六甲全山縦走大会は当初塩屋がスタート地点でしたが、現在は須磨浦公園駅前からとなっています。
変更した理由は塩屋駅周辺が狭いことと、スタートから民家の並ぶ所を歩かなければならないという事情があってのことだと思います。
須磨浦公園には数百メートルの長さで桜の木が植えられていて、千人以上の人が待機したとしても問題が無い場所なのです。
今回はその塩屋駅をスタートして旗振山で六甲縦走路に合流し、須磨アルプスを歩いたのち、東山からはその縦走路と別れて板宿の繁華街へ下ります。
距離は約11キロで、標準的な一般コースになっています。
この須磨アルプスは馬ノ背と言う景勝地を含む所で、小野アルプス、播磨アルプスと並んで兵庫県の三大アルプスとなっています。
ただ、全ての山の標高は二~三百mで、アルプスと呼ぶには超低山のグループなのです^^;
ここは有名で、色んな方がアップしています。
最近ではyoppyさんの記事にその詳細が載っていて、お勧めです。
私は少し視点を変え、地質学的考察も加えましたので、どうぞお楽しみ下さい。
塩屋駅は山陽電鉄とJRがくっついていますが、
曇天の下、山陽の塩屋駅に集合です。
前日は大雨で心配されたが、なんとか本番にこぎ付けました。
参加は六子さん、アリマさんとアルクノ。
山陽塩屋駅をスタートしたのは9:33
狭い山側通路の並びにJRの乗降口もあります。
少し歩くと分岐があり、「この先行き止まり」の右へ。
坂を上がると左側に、西向地蔵尊があります。
これを回り込むように上がって行くと、急坂になり、その先に階段です。
階段を上がると山道になり、直ぐの分岐は左がお勧め。
上がると木立の間から海が見えてきます。
その木立による日陰が続く道で、夏から秋にかけては快適に歩けると思います。
あとは道標に従って行けばいいだけです。
緩やかなアップダウンが続く道は、須磨浦から登るよりは膝に優しいルートです。
この道標を過ぎると、
六甲全山縦走路と書かれた木が立っていて、
嘗て、ここを通っての大会が実施されていた事を示しています。
大勢の人が歩くことを考えての事でしょうか、
追い越し車線のようなミニバイパスを作っているところもあります。
森が終わって前が開けてくると、右前方に鉢伏山山頂(246.3m)にある回転展望台が見えてきます(10:14)。
しかしこの山は経路上から外れていて、北側にある旗振山(252.8m)に向かう。
山道を進むと自然にこのような所へ出てきます。
階段を上がると入り口があり、入ると噴水ランドですが、水は出ていません。
階段状の観客席を上がると噴水ランドの全体が見渡せます。
写真中央にある丘のような小さな山の向こう、海側から登ってきました。
右側には明石海峡大橋があり、そちらへ向かって平らな道を行きます。
やや上がると広場で、奥にはトイレもあるところ。
そこの展望台へ階段を上がります。
生憎の曇天ではっきりとしませんが、世界最長の吊橋、明石海峡大橋を眺められるビューポイントです。
建設当初は全長が3,910m、中央支間が1,990mでしたが、1995年(平成7年)1月17日の阪神・淡路大震災で地盤がずれ、それぞれ1m伸びたという。
主塔の高さは海面上298.3mで、建造物の高さとしても国内で5本の指に入る。
この主塔の中を昇降する点検用エレベーターがあるが、以前テレビ取材が行われた事があって、高所恐怖症の傾向がある私はお尻がこそばゆくなりました。
神戸側にある、ケーブルを繋ぎとめるアンカレイジの基礎は直径85mで深さは63.5mと言う超巨大なもの。
地上に出ているコンクリートの塊であるアンカレイジも巨大だが、地下に埋没した基礎に比べると氷山の一角と言うことになる。
そのケーブルには光の三原色を使ったイルミネーションランプが1084組取り付けられており、季節や日時に応じて彩りを変えている。
