みかみやま)は2011年にも登っています。
その「近江富士(三上山)と近江富士花緑公園(2011.12.15)」↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201112article_6.html
とはコースを変えていています。
クリックしてご覧頂くと、この記事と合わせて三上山が立体的に理解できるのでは、と思います。
このシリーズ、「京都滋賀50山」を開始したのは2013年の6月でした。
それ以前にもこの50山を歩いています。
今後登場する予定の、
天下分け目の天王山や、湖北に座する津田山もそうです。
右サイドのテーマ「京都滋賀50山」をクリックするとその一覧が出てきます。
私達は京都新聞社発行の「京都滋賀日帰り山歩50選」をガイドブック(以下ガイド)にして歩いています。
月二座の計画だと、全てを歩き終えるのにあと1年半でしょうか^^;
このシリーズの前回は京都市右京区にある
「三頭山(みつずこやま)☆☆☆(2014.02.20・木)」で↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201402article_2.html
下半身が雪に埋もれると言う、貴重な体験をしました。
我ら低山愛好家としては天変地異の出来事で、特筆に値します^^)
三上山は、俵藤太のむかで退治の舞台になった山で
「むかで山」とも呼ばれています。
また、ガイドには富士権現が一夜で富士山を作った話が載っています。
彼は富士山造築の為、ここ近江の土を利用したが、そのへこみが琵琶湖になったそうです。
夜が明けたので最後の土は運ばずに捨ておき、それが近江富士となりました。
この近江富士の標高は本家の11%程度の432mです。
相似形だと体積は0.11×0.11×0.11となり、かなり少ない量でしょうから、
この話、あながち嘘とは言えませんね(嘘です^^)。
ただガイドにある、
「琵琶湖は現在の姿よりもっと大きくて、この近江富士はかつて島だった。」
と言う話は信用できそです。
大量の粘土質の土砂が流れ落ちて秀麗な姿となり、地続きとなった訳ですね。
今回の参加は、Sugarさん、トマトさん、六子さんとアルクノ。
毎度お馴染みのメンバーです。
コースは、
JR野洲駅(9:15)~御上神社(10:00)~登山口(10:31)~(表登山道)~妙見堂跡(10:41)~割岩~三上山(展望台11:33~昼食)~花緑公園に向かって下山(12:07)~北尾根縦走路分岐(13:02)~古代峠(13:30)~妙光寺山・磨崖仏分岐(14:16)~磨崖仏(14:29)~磨崖仏登山口(14:38)~野洲中学校前(14:58)~野洲駅(15:25)
野洲駅から歩いて三上山、縦走路を歩いて野洲駅に戻って来ると言うコースです。
距離は約13キロ。
バスの時間など気にせず歩けるのがいいですね。
以下注意点です。
当日未明の雨で泥濘がタップリ形成され、登山口から直ぐ滑りやすい道になる。
表道の後半は岩だらけで、岩の間にも泥があるのでこれまた滑りやすい。
下山は、北尾根縦走路に辿り着く迄かなりの急坂+泥濘です。
北尾根縦走路に入ると尾根道は乾いた砂地になるが、これも急坂下りがあってズルズル滑る。また一々数えられない程の小山や峠があって疲れます^^)
以上のことからガイドにある難易度「山×2」は甘く見すぎ!
