深山(みやま)☆☆(2013.11.09・土)

京都・滋賀50山シリーズですが、部分的に大阪府の能勢町も歩きます。
展望の良い山頂から神戸の六甲山も眺められます。
ササ原にはすすきが群生していて、素晴らしい景色と共に感動する光景でした。
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コースはガイドブック「京都滋賀日帰り山歩50選」(以下ガイド)に沿っています。
そのコースは、
山陰本線園部駅西口(京阪京都交通バス)=八田下車(540円 ぐるりんバス乗り換え)=奥るり渓(150円)~登山口~ササ原~深山~管理道路ゲート~三叉路~土ヶ畑(亀岡市ふるさとバス)=運動公園ターミナル下車(200円 京阪京都交通バス乗り換え)=山陰本線亀岡駅前(250円)
の予定でした。
しかし、土ヶ畑(どんがばた)到着がバス発車の1時間前だったので、バス停で休憩後、バス道をクルビ谷バス停まで歩いたので、距離は3キロ追加の11キロになりました。
奥るり渓を10:36にスタートして、クルビ谷バス停到着は14:40でした。
ガイドにあるコースの終点・土ヶ畑は13:44だったので、昼食休憩を省いた所要2時間半は妥当な数字です。
地図にある急登2ヶ所は粘土質で滑りやすく、注意が必要(私はお手つき1回)。
急な下りとあるのは舗装路で、全く問題無しでした。

問題はバスの時間です。
調査の結果、利用できるバスは1本しか無いことが判明!
園部駅西口9:36のバスに乗車し、
土ヶ畑14:40のバスで帰路へ。
です。
これに1分でも遅れると計画はオジャンでしたが、参加者の協力により園部駅西口から予定のバスに乗り込み、土ヶ畑では1時間の余裕を得ました。

参加者は一、二、山歩会のメンバーですが、前回の明智越から一人抜けて5名。
京都からSugarさんと滋賀からNさん。
神戸方面からはトマトさんに六子さんとアルクノ。


以下本題です。
京都駅で滋賀からのNさんが加わり4名が33番ホーム園部行き8:43の電車に乗り込む。
Sugarさんは丹波口から乗車。
山陰本線ですが、園部までは嵯峨野線の愛称です。

京都までの乗車券を渡し、車掌から園部までのチケットを購入しました。
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改札を簡略化する作戦です。
8両編成の先頭車両はガラガラでしたが、運転手はメガネをかけた知的な美人さんです。
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スムースに改札を抜けて西口へ降りると、バスが私たちを待っています。
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なんという手際の良さ。
バスは、途中お城の前を通り、
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八田で下車すると、そこは八田診療所の前(10:00)。
直ぐ、温泉旅館送迎バスのような可愛い「ぐるりんバス」がやってくる。
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本来のバス停は少し先にあり、移動して10分後の発車。

奥るり渓と言ったつもりが、るり渓に着くと、到着しましたよと運転手さん。
間違ってNさんが下車したので、慌てて呼びに行きます。
しかし、私たちグループ以外のハイカーが一人乗車していて、その方はるり渓で下車しました。
ややこしい話ですが、
運転手さんが乗客全員「奥るり渓」行きと判断し、「るり渓」でお待ちの乗客が居なければ、そのまま走っていたのかも知れません。
もしこの「ぐるりんバス」に乗車する場合は、下車する所をはっきり言ったほうがいいです。
市バスにある押しボタンやバス停表示は無いのです。

鮮やかな紅葉を眺めながら、
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ぐるりんバスはグルリン、グルリン、とハンドルを切りながら登っていきます。

奥るり渓に到着すると、標高500mに位置する「心と体の癒しの森 るり渓温泉」が目の前に。
ここでトイレを拝借します。
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土産物屋の奥には食堂があります。
うどん鉢がまるで鍋のよう、
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デカくて驚きます。
少々傾けても汁がこぼれないようにしているのでしょうか。
か細い女性が片手で持ち上げるのは不可能かも。

土産物で注目したのは、この簡単に作れそうな靴べらです
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お代は3150円で、これまた驚きます!


広い駐車場を左に眺めて歩き出すと(10:36)、
右にRURIKEI GOLF CLUBの看板がある。
ワインディングロードに沿った歩道を登っていくと、峠の辺りに「深山ハイキングコース直進100m」の立て看板です。
撮影班アルクノが、本日の参加者を紹介します。
左からNさん、Sugarさん、トマトさん、六子さんです。
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この亀岡市の表示を過ぎると、
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右に深山ハイキングコースの立札がありました(10:53)。
しばらくはなだらかな道で歩きやすい。
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右にはゴルフ場のグリーンが広がっています。

登りに差し掛かると、主人を従えた可愛いワンちゃんが登ってきた。
ハイキングが好きなようで、あっという間に私たちを引き離す健脚さんです。
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後ろを振り向きながらの気配りも可愛い、ワンちゃんでした。
この先ロープがある急坂ですが大した事はありません。
しかし粘土質が小石を伴って滑りやすく、お手付き一回!

