酷暑の8月はお休みしていましたが、9月に入って山歩きの再開です。
今回の沢山、ガイドブック「京都滋賀日帰り山歩50選」(以下ガイド)では「運動靴の軽装で、距離もそう長くは無いから、ゆっくりとファミリーハイクを楽しんでもらいたい。」とあります。
しかしこれは軽く見ているようで、トレッキングの心構えで挑んだ方がいいと思います。
沢山への取り付きと最後の福ヶ谷林道への下りが急坂で、あとは普通のハイキングコースです。
全行程9kmの内、舗装路歩きが全体の50%を超えていて、膝には厳しいコースかも知れません。
交通機関も含めたそのコースは、
阪急・大宮駅→駅から少し離れた市バス乗り場8番=京都市バス・6系統玄琢(げんたく)行き=鷹峯源光庵前下車(220円)~板尻~上ノ水峠~沢ノ池~沢山(516.0m)~尾根の分岐~福ヶ谷林道出合い~JRバス「槙ノ尾」=四条大宮→阪急・大宮駅です。
8:45のバスに乗車して、9:15から歩き出し、帰路「槙ノ尾」バス停に到着したのは13:45でした。
この沢ノ池は京都一周トレイル北山コースの重要ポイントで、「京都一周トレイル・二ノ瀬から高雄へ(2011.10.16)」で紹介しています。
興味ある方は以下をクリックして御覧下さい。
https://arukuno.seesaa.net/article/201110article_7.html
上ノ水峠から京都一周トレイルに入り、Sugarさんとアルクノは久し振りに沢ノ池とご対面という事になります。
長雨で気温が下がっていた京阪神だが、当日は良すぎるお天気で30度超えの夏日となり、汗だくのホット状態で歩き終えることになりました。
ゴールの「槙ノ尾(まきのお)」バス停前の茶屋でビールを頂き、やっと体を冷やす事ができた次第です^^)
参加は神戸からトマトさん、リンゴさん、六子さんにアルクノ。
京都方面からSugarさんとNさんが参加して計6名。
大宮駅改札前で待っていたSugarさんと神戸組が笑顔で挨拶した後、トイレへ。
福ヶ谷林道への急坂下りを経験している私は竹の杖を持ってきたが、それをトイレに置いたまま出てきちゃいました^^;
地上に出て、玄琢行きバス乗り場を探すが、何処にあるか分からずウロウロ。
バスターミナルが無く、乗り場案内もありません。
嵐電・四条大宮駅乗り場周辺にバス停が点在しています。
通行人やバスの運転手に聞きまわって、やっと探し当てたのは8番乗り場。
直ぐ、遅れたバスがやってきて即乗車。
京都市バスと阪急電鉄の連係プレーができていないようで、困ったさんです。
鷹峯源光庵前で下車すると、Nさんがお待ちでした。
(ここで杖を忘れた事に気が付く^^)
JRの場合、京都駅から地下鉄に乗り、北王子駅からバスになります。
7月の小塩山(おしおやま)の急坂下りで発生した尾骶骨損傷も完治し、元気そうなNさんで安心しました。
山に向かって、坂を登ります(9:15)。
源光庵が右にあるが、門は改築工事中でバリケードが張られていました。
少し行くとお食事処「然林房」があり、その先の壁に猛暑を生き抜いた、小さなカマキリがポーズを取ってくれました。
目の前に小山が見えるが、
沢山はこんなに近くて低い山ではなく、もっと奥にあるみたいです。
東海自然歩道の道標には、板尻1.4kmとあります。
ややあって、頭上に珍しいカーブミラーです。
これは曲りながら急坂下りがあるので、
下から上がってくる車を確認する為なんですね。
下り終えて、右に行くと東海自然歩道の道標です。
そこから2分で石の祠に不動明王も立つ石仏があり、
脇には愛宕山大権現と彫られています。
ガイドには地元の方に分かるような言葉があり、私達にはチンプンカンプン。
坂をドンドン登るが、間違いに気付き引き返す。
Sugarさんがここを下った事があり思い出してくれました。
この民家を左折します(9:31)。
あとは紙屋川を眺めながら上流へ向かいます。
不法投棄禁止の注意書きですが、
京都らしくて粋な看板ですね。
左に流れていた川筋が右に変わる頃、
北山杉が並ぶようになります。
こんな急坂での伐採作業も大変ですが、
一気に下へ落とす作戦だと理解できます。
数軒の民家がある板尻を過ぎても舗装路は続く。