「山×3」が妥当だと思います。
何時もの長い前振りは終了して、以下本題です。
京都からSugarさんが乗車して4人がボックス席に揃いました。
話し込んで乗り過ごしていけないと、気にしていると・・、
終点の野洲駅に到着^^)(9:15)
参加者には新快速野洲行に乗車すると伝えておきながら、この有様です。
山に向かって歩きだすと、新幹線を潜った先に国道8号です。
大津とある右(南)に向かいます。
すると、目指す山が左に現れる。
写真右下に登山口があります。
前回歩いた、裏道は樹間を歩くので見晴らしが良くありません。
表道は手前側に回り、長い階段の後、岩登りコースになります。
花緑公園は山の向う側にあり、公園近くまで下ると、左方向に縦走路が現れると言う次第です。
稜線左側に登山道は無いようでした。
右には可愛いフクロウ?が二羽。
親子のようにも見えるが、仲良しカップルだと思いたい。
行くと三上交差点があり、左に入ると登山口に向かう。
行こうとするが、それだと御上神社に行けなくなる。
トマトさんがお初の三上山なので、更に国道を南下します。
国道右にある御上神社鳥居に到着し、トイレを拝借(10:00)。
六子さんから赤飯おにぎりを頂いて、新快速車中で食べました。
Sugarさんからはスイートポテトを頂いていて、鳥居を眺めながら頬張ります。
御上神社の説明です。
前回も紹介しているのでささっと。
重文の楼門を潜ると、
拝殿の奥に国宝の本殿です。
トマトさんに続いて全員手を合わせます。
鳥居に戻って国道渡り、登山口へ。
左方向に小山が連なっており、この辺りを歩いて下山したのだと思います。
この突き当りを左に行くと、三上交差点からの道に合流します。
道標もあるので直ぐ分かりました。
右に折れて3分の天保義民碑に立ち寄るが、前回紹介しているので省きます。
登山口にある説明版です。
トマトさんが指す現在地から、このイメージ図に赤のラインで経路を描き入れた。
登山口に獣除けの柵があり(10:31)、なだらかな道を3分進むと、
分岐です。
前回は右の裏道で、今日は左の表道。
実は、このことが分かったのはある程度登ってからでした。
道の様子が異なり、見晴らしが良くなってきて、気が付きました。
前回は裏道だったと・・。
帰宅後、冒頭に紹介した記事で再確認した次第です^^)
登山口から楽に歩いて10分、妙見堂跡になる。
ここに、登山口にあったものと同じような看板があります。
ただ此方は表道の説明です。
跡地を進むと登山道が続いていて、泥だらけの石段になる。
年配の方が降りてきたので話を伺うと、
この方、4日連続でここを上り下りしているそうです。
人気の山なのでしょう、この後何人ものハイカーと擦れ違います。
分岐がいくつかあるが、表登山道とある表示を行きます。
石段は崩れたようになり、
傾斜は、冒頭の山容を見ても分かるようにきつくなっていきます。
石段が無くなった先、山頂まで250mとある所に割岩への分岐がありました。
登山道と合流するそうで行ってみます。
本日のハイライト!と言う感じです。
チェーンを掴んで登ると、
岩の裂け目がある。
この入口でザックが引っかかり前へ進めません。
後ろに控えているトマトさんとSugarさんに六子さんは諦めて、
右の迂回路を行きます。
私はザックを降ろし、手に掴んでゆっくり進む。
この一番狭い所では、体を横にしないとダメです。
お腹ポッテリの私は横幅と厚みがほぼ同じですが、カニ歩きでお腹を引っ込めるとなんとか通れました^^)
出口からパチリ。
出たところに「ちょうど人間一人が通れる割れ目になっています。」と説明があるが「スリムな」の一言を書き足して下さい。
ここから200mほど、最後の岩ゴロゴロ道です。
手すりが出てきて一安心ではありません。
更に15分ほど登ります。
振り返っての眺望です。
ほんと、ガイドにあるように琵琶湖が川のように細長く見えます。