平日のライトアップは23時まで、土日祝日は24時までで、日本標準時の明石に近い事から時報パターンの点灯もあるそうです。
愛称のパールブリッジはあまり浸透しておらず、明石大橋と呼ばれる事が多い。
地元の方は単に大橋と呼ぶこともあり、世界一なのでそれもOKだと思います。
(ウィキペディアよりの引用含む)
橋の勉強は終わって次に向かいます。
そこを上がると有料で自走式のモノレールがあります。
自転車のような乗り物に乗車して、ペダルを漕ぐとゆっくり一周できるというものです。
更に5分ほどで旗振山です。
もう誰も泳いでいないが、ここから須磨海水浴場の全体が見渡せます。
その上に薄っすらと浮かんでいるのが神戸空港です。
ここからは縦走路の指示通りに歩けばいいわけだが、次の鉄拐山(てっかいざん)は登らなくてもOKです。
鉄拐山へはこの階段を上がり、直ぐの山頂から左への階段を下るだけなのです。
下ると直ぐ、左に続く道と合流するというコブ山で、地元の方はあまり登ることの無い脚力養成コースとなっています^^)
左に向かう道標には田井畑と書いてあり、歩きやすい道を3分行くとその合流地点になります。
なだらかな道は暫らく続いていて、その脇の岩に被さる鮮やかな苔がある。
「この先こけないように」と言って小笑いを頂きます^^)
緩やかな階段を下ると、平日は営業していない「おらが茶屋」です。
トイレも屋上展望台も利用せず、階段を下ります。
三百段ほど下って、陸橋を幾つも渡って高倉台を抜けると、
目の前の栂尾山(とがおやま)へ向かって、四百段ほどの階段を上がることになる

高倉台の住宅地を抜ける時、ヒメヒマワリに出会いました。
もう10月中旬だというのにです。
登り階段の途中には3箇所ほど休憩できるベンチがあり、
その2箇所を利用した

振り向くと淡路島と大橋が見えるが、空気の透明度不足で写真は無し。
登った先の岩の間に階段が設置されていて、段々が無くなると、今度は岩をよじ登ることになる。
その上が山頂で、展望台です。
これが本日の昼食場所で、その下にはコンクリート製「栂尾山頂」の表示がある(12:09)。
ここも眺望がイマイチでした。
空気が澄んでいる時に来ると最高なんですけど。
食後、かなりの高低差を急階段で下るが(12:40)、
下った先に、この山は崩れながら風化していくんだと、予測できるポイントがある。
下の土が流され、張り出した根っこだけで支えている木も。
これらは何れ倒木となるのでしょうね。
実際、地盤が緩い為、斜めに傾きながらなんとか生き延びている大木もありました。
岩が続く道は当分大丈夫でしょうが、
乾燥した尾根はドンドン痩せて、形が変わっていくのでしょう。
上がった所が横尾山(12:57)
そこから10分ほど行くと須磨アルプスです(13:06)。
この手前から「風化が進んでいて危険です」との看板が並ぶが、このチェーンのあるポイントが一番デンジャラスで、あとはたいしたことありません。
溝のような谷の下に、
垂直降下するような岩場があるが、階段状の岩を伝って難なく降りることができます。
いよいよ須磨アルプスですが、砂山のような山肌が露出して風化の見本市のようです。
階段で一気に下るので、さほど危険な所ではありません。
六甲山系を形成する、脆い花崗岩のバーゲンセールような状況ですので、
滑らないように注意しましょう。
ただ、水はけがいいので前日の大雨は関係無しでした。
歩くたびに磨り減るような脆い岩なので、何れこの下の谷底を歩くことになるのかもしれませんね^^)
次に須磨アルプス最大のポイントですが、アタックルートは3本用意しています

Aが尾根コースで、Bは谷コース。
Cは安全なようですが滑りマ~ス!
