標高は270mの低山で見晴らしは無いが、日陰の山歩きと言う事でいいのではと思います。
継続中の琵琶湖一周ウォーキングですが、女性参加者の健康を考えて夏バテの出る9月は中止にしました。
8月はアルコールによる体のエンスト・トラブルや疲れによる足の筋肉エンストが発生し、暑い間は無理しないことにしました。
ただ、その9月18日を空けてもらっている人の為、ケンさんが代替案を考えてくれました。
今回は9月18日実施予定ハイキングの下見です。
天候は晴れのち曇り、昼食後は小雨から本降り、長岡天神駅では晴れるという按配でした。
コースは阪急・大山崎駅(9:53)~宝積寺~天王山~十方山分岐~十方山(昼食)~十方山分岐~楊谷寺(ようこくじ)~乗願寺~柳谷道~奥海印寺バス停(14:05)=(阪急バス14:16発)=阪急・長岡天神駅です。
スタートからバス停まで昼食時間を入れて所要4時間12分ですが、コース外の乗願寺へも立ち寄ったので、ガイド本の3時間30分というのは妥当な数字だと思います。
阪急・大山崎駅を出て、方角を間違え、大山崎歴史資料館へ向かってしまう。
戻って阪急の高架を潜り、
少し行くと右にこの石柱がある。
細い道に入って、階段上がるとJRの線路。
左がJR山崎駅で、右には踏切がある。
これが開かずの踏み切りでした。
普通電車に新快速、貨物列車に特急列車が行き交って、もう一つ何やらオマケもあってやっと開きました。
いきなり6分間の休憩です。
渡るとそこが天王山への登り口。
ダラダラ坂を上がると右に石段があり、更に右に折れるように登ると宝積寺の仁王門。
重文の仁王様にご挨拶して、
潜ります。
更に奥には桃山時代のものとされる三重塔。
これも重文でした。
更に続く石段を上がると天王山と書かれた本堂があって、
この奥から山道が始まる。
この辺りには猿が出るそうで、その注意看板がありました。
フェンス沿いに上って行くと、
コンクリート製の小橋があり、渡ると観光案内地図があった。
天王山を取り囲むようにして寺社がある事が分かる。
荒れた石段が九十九折になっています。
道幅が広くなったその先に、青木葉谷広場がある(10:32)。
ここが唯一眺望の良かった所ですが、
霞んでいて、土地勘も無い私は何処に何があるのかの説明ができません。
大きなタイルに描かれた絵と、秀吉の道と題したその物語もあります。
山頂までこのようなものが並んでいて、全て読んで行くと一冊の本を読破したような感じになるのは、と思いました。クリックして2段階拡大させるとその物語が読める様になります。
広場にはコンクリート製の椅子とテーブルがあって、小休止。
そこを出て、コンクリート製の丸太できた段々を登って行くと、鳥居がある。
この辺で、やたら蚊が多くなる。
詳しい事は分からないが草原や森に生息する薮蚊である。
休憩していた中年女性がイッパイかまれたと嘆いておられた。
その鳥居の上には、天下分け目の天王山の合戦の様子を描いた絵図が掲示されていた。
撮影している間も、腕には数匹の蚊が止まる。
以後、何時も持参している団扇を右に左に持ち替えて、顔と腕の両方を扇ぐことになる。
私のように半袖で歩く者は、蚊に食事を提供しているようなものです。
兎に角、六甲山系や京都一周トレイルでは経験した事の無い蚊の多さです。
この山崎の戦では羽柴・明智の両軍合わせて6千名以上の戦死者が出たらしい。
無念を抱えたまま亡霊となった者達が蚊に魂を込め、山頂を目指すハイカー達を襲うのではないのだろうか。
分岐が沢山あるが、道標がしっかりしているので大丈夫。
これは禁門の変十七烈士之墓へ向かう分岐で、上がると直ぐその墓がある。
「幕末の文久 3年(1863) 8月18日、会津と薩摩両軍が突如クーデターを起こし、尊王攘夷論を主唱して来た長州藩は三条実美以下の長州藩系の7卿と長州藩主が、官位を剥奪され京都を追放される。
その翌年の元治 元年の池田屋襲撃事件もあり、挙兵した3家老が大兵を率いて京を攻める。
6月24日真木和泉守らの一隊 300名も船に分乗、淀川を上り高槻に上陸、山崎に滞在した。
翌25日彼等は天王山、離宮八幡、大念寺、宝積寺 などに布陣した。 7月19日御所蛤御門の辺りで武力衝突が発生。これが「禁門の変」 といわれるものです。
しかし敗退し、夕刻一行20名程が天王山に帰着した。
7月21日には会津。桑名、彦根、篠山の 幕府軍 1500名の追撃を受け、一戦交えた後割腹自刃したのである。」(ネットより要約)
とあります。