トレイルにある「ハイキングコース順路」と書かれた札が案内してくれます。
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しかも矢印方向に歩いているので間違えようがない。
2つ目の急坂で、この自転車の方、私の目の前で転倒しました。
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声をかけましたが大丈夫なようです。
山頂から舗装された管理道路があるのに何故?
と思ってしまいます。

登りに差し掛かって気付いたことですが「能勢」と書かれた経界杭が何本も打ち込まれています。
私達は大阪府能勢町を歩いているわけです。
この深山は京都府南丹市園部町の南西部に位置し、大阪府能勢町と境を接しています。
更に北西には兵庫県北部地域があって3府県が接する所。
全国地図で探しても分かる位の場所で、京都・大阪・兵庫が接するポイント近くに深山があります。

調べると、
標高790.5mで北摂山系の最高峰。
大阪50山の一つで、大阪府北部の最高峰でもあり、標高の高さの割に良い展望を有している。
私達が歩いている奥るり渓ルートが一般的で、
他に亀岡駅からバスを利用して広野方面からアプローチするものと、
兵庫県側からは福住~ささやまの森公園~庫坂峠~舩坂山を経由して山頂へアプローチする方法もある。
とあります。
評判以上の展望を無料で提供してくれる山なので、京阪神3府県の方にお薦めします。
小さなワンちゃんまでお気に入りの山なんです。

深山の説明と宣伝が終わる頃、見晴らしが良くなる。

登り切って平になるとササ原です。
ススキも広がっているとは意外でした。
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加えて、展望も広がります。
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次の写真は、ガイドにある写真と同じポイントから撮ったものです(11:28)。
ゴルフ場の下、中央左にある青い建物はスタート地点のるり渓温泉です。
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山頂はもう少し先ですが、スタート地点と山頂との標高差は290mほど。
六甲山系の登山者であればチョチョイで登れる山です。

次もガイドにある写真と同じ場所ですが、緑とススキの違いがあります(11:39)。
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これが山頂かと思いましたが、レーダー施設のある山頂はこの左方向になります。
このこんもりした丘のようなところに到着すると、一人の若い方がおられ、撮影をお願いした(11:42)。
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日差しはありませんが、持ってきたサングラスを着用です。
この若い男性はハイキングリーダーで、私たちと同年輩のハイカーが15名ほどやってきました。
この後ろに座ってランチにします。

なんと、食事が終わる頃「ぐるりんバス」をるり渓で下車した方が登ってきた。
紅葉を楽しみながら登って来たんでしょうけど、途中出会ったワンちゃん以上の凄い健脚さんです。

ササ原ですが短くカットされ、展望が素晴らしいです。
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電波塔のようなレーダーサイトが建つ山頂に向かって歩き出す(12:06)。
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下って行くと、順路表示は舗装された管理道路に出ます。
行くと右に山道があり、入ると、これまた展望がGood!
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再度舗装路に出て、レーダー雨量観測所(12:18)。
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半径120キロをカバーしている観測所です。
1982年に運用が始まったアメダスと共に、淀川水系の防災業務に関して重大な任務を帯びたハイテク設備です。
とガイドにあります。
入ると、その奥に深山宮が鎮座している。
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レーダー観測に支障となるものはすべて取り払われているので、展望は360度の完璧状態です。
六甲山系では見られない光景です。
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これは北方向で、Nさんが故郷福井の山も見えると仰る。
次に東で、
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これは西方向。
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過去に登った白髪岳も望めるとありますが、どの山かよく分かりません。
よく分かるのは南にある六甲山系で、奥にある平べったい山塊です。
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右が須磨方面で、左方向へ下ると宝塚市。
その間約50キロを六甲全山縦走路が走っています。

ここで食事にしても良かったわけですが、人気の山なので小学生も含めた親子連れが多かったです。
鳥居の横に句碑があったので紹介します。
「幾谷を 超えきし花野 月夜かな」
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眺望を存分に楽しんだあと、管理道路を使って下山します(12:34)。
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20分程下るとゲートが前方を塞いでいるが、右から出て、左へ折れる。
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細い林道ですが、
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車が時々走ってきます。
さらにゲートがあって、やっと一般道です(13:10)。
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目の前が牛舎で、左の天王峠に向います。
この峠が府境になっているようで、大阪府の通行規制終点とある看板の先に京都府亀岡市の道標がありました。
更に「府道731 天王亀岡線」の道標もあります。