ダイナミックな尾根コースを選んで、登ってきました。
後ろに階段が写っていますが、ここまで距離の短い事が一目瞭然で、
たいしたこと無いな~デス。
上がると「名勝 馬ノ背」と書かれた木柱が立っていて、そこで記念撮影です。
これも紙面の関係で割愛しました^^)
進行方向の東山方面ですが、
チョチョイと歩いて行けますのでご心配なく。
ややへっぴり腰ですが、無事に歩き終えました。
もう直ぐ東山の山頂ですが、振り返ると迫力があります。
最後に階段上がると東山で、再度振り返って撮影。
山頂には東山昔話が掲示されています。
下が欠け落ちて読みづらいですが、お時間のある方はクリックして御覧下さい。
休憩後、妙法寺へ下る縦走路と分かれ、板宿方面へ。
問題の無い歩きやすい道だが、注意しなければならない分岐はここ。
手製の道標ですが板宿方面の書き方がおかしいので、画面上で書き加えました。
下の赤い矢印が駅に下る南方面です。
東へ向かうと急坂を下って高取方面になるが、高取山の尾根を登った記事が此方にあります。
https://arukuno.seesaa.net/article/201103article_3.html
「須磨アルプスから高取山尾根歩き(2011.03.05)」です。
下ると手製の鉄棒のような運動器具があり、その下に板宿八幡神社への道標がある。
更に下ると、木立の間から高取山へ向かうその尾根道が確認できるが、ワイルドで景観も素晴らしい所でした。
道がなだらかになると、暫らくして八幡神社への取り付きが左にあります。
八幡神社で無事下山のお礼に手を合わせます。
ここには飛松天神社もあって、合格祈願とか家内安全の絵馬が沢山括りつけられていました。
トイレもあるので拝借します。
参道を下ると板宿の町が見えてくる。
写真左のダイエーのマークに向かって進みます。
そのダイエーの南に「板宿本通」と掲げられた商店街があり、そのアーケードを下ると板宿駅ですが、打ち上げ場所を探します。
4分の3ほど行った所の左、分岐するアーケードがあって、100mほど先にラーメン屋がありました。
屋台みたいですが、中には逆L字型のカウンターと椅子があって寛げる所です。
お相手してくれたのは、良く喋る気さくな店長だったので気に入りました。
餃子は無かったのでビールに合う物をと言うと、この筋肉を出してくれました。
これが柔らかくて美味い!
キムチは無料で食べ放題!
クッパとラーメンを頼んで、小皿に分け分けして頂きました。
(殆ど私が)瓶ビールを3本ほど飲み干し、お代は3千円チョットとは、超リーズナブル!
また来ますと言って、板宿駅へ~。
須磨アルプス下山後は「板宿ラーメン」へ是非お立ち寄り下さい

店長からはドンドン宣伝して下さいと・・、
私のお墨付きですので。
ただ、4~5人で満席!
行列が連なったりしても知りませんので。
最後まで御覧頂いて、ありがとう御座いました

この記事へのコメント
てくてく
須磨アルプス、かなり崩壊が進んでいる様でね。
そのうち、無くなってしまうのでは・・・
筋肉いけそう。進みますね。
てくてく
アルクノ
塩屋からだと、軟弱な私には歩きやすいんです
崩壊が進む須磨アルプス、ドンドン標高が低くなって、地上近くを歩くことになるかも
筋肉とビール、結構いけるんです。
でも、私は何でもOKなんです
asakun
選んで歩かれるのは
楽しいでしょうね~。
打ち上げのビールもヒトシオで
しょうね
アルクノ
今回、六子さんは初めてのコースでしたが、アリマさんは須磨から上がって妙法寺へ降りた事があるので、コースアレンジしました。
色々知っているのね、と言われると、最後のが何時もより美味しくなります
風子
画像で見るとそそり立ったすごい岩山かな感じです
最近足の調子が悪くって、私もつい3,4年前には六甲の山も歩いていたのにと寂しささえ感じてしまいます
ちょっとダイエットをサボりがちだったので、また頑張って、平地歩きくらいはやりたいなって思う昨今です
須磨浦公園、須磨山上遊園、桜のメッカでもありますが、秋の紅葉も見事なでしょうね~
アルクノ
この須磨アルプスを通る六甲縦走大会は色んな団体が実施していています。
更にその練習や下見もあり、地元の方も歩くので、ドンドン磨り減っています。
そのうち、誰でも歩ける平坦な道になるかも知れませんよ
今年の春は須磨の桜を取り上げたブログもアップしていますが、須磨山上遊園から句碑の道を行くと梅も沢山あります。
紅葉時期は山肌が綺麗になるので、離れて見た方がいいでしょうね。
ダイエット、頑張って下さい
KURI
板宿ラーメンの「ぼっかけ」というのが気になって仕方がないです。「ぶっかけうどん」は聞いたことありますが、「ぼっかけラーメン」は、はじめてです。あっさりとピリ辛があるということは「ぼっかけ」と「ぶっかけ」は違いますよね?その下がホルモンですから、やはり上にのせるものでしょうか?もしかして、召し上がった「スジ肉の煮込み」が「ぼっかけ」とか?