そこを上がると4分で三社宮がある。
これは右から天照大神(アマテラスオオミカミ)月読大神(ツキヨミノオオミカミ)蛭子神(エビスノカミ)です。
その直ぐ上に重文の酒解神社の神輿庫(みこしくら)がある。
一般に知られる校倉造ではなく、厚さ14センチの厚板を積み上げた板倉形式で建てられている、鎌倉期のものです。
5分で山頂0.1kmとある道標があり、ここを山頂まで往復する。
最後は急坂になる。
山頂に眺望は無く、木立に覆われています。
蚊の大軍が襲い掛かるので長居はできず、直ぐ下山する(11:05)。
小倉神社・柳谷とある方へ進むが、竹林が広がっています。
蚊と戦い続けた団扇は哀れな姿になっていました。
このあと、右半分は破れ落ち、団扇としての風量は50%以下になってしまう。
水平道のような、なだらか道を歩いた後、十方山への分岐に出合う(11:32)。
ガイド本には15分とあったが10分で山頂です。
小さなコブを3つ超えるとこれまた眺望の無い十方山です(304.4m)。
このゴチャゴチャしたみすぼらしいものは(失礼)、十方山のシンボルタワーで、何れ建て替えるそうです。
あなたのアイデアとパワーを御願いします、とありました。
ブリキでできた郵便受けのような所にメモ用紙がありましたが、とりあえずハンドパワーだけ注入しておきました。
秋台風が来ないうちに、早く建て替えた方がいいみたいです。
不安定なこの岩の上に座って昼食です。
ケンさんのように携帯椅子を持ってきたほうが良かった。
ここまで来ると蚊が少なくなり、通常の山の状態です。
三等三角点で記念写真。
二座制覇しました^^)
20分ほど昼食休憩のあと、分岐へ下って、暫らく行くと今度は小倉神社との分岐。
左の柳谷へ向かう。
暫らく行くと、腐葉土のような黒い土の上に、ササクレシロオニタケが倒れていた。
熱中症には気を付けないといけませんね。
水平道が終わって下りが始まる。
水が流れて抉られたにしては綺麗に整地されている道が続きます。
粘土質になった所では脇に可愛い水路が掘ってあり、地元の方の気配りであった事が分かります。
しかし、ズルッとなるところもあるので、注意が必要です。
下り終える頃、雨が降り出して傘を広げる。
向こうに見える車道を渡って、山道は更に続きます。
この車道を左に向かうと乗願寺と道標にあったが、この時は行かなかった。
この道を下ると、楊谷寺から下る道と合流します。
そのことはあとで実体験する事になります。
車道を渡って、1.3キロで楊谷寺と道標にある山中へ。
緩やかに登って下ると、車道が見えてくる。
その車道にも雨水が流れるようになり、お天気は急激な下り坂。
でも、私達は本降りの中を上って行く。
楊谷寺第二駐車場を過ぎて、更にその上に楊谷寺がある。
寺の手前にタクシー乗り場があり、電話連絡で来て貰えるようになっています。
小休止して、ザックにカバーを被せる。
この楊谷寺の本尊は十一面千手千眼観世音菩薩で西山浄土宗の光明寺に属している。
西国二十番札所の善峯寺、総本山の光明寺と合わせ京都西山三山となっているそうです。
アジサイでも有名で、4500株のアジサイが植えられていて6月下旬の土日にはあじさい祭りが開催されるとありました。
石段を上がり、門を潜ると本堂です。
独鈷水(おこうずい)の寺としても有名です。
詳しくはクリックしてお読み下さい。
参拝を終えて、ここから一気に下ります(13:02)。
17分下ると右に浄土谷大仏(おおぼとけ)と大きく書かれた看板があります。
500mなので「行って見ましょう」となった。
これが、途中に書いてある乗願寺で「そのことはあとで実体験する事になります。」とある所です。
行ってはみたが開帳しておらず、そのご尊顔を拝する事はできなかった。
小休止を入れた休憩で分岐まで下ると23分を要していました。
ハイキング本番ではこれが削られます。
十方山もユニークなタワー以外見所が無いのでカットします。
その代わり、楊谷寺から更に上にある六角堂を追加したいと思います。
両側に竹林が広がる、車があまり通らない柳谷道の下りです。
視界が開けると、高速道路の工事現場がある。
雨はもう上がっていて、道路も乾いてきました。
歩行者用仮歩道を行く時、警備の方に聞くと亀山の手前まで繋がると言っていました。
工事現場を眺めながら、道が平坦になった頃、左に折れる。
株式会社藤井とある所で、曲がり角からバス停も見えます。
これが、奥海印寺バス停。
最終バスの14:16まであと11分!