これがガイドに書かれていない分岐で、その後の言葉も省略し過ぎでした。
山に向かうので左かと思うが、工場の敷地へ繋がっており、戻って右へ。
その先で舗装路は川を渡り、東海自然歩道の表示は中川へ、となる。
しかし、なんとそこから直ぐ、通行止め案内図があります(9:52)。
通行止めは中川への道で、沢ノ池方面は無事でした。
歩いたルートを書き込んでいるので、2段階に拡大して御覧下さい。
更に川沿いを進むと杉が伐採された場所になる。
先ほどと似たような地蔵さんがある、その先。
ここで間違えました(10:03)。
川も舗装路も左なので、行くと、通行禁止の表示があります。
地元の方に訪ねると、ここは直進で、その左に登山口があると教えられました。
これが東海自然歩道の道標が立つ登山口です(10:06)。
スタートから49分が経過しています。
私はここで杖をゲット。
徐々に急坂になるが、整備されていて歩きやすい道です。
崩れたところでは足場確保の為、こんなものが何カ所かあった。
チョッと早いが7年後の東京オリンピック必勝祈願の為、かちかち山の勝ち栗です。
Sugarさんから頂きました。
楽ちん歩きの道を行くと、京都一周トレイル(以下トレイル)北山コース76の標識に出合います。
2年前来た時はマツタケの収穫時期だったが、看板の迂回路では無く、別の山道を歩きました。
詳しくは冒頭の京都一周トレイルをご覧下さい。
ここが上ノ水峠。
その先2分の展望ポイントで小休止。
(赤矢印に)京都御所があります、とSugarさんの説明です。
その先も水平道のような山腹歩きで、最後に下って舗装路に出合う10:44)。
ここは通行止めの場所では無いが、
先日の雨で、新たな崩落でしょうか!
このあと舗装路は直進して広場に出ます。
広場の奥が周囲1.5kmの細長い形をした沢ノ池です。
周囲の山から流れ出る水が堰き止められ、江戸時代に作られたため池です。
雨季と乾季の水位差が激しく、水辺に5~10m幅の地肌が露出する時もあるそうですが・・、
今は水位が高い状態で、水辺を歩いて回る事はできないみたいです。
山奥にあるので手が加えられておらず、自然のままの貴重な池です。
車で来れるので、名月の夜には湖畔で宴会をするグループもいるとか。
飲酒運転はご法度です。
陥没箇所もあるのでご注意を!
学術調査も行なっている貴重な池で「汚さないで」と注意看板もあります。
この横から舗装されていない林道が続くが、鎖があって車は進めないようになっています。
少し行くと、水辺へ降りられる場所がある(11:07)。
昼食にはまだ早いし、このあと山に登るので通過。
トレイル81の標識に沢山への案内があります。
滑りやすいところを避けて、雑木の間を登るが(11:14)、
尾根に取り付くまでかなりの急坂です。
尾根から左へ行くと最初のピーク。
これは山頂では無く、少し下って、ダラダラ登りが結構続きます。
やっとこさの山頂で、山頂周辺は平べったい山であることが想像できます(11:42)
ガイドにある地図では10分もあれば行けそうな感じですが、途中休憩を入れて30分近くかかりました。
慣れているSugarさんも、何処まで行くんだろうと不安だったそうです。
早速、右足集合写真。
直下のアルクノから時計回りで、リンゴさん、トマトさん、六子さん、Sugarさん、Nさんです。
展望ゼロ%の山頂で、ランチを頂く。
シートの右上にも1匹写りこんでいるが、アリがやたら多くて、真夏は「蟻山」になっているのでしょう。
12:45席を立ち、来た道を戻ります。
ほぼ戻り、ここを右に下るが、直進する道もあります。
実はこれがトレイル82への道でした。
通行止め表示の木の枝があるので、無視できず、トレイル81がある右下へ。
林道終点から、木の根っこを踏んで上がると、
トレイル82が立っています。
ガイドでは、先ほどの峠からトレイル82へ向かうように書いてあるのでご注意下さい。
82を右折後は、分岐ごとに現れる標識を確認して高雄へ向かえばOK。
左下には北山杉が林立しています。
トレイル84で指示通り左折すると、その先15分で急坂ゴロゴロ道になる。
これが15分程続くので途中休憩します。
疲れた足で、滑ると危ない!