曇天なのが残念ですが。
最後にごつごつ岩を上がると、
展望台。
山頂はこの上ですが、ここで昼食にします(11:33~)
食事中、元気な男の子とそのお父さんが登ってきた。
幼稚園の時に登ったとかで、お父さんが引っ張られて来たそう。
現在小二の彼がお気に入りの山みたいです。
この辺りの幼稚園児の殆どが三上山の経験者で、そのことは前回に知りました。
野洲市はマッチョな幼稚園児だらけです。
トマトさんからのみかんを食し、奥宮に上がって記念撮影です。
将来大物になるであろう彼に、でっかいダイヤをプレゼントしました。
お父さん、撮影ありがとうございました

祠の前の注連縄を巻いた磐座(いわくら)をカメラに収めて、
下山する。
三上山山頂表示に花緑公園への矢印があり(12:08)。
そっちへ下る。
泥濘だらけの一般向けと、
階段だらけで一気に下る健脚向けが用意されている。
交差しながら下って行きます。
両方歩いたが、階段をゆっくり下った方が安全だと思いました。
何時まで経っても縦走路への分岐が現れないので、このまま公園へ下るのかと思っていたら、ありました(12:56)。
これは三上山を取り囲む周遊路。
最初に登った妙見堂跡へと続いていて、数分行くと右に、
古代峠へ向かう北尾根縦走路への分岐がありました(13:02)。
下って登ると、泥濘が消えて砂地となります。
アップダウンを繰り返しながら軽快に歩ける尾根道です。
古代峠に到着。
こんな石組みをどうやって、誰が作ったのか不思議です。
その先東光寺日陽山からの下りが厳しくなり、ロープを持って後ろ向きに下ります。
ややあって三上山を北から眺められる休憩ポイント。
こんな巨岩もありました。
東光寺不動山なんてのもありましたが、幾つもの小山を越えて、
やっと最後の分岐です(14:16)。
このY-4から妙光寺山へは40分で往復できるそうだが、たっぷり歩いてきたので下山します。
ズルズル滑る砂地を下って、
じめっとした所に出ると、
今度はイノシシが掘り返したフカフカ道になる。
磨崖仏に到着(14:29)。
岩を支柱にして巨岩を乗せるなんて、誰の仕業でしょうか。
登山口に到着すると、龍を祀っている祠がありました(14:38)。
ここで休憩。
お昼に残しておいた、お湯割り焼酎は水割りになっているが、
頂いたお菓子と共に頂く。
全員無時に下山し、至福のひと時です。
匠が描いた、見事な龍には感心しますね。
脇に流れる岩清水も頂きました。
獣除け扉を開けて、野洲中学校の前を通り、野洲駅へと帰りました(15:25)。
野洲駅周辺をぶらついたが、中華料理屋は準備中で、呑み屋は5時以降。
私達が寛げるところは無く、コンビニに立ち寄った後、新快速に乗ります。
ガラガラで、4人がボックス席に座り、
私一人、寛ぎました^^(16:04)。
前振りが長かったので、後書きは短く^^)
北尾根縦走路は初体験でしたが、峠や山越えなどで変化に富み、
巨岩があったり眺めが良かったりで楽しめる道です。
途中、花緑公園へのリタイヤルートも整備されているので、
健脚で無い方も挑戦できます。
三上山への表登山道は幼稚園児も登るルートですが、
中年以降になるとハードコースになります

長文を最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
yoppy702
登ってみたいお山なんです。
しかも、バスの利用がない。
前回は、バスを利用されていたし、ガイドブックでも、行きは、バス利用ですもんね。
それに、ガイドブックよりも、遥かに詳しくて解り易いし、興味一杯の登山ガイドです。
…きっと、その内、真似していると思いますので、了解予約をさせて頂きます。(^^ゞ
前回は、マッチョな幼稚園児がスイスイと登っているとの事でしたが、今回の方が、よりハードでしたでしょうか?