計算したわけではないのに、巧くまとまりました。
駅まで歩くと40分ぐらいはかかりそうです。
長岡天神駅で150円支払って下車。
駅前で飲み屋を探すが、全て5時からです。
手頃なラーメン屋に入って、餃子をアテにして生ビールで乾杯!
今日も楽しい1日でした。
長岡天神駅のホームでは日が差してきて、天気予報の雨は何処かへ行ってしまいました。
最後までお読み頂いて、ありがとう御座いました

この記事へのコメント
asakun
読ませていただきました。
下見ということでお二人で
歩き確かめて、ところどころで
蚊にさされて
ランチも大変でしたね。
今回はアルコールどころでは
ないですね。
余計に刺されますから。
三社宮さま拝見でき
とても嬉しいです。
竹林は蚊が多いと聞きますが魚眼で
撮ったように綺麗ですね。
ムザンな団扇がアルクノさんの
ご説明を読みながら、なんだか
失笑してしまいました
このような、まさに身を挺しての
下見が大切なのですね。
本当にお疲れ様でした
アルクノ
下見は一人で行く事が多いですが、このように二人で行くとルート確認もより確実なものになります。
先頭と最後尾を二人が夫々担当すれば、安心して案内できますしね。
この天王山周辺を巡るコースは沢山あって、ポンポン山と合わせて距離の長いコースや、寺社巡りを取り入れた散策コース等色々あるようです。
コースガイドには蚊が異常に多いことは書かれていないので、私が大々的に公表しました
夏場ここを歩く場合は、殺虫剤と防虫剤に蚊取り線香を持参しないといけません。
更に、大きくて丈夫な団扇も必要です。
魚眼レンズで撮った(ウソ)竹林はほんの1ページですが、この写真が数百枚以上並ぶくらいに広大な竹林が広がっています。
竹が老いて見苦しくなっていた所もあり、整備工事をしているようでした。
風子
来週あたりから、暑さがやや、やわらぐとは言ってますが、どんなものでしょう?
暑い間は無理をしないスケジュールが良いと思いますよ
猛暑日はけっこう身体にも堪えますから・・
それにしても、真夏の山中は藪蚊の大群のようで、聞いただけで、虫に刺されやすい、汗もかきやすい私はイライラしますね
蚊よけのスプレーなどもあるようですが・・
この天王山は歴史ある山でもあるんですね・・道中、沢山の説明の看板みたいなものがあったのはいいですね
今回は下見だそうですので、また気候の良い頃にじっくりゆっくりの散策をお楽しみください
アルクノ
雨でも降れば涼しくなるかもですが、降りませんね~
日が短くなるのは予定通り進んでいるので、そのうち涼しくなるのでしょう
この時は汗を拭いたり、蚊と格闘したりでかなり疲れました。
実施時は防虫スプレーとか持って行くつもりです。
歴史の勉強もできるところですが、文章を読んでいる間も蚊が襲ってくるので、直ぐに退散です
彼岸を過ぎれば少しは涼しくなる事を期待しています。
お天道様、宜しくデス
まーちゃん
十方山…何処だろ?
昔の地図に記されてる小倉山かな!?地図は実家(京都)にあるので確かめられずですが、10月には帰る予定があるので確かめてみます。
反省会はやっぱ、十三か梅田ならどこでもですが、下山口でがいいですね!
アルクノ
十方山のことで・・、
天王山から北西の方向、柳谷に向かうと約30分で十方山分岐点に出会います。
そこから10分ほど南にある山です。
小倉山は私の地図には載っていませんが、小倉神社は辿るルートから反対方向になります。
マーちゃんさんが訪れる時には、このタワーが新調されて立派になっていることを願っています
私達は、大抵3時頃に下山となります。
飲み屋は開いていないので、このようにラーメン屋があると重宝する事になります
てくてく
柳谷観音には、麗顔成就の弁天水もあります。女性には、受けるかも・・・^o^
雨とやぶ蚊の下見、お疲れ様でした。
てくてく
アルクノ
天王山にこんなに蚊が多いとは、知りませんでした。
天王山の手前で携帯蚊取り線香と虫除けスプレーを販売したら、大儲けできるのでは?