なだらかな道を下ると土ヶ畑とある三叉路(13:24)。
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この府道54を右に向かいます。
直ぐ左側に登山口があり、15分ほど歩くとスタート地点のるり渓温泉です。
時間的に余裕のある方は温泉に浸かるといいでしょう。
無料送迎バスが園部駅まで送ってくれると思います。

右に向かうと2分で造成地があります。
山林分譲とあるので宅地としては機能していないのかも。

ガイドに急な下りとあるのは舗装路なので問題ありませんでした。
錦の山肌を眺めて下ります。
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車道のへピンカーブでショートパスする道を下って、進むと、
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無人の小さな100円ショップがあった。
Sugarさんは玉ねぎ、私は焼酎用にすだちをお買い上げ。
右の塩ビ管にコインを投入します。

(お湯割り焼酎すだち入りを頂きながら、このレポートを書いています^^)

土ヶ畑バス停に到着しましたが(13:44)、次のバスは14:40。
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滑り台やブランコで遊ぶこともできるが、それらに興味のない年齢になりました。
なので、休憩後歩くことにします。
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歩いたおかげで真っ赤な紅葉を眺められました。
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これ1本だけですが。

クルビ谷バス停に到着し(14:40)、
数分待って亀岡市ふるさとバスに乗車します(14:47)。
次のバスは19:11とあります^^;
運動公園ターミナルで下車し、直ぐ来た京阪京都交通バスに乗り換え、山陰本線亀岡駅前に到着(15:40)
駅のトイレを利用し、ゴールの「餃子の王将」は15:50。
午後の部は4時からですが、店内に入れました。
5人でお約束のビールで乾杯
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このあと餃子に唐揚げが出てきますが、紙面の都合で写真はここまで。


今回も楽しいハイキングになりました。
ガイドにあるコース設定も納得のいくもので、初心者にオススメです。
楽な歩きで山頂に到着し、景色も素晴らしい山でした。
冒頭にあるように、バス便が少ないのが難点ですが、
「心と体の癒しの森 るり渓温泉」無料送迎バスを利用し、
山歩きと温泉の両方を満喫する事もできるわけです。



長々とした記事を最後までご覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント

  • 凡稔

    お疲れ様でした。展望が利いて広々とした気持ちの良いトレイルですね。かなり遠くまで眺望が利くようですね。
    靴べらは高価ですね。材質がいいのかな。アルクノさんなら、孟宗竹でいい靴べらができそうですね。
    2013年11月11日 20:12
  • アルクノ

    凡実さん、何時もありがとうございます。
    靴べらは材料が北山杉で高級なのだと思います。
    でも床柱などに使えば高級品ですが、これは端材から作ったものなので高すぎますよね。
    私は庭木のシラカシ、百均の丸棒などで作った靴べらが数本あって愛用しています。
    木彫りをクリックすると幾つか出てきますよ。
    竹の靴べらのアイデアありがとうございます。
    考えてみます。

    今回は楽に歩けて、こんな素晴らしい展望が頂けるとは思っていませんでした。
    この情報を伝えるのが私の役目だと思っています。
    2013年11月11日 21:30
  • yoppy702

    「るり渓」は、ツアーで歩いた事がありますが、「奥るり渓」ってあるんですね。
    何処を歩いたのかと、当時の資料を見ましたら、「通天湖」から、西南の方へ行き、パーキングのある所まででした。
    「奥るり渓」は、まさに、その「奥」ですね。

    ビックリなのが、「調査の結果、利用できるバスが一本」。
    ス、スゴイ…綱渡りや。
    で、このバスに乗るために乗った列車が、知的な美人運転手さんやったんですね。
    それは、ラッキーやったかも。(^^ゞ
    列車とバスの連結の良さは、神鉄の乗り換え時の連結の良さと同じですね。といっても、ボクは、有馬からの帰りにお世話になってる位ですけど。(^^ゞ

    「るり渓温泉」ですか…ちょっと温泉に入って、ビールが飲みたくなりますね。(^^ゞ
    でも、その気になれば、帰路でも寄れるんですね。
    「靴べら」が、3,150円 \(◎o◎)/!
    著名な方が作られたんですか?
    でも…ボク、要りません。(^^ゞ