看板の一番上にはウシの下半身。まるで肉屋さんのようで、ラーメン屋には見えません。面白いラーメン屋さんですね。
yokkosan
アタックルートは滑って膝を打つ自分を想像してしまいました
打ち上げは良い場所が見つかりましたねー
アルクノ
数年前のことです。
私がこの須磨アルプスを初めて見たときは怖気づいて、引き返してしまいました
ですから、写真で見る様子と同じ感覚です。
実際に歩いてみると、滑りやすいところがあるので注意が必要ですが、階段で下に降りてからはさほど危険なところはありません。
KURIさんも是非歩いてみてください
本来の「ぼっかけラーメン」がどんなものか良く分かりませんが、店長はオリジナルと言っていました。
和風のあっさり味で、おでんの出汁に似ています。
具はお察しの通り、筋肉と更に野菜が入っていました。
更にピンポンは、元々は肉屋だったそうで、不景気で豚肉しか売れず、商売替えしたとか言ってました。
須磨アルプスのあとは是非板宿ラーメンへ
アルクノ
山歩きの経験がないとチョッと怖い所かもしれませんが、こんな山が初めての女性を案内した事があります。
その方の感想は「楽しかった~」でしたので、冒険心があれば大丈夫です
下山して板宿の場合は、何時もここになると思います
かっぱちゃん
海や山といった自然とおしゃれな街と共存していて神戸は素敵なところですね。
最後の打ち上げのラーメン屋さんもよいお店に出会われてよかったです(^^)スジ肉おいしそう!!
「この先こけないように」はすばらしい~~♪座布団10枚♪
アルクノ
気持ち玉に座布団マークが必要な事、運営スタッフがきちんと分かってくれないといけませんネ
海と山と、お洒落で、あらゆる食べ物もあって、神戸は世界一素晴らしい所なんです(世界旅行の経験無しなのに?)。
アルプスを降りて直ぐ、
ラーメン屋があるのは神戸だけですから
yoppy702
塩屋駅からも歩いて見たいと、以前、マップを見てたんですが、駅からがどうなんかなぁ…と思ってたんです。又、参考にさせて頂きます。(^^)
こちらから歩くと、現在のルートと合流するのが、旗振山。そこへ行くまでにも、楽しそうな所がありますね。自走式のモノレール、昔、どこかで乗った事があるんですが、高い所が得意じゃないので、これも、恐怖を覚えながら乗っていた記憶があります。
明石海峡大橋の講義、ありがとうございます。ここも、震災の影響があったんですね。1mも伸びるって、やっぱりスゴイパワーですね。
須磨アルプスまでの道…最近なのに、何か懐かしい感じがします。(^^ゞ
ぼくが登ったのは、Bルートだったかなぁ…こちら側からは、初めてだったので、そこまで考えませんでした。今度、行った時は、観察しておきます。
須磨アルプスって、歩くと、そうでもないんですが、写真で見ると、ド迫力ありますね。登っていても、とっても楽しくて、大好きな場所なんですけど。馬の背も、何気なく歩けるんですけど、こないだ、足元を見たときは、ギョッとしました。でも、ちょっと、天空にいるような感じにもなれました。
東山から暫く行った所の分岐、何か、ボクなら、やっちゃいそうですね。マップで確認しましたが、黒の点線になってる道かなぁ…ここを通ることがあれば注意しよっと。
八幡神社、懐かしいです。ここで、ライターのガス欠に気がついて、須磨浦公園駅まで、吸えなかったという苦い記憶が蘇って来ました。(^^ゞ
あーそうや。ウケマシタよ。
「クチナシで御座います」(^^)
アルクノ
コメントの真打、登場ですね。
過去最長のコメントではないでしょうか。
書き上げるのに時間かかかったと思いますが、お疲れさまでした
「須磨アルプスから高取山尾根歩き(2011.03.05)」も御覧頂きありがとう御座います。
是非、次回は塩屋から歩いてみてください。
初春は噴水ランドから上がると梅があります。
JRの新快速だと神戸駅で乗り換えですが、阪神直通特急よりは早いと思います。
自走式モノレールは子供の頃乗りましたが、ノンビリ過ぎて物足りませんでした
須磨アルプスは絶景の連続ですよね。
何時も、短時間で終わってしまうのでもったいないような気がします。
アタックルートは直ぐ往復できるので、3本共挑戦してみてください
今度遊子さんと行く時に「クチナシ」がウケマシタと伝えておきます