と思いました
柳谷観音の弁天水は女性にお勧めですね。
メモして持って行きます
KURI
思っていたよりも低い山なので驚きました。蚊の多さも理由はなんでしょうね?ボウフラが発生するような水たまりがあちこちにあるとか?団扇があそこまで壊れるとはよほどだったのでしょうね。
大変お疲れさまでした。
アルクノ
小中学生の頃は歴史がニガテでしたが、天王山のことは試験に良く出るのでしっかり覚えていました
やっとその天王山に登れたので、感慨に浸りたかったのですが、薮蚊に追い出されてしまいました
確かに思った以上に低山で、あっという間に山頂です。
そこからは遊歩道のような山道なので、初心者向きですね。
蚊の多い理由は分からなかったです。
水溜りはあまり無かったので、asakunさんの言われる竹林が関係しているのかもしれませんね。
KURIさんの所からも比較的近いので、秋にでもどうでしょうか?
梅雨時だと楊谷寺の紫陽花がいいみたいです。
yoppy702
迅速で的確な判断と行動の秀吉最高の見せ場ですよね。天王山を制した者が天下を取る。まさに、その大きな歴史の場。
歩くコースも気になりましたが、この歴史の大舞台。そして、「秀吉の道 - 秀吉の中国大返し」を読んで、そうや、そうやと思い出しながら、当時を忍びました。
今回の合戦で、団扇も大きな痛手を受けられましたね。そういえば、六甲を歩いていても、虫はいるけど、蚊って気にならないですもんね。いないのかなぁ…団扇の姿から、蚊の凄まじさが想像できました。
アルクノ
バス旅行の疲れはもう取れましたか?
人から聞く話では、ハイキングとしての天王山を褒める人はあまりいませんでした。
でも、歴史的価値のある山なので近郊の方は一度は登った方がいいでしょうね。
このような詳しい内容の、タイルに描かれた絵と文章があるので、ホント勉強になります。
蚊さえいなければ、ですが
他の物語は、蚊のいない冬に読もうと思います。
その後この団扇は、左半分の裏側も剥がれ落ち、表側も風前の灯です。
激戦を戦い抜いた団扇として、捨てずに、家まで持って帰りました
六甲山がここと違うのは、竹が無い事と標高が数百メートル高いことですね。
六甲が素晴らしく思えてきました。
清兵衛
関西は羨ましいです。
こんな歴史の舞台を歩けるなんて
秀吉と光秀だけではなく、「禁門の変」の関わりもあったと聞きますます関西(神戸)に住みたくなりました。(笑い!)
アルクノ
歴史を体験する為に、関西は最適地でしょうか。
少し前まで、都は京にありましたから
最近では大阪都構想もありますし、今週から大河ドラマは神戸にある大和田泊が舞台です
関東にはあまり無いのでしょうけど、京阪神は山と歴史と街が渾然一体となっていますね。
関西の中でも神戸はその点が一番ですので、是非お越し下さい
かっぱちゃん
蚊との攻防は大変でしたね。ハッカやミント系のコロンをつけているとなぜだか蚊にさされません(蚊はハッカやミントがが嫌いなのかな)よかったらお試しください(*^^*)
最後にビールで乾杯とあったのでよかった~♪と思いました♪
アルクノ
この歴史絵図が描かれた大きなタイルは素晴らしいものでした。
色褪せることなく、長い年月の間ここにあると思います。
ただ蚊が多いことには閉口します。
虫除けにハッカやミントですか。
本番前に参加者にメールしておきます。
猛暑続きなので、10月以降が狙い目かもしれません。
私のハイキングの最後は、何時もビールですね。
ビールが無いと、体調悪いの?と思われそうです♪
OreOrePapa
いつも楽しいウォーキングレポートを拝見しています。
京都の西大路に住んでいながら天王山に行ったことが
なかったので本HPを参考に行ってみます。
高速道路は亀山→亀岡・・・だと思いますヨ
また、
一年の計は元旦にということで
本年はアルクノ様のHPを参考にビワイチにも
トライしてみようと計画中です。
今後も拝見させていただきます。
頑張ってください
アルクノ
何時もご訪問いただいているそうで、ありがとうございます。
この本番は雨天による延期があって11月に実施し、「山友と天王山(2012.11.06)」としてアップしました。
もし行かれるのなら、其方も参考になさってください。
私の記事を参考にビワイチにもチャレンジされるのですか。ありがとう御座います。
感謝
完歩できるまで頑張りたいと思っています
これからもご贔屓に、どうぞ宜しくお願い致します