    ワンちゃん…あちこちで見かけますねぇ。
    先日の、シェール槍でも見かけましたよ。ボクが下りてくるところで、デカイ犬を連れて登ってきてました。
    ツアーで行った、ある登山リーダーの方は、問題視されてましたねぇ…。

    「深山」って、京都と大阪の境目に位置するんですね。
    ススキもこんなにあって、この季節に丁度良かったですね。
    又、アルクノさんの写真がイイ。
    ガイドブックと同じポイントからの写真。
    しっかりとチェックさせて頂きました。(^^)
    どちらの写真も、ススキの季節がイイですね。
    でも、初夏は、高原の感じで一杯な様な感じもありますね。
    この、レーダー雨量観測所のある所が山頂ですか?
    すごい設備ですね。
    それに、素晴らしい眺望。
    なかなか良い所じゃないですか。(^^)

    今回も、「餃子の王将」。(^^)
    お疲れ様でした。
    2013年11月12日 01:01
  • アルクノ

    yoppyさん、通天湖は奥るり渓の直ぐ南なので、ほんの一息ですね。
    yoppyさんだとチョチョイで行ける山なので、出会ったハイカーと同じるり渓からの方がいいように思います。
    そして帰りはるり渓温泉でビールですね。
    岩盤浴コースも入れて、来年にでも詳細レポートを
    過去ログに木彫りの靴べらがあります。
    材料は百円ショップでOKで、高価なこの靴べらを買わない方がいいですね。

    今回のようなバス便は初めてで、電車や歩行時間の遅れなどが心配でした。
    新快速とは14分の余裕でしたが、園部では5分の余裕しか無いので急ぎます。
    車内で乗り越し切符購入はトマトさんの戦略でしたが、これが良かった
    山歩きでの遅れは、涼しくなったので大丈夫との判断でした。
    でも、参加者の協力があっての事なので感謝しています。
    定時運行の美人運転手さんにも感謝です

    この可愛い犬はマルチーズで、愛嬌を振りまき一緒に歩きたい位でした。
    以前yoppyさんからもコメント頂いてる「丸山駅から平家の足跡を訪ねて鍋蓋山へ・後編(2012.10.24)」ではリードを外した大型犬が迫ってきて恐怖を覚えたことがあります。
    その時は体力のない老人が大型犬を飼うことに疑問を感じました。
    マナーって大事ですね。

    深山山頂は、土日だと今の時期は人が多いと思います。
    今回と同様手前で食事にして、山頂で写真撮影がいいと思います。
    下りは舗装路ですが、景色の変化もあって楽しめました。
    11月の砥峰高原は都合で参加できなくなり、今回のススキがその代わりになります。

    亀岡の王将は7月の牛松山以来で、その時は4時丁度に駅到着です。
    亀岡駅4時到着のコースをまた考えないといけませんね
    2013年11月12日 10:09
  • てくてく

    ポピュラーな山のようですが、ススキが良いですね。
    山はもう晩秋・・・雪がやってきそう。

    この辺りの山は、園部・亀岡からも、能勢からも足の便が悪くって・・・

    晩秋の山、楽しませてもらいました。
                         てくてく
    2013年11月12日 14:04
  • アルクノ

    てくてくさま、何時もありがとうございます。
    ガイドブックには書いてなかったので、このようなススキはサプライズでした。
    バスの時間が限定されるのでゆっくりできませんね。
    ゆっくりしたい時は、るり渓温泉に浸かって無料送迎バスを利用しましょう
    この日は暖かく上着無しで、昼食場所でやっとウィンドブレーカーを着込みました。
    今日は一気に冬型で、雪がチラチラしそう
    とが最高でした
    2013年11月12日 14:19
  • yaar

    アルクノさん、いつもありがとうございます。
    お疲れ様でした。

    今、母方の祖母(92歳)が篠山から園部町の叔父の所に移り暮らしています。
    幼い頃は、よく叔父に「るり渓」へ遊びに連れて行って貰いました。
    すすきの群生、景色も本当に素晴らしいですね。
    アルクノさんのお蔭で、また新発見出来ました。
    母の体調の良い時に、祖母に会いに園部まで足を運んでみようかな…と、計画中です。
    2013年11月15日 12:24
  • アルクノ

    yaarさん、他の記事にも沢山の気持ち玉をありがとうございます。
    お祖母様が園部で暮らしておられるとこのこと。
    るり渓近くにあるこの深山は手軽に上れるのに、すすきも含めてほんと素晴らしい景色を提供してくれました。
    ワンちゃんも楽に登っていましたよ
    ぜひ訪れられてはと思います。

    寒くなると積雪もあるのかと思いますので、足元には気を付けて下さいね。
    2013年11月15日 13:25

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