これがあるので、☆×3なのだと思います。
全員無事に降りた所はトレイル85(13:12)。
ここから福ヶ谷林道の舗装路下りになる。
見事な杉が並んでいるが、
右は切られています。
振り返って見上げると、台地のような沢山。
平べったく、何処が山頂か分かりませんね。
林道が終わると清滝川に出合い、
紅葉で有名な高尾に到着。
この車道を左に向かうと、出発待ちの北山杉があました。
5分ほどで「槙ノ尾」バス停に辿り着く。
バス停前の茶屋で休憩にしましょう。
次のバスまで、30分間のミニ宴会デス^^)
グラスの向こうにあるのは山椒の突き出し。
美味しいビールと山椒のピリピリ感で、目が覚めました!
頂いたのは中瓶3本+突き出し3皿。
6で割って、驚きの270円でした!
14:14発JRバスに乗車して、四条大宮へ向かいます。
バス運賃は、驚きの500円でした!
京都駅へ向かうNさんと別れます。
阪急大宮駅でトイレに向かうが、その外に私の杖が立てかけられてあり、
また、また、驚く事になりました!
何方か存じ上げませんが、ありがとうございました

今回、紙屋川沿いに入るまでと、板尻から登山口までが、ガイドを読んだだけではよく分かりません。
地元の人に聞きまくった方がいいです。
山に入ると、前半は東海自然歩道で後半の上ノ水峠からは京都一周トレイルの北山コースになり、道標や標識が案内してくれます。
沢山への往復ルートには道標が殆ど無いので要注意ですが。
高雄は11月に入ると、紅葉で何もかもが大渋滞になります。
10月までが歩きやすくて、お勧めです。
私達も、これから歩きやすい時期になるので、京都・滋賀50山を次々制覇していきたいと目論んでいます。
長文を最後まで御覧頂き、ありがとうございました

この記事へのコメント
風子
北山杉の間を抜ける風も心地よく、鋭気が養えたんじゃないですか
いつもながらに、最後の仕上げのビールも一段と美味しかったことでしょう・・これから本格的なシーズンですものね・・
山歩きも若い頃なら、軽くスニーカー程度で歩ける山もあるでしょうし、それも負担にならないのでしょうが、やはり・・足のことは大事ですものね
アルクノ
今回は初めと終わりに北山杉があり、山全体が杉に覆われているのかと思いました。
森林浴は体にいいそうで、タップリ浴びました。
当日はあまり風がありませんでしたが、時折そよ吹く風が心地良かったですね。
以前なら10分や15分の下りなど一気でしたが、同行者や自分の体力を考えて休憩するようになりました。
膝もやや老化気味ですし
ゴールのバス停前にビールのお店があるのは最高なので、他のバス停も見習って欲しいです
凡稔
アスファルト舗装の道路を歩くと疲れるでしょう・・。でも都会の周辺にいろいろなコースがあっていいですね。やっぱり森林の中を歩くのが一番気持ちいいですね。
私は明日富士山(五合目付近の原生林の中)にキノコ取りに行ってきます。取れたらお知らせします。
アルクノ
此方も風が吹くと、やっと涼しいと感じられるようになりました。
この沢山は、杉を運ぶ為に山奥までしっかりとした舗装路が敷かれているのだと思います。
福ヶ谷林道は長い下り坂で、結構疲れました。
仰るように、タップリ森林浴が出来るのがメリットです。
富士山までキノコ取りに行かれるんですか。
頑張って下さいね
てくてく
ガイドブックのコース図や説明は大体・・・なので、里山の様な所では、脇道が多くて大変ですね。
沢ノ池、水がきれいでいいですね。
9月になったとはいえ、残暑厳しい山歩きお疲れ様でした。
てくてく
アルクノ
今回登山口までは、
ガイドブック半分、地元の方に聞き取り半分でした
沢ノ池では綺麗な水辺を眺めながら一周しようかと思っていたのですが、それまでのまとまった雨でダメでした。
来週から涼しくなるそうで、それを期待しています
yoppy702
ボクは、バスに乗らなければいけない所は、いつも事前にバス停をチェックしてます。でないと、ボクの場合は、絶対にウロウロして、時間に乗れなくなりますから。(^^ゞ
でも、解かりにくそうなバス停ですねぇ…
杖を忘れたって…持ってくるのを忘れた? 途中で、忘れた? それとも、又、何かの呪い?