アルクノさんの感じで、山×3に昇格ですし、!を使っていることから、心して行かねばなりませんね。
岩登りがあったり、雪彦山のセリ岩のように「スリムな人間一人」しか通過できない所があったり、巨岩があったり、展望が良かったりと、とても面白そうなコースです。
富士権現様が一夜で富士山を作り、その残土が近江富士になったという検証が、とても興味ありです。
標高から、その体積を割り出すなんて、さすがですね。
琵琶湖の体積-近江富士≒富士山の体積なら、この話は、ますます真実味ができますね。(^^)
最後は、車内での「キリン濃い味」と「柿ピー」。
「柿ピー」との組み合わせで、自分と重なりました。(^^ゞ
…「濃い味」って、アルコール分、6%。
なんか、お得な感じです。(^^ゞ
今回も、お疲れ様でした。
アルクノ
もうこれはyoppyさん好みの山だと思いますよ。
朝9時のバス便だとちょっときついので、歩くことにしました。
休日は次が11時で、平日は10時のバスがあります。
平日実施だと10時のバスにしたかも^^)
どうぞどうぞ、これをご利用下さい。
更に詳しいガイドブックのアップを待っています
山麓に周遊コースがあるので、コースアレンジができますね。
縦走路途中から花緑公園に下り、縦走路へ戻ることもできます。
表から登って裏に下山するのが一般的みたいですが、地元の方はハードな表道を往復しています。
前回の裏道よりはハードですが、私はやや大げさですね。
両方歩いてみて思うのは、表登山道がかなりのお勧め品という事です。
今回の縦走コースを加えると、バラエティー溢れる山歩きとなります。
巨岩やアップダウンを詳しく紹介すると、三部作になりそう
こんなコースは六甲には無いですね。
難易度は山×3で、楽しさは山×5だと思います。
近江富士の誕生秘話を読んで、
唸ってしまいました^^)
是非検証せねばと思った次第です。
淡路島と琵琶湖、琵琶湖と富士山、どちらが真実か、
これも検証しないといけません
キリン濃い味は、ちょっとでもアルコールが多い方をと思って購入しました。
柿ピーとよく合います^^)
凡稔
アルクノ
そうです、新幹線からも在来線からも良く見えます。
低山なのに、ワイルドで、魅力満載の山だと思います。
歴史にも詳しんですね。
近江と朝鮮半島とのかかわりは深く、天智朝の頃には多くの渡来人の入植があったことが知られています。
7世紀後半、朝鮮半島は戦乱に見舞われ、滅亡した百済と高句麗の多くの人々がここ近江に渡来したそうです。
そのことがあって、今も技術や伝統の多くが受け継がれています。
しかし、渡来人は紀元前からあったそうで、私も古代のことを知りたいと思っています。
是非奥様と旅行のついでに、この地を歩いてみてください。
また、その様子をブログで拝見したいと思います。
てくてく
昔、行った時は、野洲市役所前交差点を右折して、行畑交差点を左折、野洲高校の横を通って、御神神社の北側(裏)に行きました。
バスは、1時間置きなので、なかなか合わすことができませんからね。
岩の裂け目、アルクノさん以外は、パスですか。折角なんで、ザック手送りして、登られたらよかったのに。
縦走路、結構、岩や急なアップダウンがあるので、楽しめますね。
野洲中学校の前を通られたのなら、中学校北側から山の中に少し入った、福林寺跡磨崖仏に行かれたら良かったですね。
お疲れ様でした。シリーズ楽しみにしています。
てくてく
アルクノ
地図を見ると一番簡単な道が、山に向かって、国道に出て右でした^^)
他府県から来られた方も、これで迷わずに行けます
前回乗ったバスは、てくてく様のように色々曲がって行ったように思います。
国道を行くと、山の全容を確認しながら歩けるメリットがありますね。
バスは平日の場合1時間おきですが、当日の日曜日は次が11時なので、歩くことに
岩の裂け目は女性の場合、体格の状態でかなり難しくなります。
私がやっとこさなので、
トマトさんは無理みたいです^^)
それで、あとの二人もパスしたのだと思います。
縦走路はホントお勧めですね。
全員この縦走路は初体験で不安がありましたが、終わってみると楽しい道でした。
野洲中学校北側から福林寺跡の磨崖仏に行けたのですか。
このガイドブックには、そんなこと載っていないのが欠点です。
次回は同じ湖東の観音寺山です。
暫くお待ちください
絵日記担当
アルクノ
コメントまでありがとうございます。
この山、毎年9月23日から11月3日までは、三上山の御上神社所有地が松茸山となるので、すべての登山道について登山だけでも入山券(初穂料/大人500円)が必要とあります。
無料の時期で良かった^^;
山そのものが御神体だったり、山頂に神社作ったり、
登るのがしんどいので、その神社を地上に降ろしたり、
好きなようにしていますね^^;
不動の山を見上げる→崇める→拝む→山岳信仰
となったのでしょうか。
近江富士は岩の塊で、これをだいだらぼっちが一回で運ぶだなんて考えられませんね。
重いので岩だけ置いて行った