と思っていたら、最後に回答がありました。
ドラマですね。(^^)
カーブミラーが頭上に…こんなの初めて見ました。
斜め上を見て確認するなんて、なんか、運転が危なくなりそうな感じですね。(^^ゞ
北山杉、京都って感じで、素敵です。伐採後のこの姿は初めて見ました。その後の、ガイドブックに載っていない分岐は解からないなぁ…それにドキッとする通行止め。よくぞ、メゲずに歩かれました。(^^)
山道も、整備はされていそうですが、やっぱり運動靴やと不安な道ですね。確かに、難易度とか書いてある下は、運動靴の絵になってますけど…
「沢の池」って、そういう「ため池」やったんですね。作られてからは自然のまま。貴重な池ですね。
その湖畔で名月宴会…池面に月が写るんかなぁ…
「沢山」へ登る道は、ボクの持っているマップ(古いですが…)では、黒の破線になっていました。少しは整備されているんでしょうが、お写真を見ると、ちょっと大変そうですね。
でも、「沢山」制覇おめでとうございます。
六人衆の靴が輝いています。(^^)
下山の、急坂ゴロゴロは嫌やなぁ…。
登山は、下山の方が要注意ですけど、正にその通りですね。
何はともあれ、無事に下山されて良かったです。
6人割でも、270円ってのは、メッチャ嬉しいです。
なのに…バスが、500円!
杖、見つかって良かったですね。(^^)
アルクノ
確かにガイドブックには運動靴表示がありますね。
このスニーカーとトレッキングシューズの違いは、なんなんだろうと思います。
「牛松山」は運動靴で踏破の丹波富士とあります。
私達はバスの関係で逆コースにして登ったが、地元の人に「(どんな靴でも)ここを下ると転倒します」と言われました。
運動靴で踏破なんてとんでもない話で、コース順の設定からしておかしいですね。
とても歩きやすい「天王山」ではトレッキングになっています。
昨年11月、私の過去ログだと、終盤の下りで「カニ歩きを強いられる所もあるが、6分で終わります。」とあります。
これがそうなら、全部トレッキングシューズだろう、と思ってしまいます。
今回も絶対トレッキングシューズです!
もし、運動靴でお勧めのコースがあれば、私が大々的に宣伝します^^)
「運動靴で踏破できる○○山!」
と、タイトルまで付けて^^)
今までスタート時にこんなバス停が無かったので、面食らいました。
乗り場8番を教えられたとしても、案内図が設置されていないので何処か分かりませんね。
バス停番号を記載した、周辺地図の持参が必要だと思いました^^)
頭上のカーブミラーはアイデア賞です。
急坂が一目で分かるので、運転手はゆっくり行くのかな?と思います。
私達も頭上を見て、車が来ない事を確認しました。
2年前の京都一周トレイルでも、じっくり眺めた北山杉です。
今回は、林立している北山杉→伐採した現場→伐採後芽吹いている状態→出荷する直前。
以上、フルコースで拝見できました^^)
沢ノ池はため池なので水の流れが無く、水面は風でユラユラしているだけです。
無風状態であれば、名月はバッチリ水面に写ると思いますよ。
アルクノ 2
800字を超えたので分割しました。
此方もお読み下さい。
沢山は取り付きが急なだけで、yoppyさんなら山頂まで楽勝です。
帰路は細かな分岐があるので、迷い込まないように注意が必要だと思います。
私も別のルートに入ったりしましたからね。
登る時、歩数で等間隔にテープを巻くのも一つの手です。
山頂三角点では、私の派手なシューズが一番光っています^^)
林道への急坂下りは経験済みなので、前回よりゆっくり下りました。
疲れたら立ち止まる。
そうすれば大丈夫ですが、雨後は怖いですね。
今回、酒代270円+バス運賃500円+置き忘れた杖があった事。
3度続けての驚きは、ブログ開設以来3年4ヶ月で、初めての事でした(笑)
杖は諦めていましたが、その方の計らいに感謝しています。
目立つ処に立てかけてあったので、無関係の人は持って行きにくいのでは?と思いました。
この杖は、今日の太陽と緑の道、パトロールでも活躍しました。
記事にはしませんが、「ありがとう」のお知らせにします。