第28回Japan Student Jazz Festival高校の部1日目(2012.08.25)

順位 42位 アクセス数2495(2019.6.30調査)

冒頭にお断りしておきます。
この記事は高校の部2日目の演奏会が終わってその夜も書き続け、それでも書き終えることができなかったので、27日の朝に加筆してアップロードしました。
ですから全ての表彰結果は分かっているわけですが、あくまでも25日の状況を記しています。
高校の部2日目は、また後日ということになります。

写真撮影は、1日目は許可が出ましたが、2日目は事情により全面禁止となりました。
今後も全面禁止になると思います。
ですから、私にとってこの記事はJapan Student Jazz Festivalの模様を撮影した唯一の写真掲載ブログになると思います。


2年前は中学の部と高校の部を2日に分け、高校の部は大ホールと中ホールで行なわれました。
昨年は出場校が増えて高校の部を2日に分け、中学の部は中ホールで行なわれました。
今年は更に変わって、中学の部は金曜日、高校の部は土日2日間で、合計3日間をかけて全て大ホールで開催される運びとなりました。私は何時も高校の部を聴きに来ているので、昨日の中学の部は残念ながら聴いていないのです。今年は高校の部、2日分をたっぷりとお届けしたいと思います。

昨年のものは2日目だけですが此方を、
https://arukuno.seesaa.net/article/201108article_8.html
2年前のものは此方を御覧下さい。
https://arukuno.seesaa.net/article/201008article_10.html

神戸文化ホールで11時開場11時半開演です。
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炎天下の中、外で並ぶのは大変と、早めにやって来たら(10:28)、
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人が居ませんでした^^;
でも直ぐに行列ができたので、館内の整理ができ次第ということで早めに入ることができました(10:52)。
入場料は3日間の通し券で1500円、2日間でも同じ1500円、1日だけだと1000円です。

昨年まで撮影は禁止と言われていたので、最前列は避けて音響効果のほど良い7列目に座ります。
11時30分に何時もの司会者、中野睦子(ちかこ)さんが現れて注意事項を述べます。
昨年までと違ったのは、意外にもフラッシュ無しの写真撮影はOKと言うことでした。
この演奏会の模様はDVDに録画して販売されるので、動画の撮影は一切禁止となっています。
もし誰かがこの模様を動画でアップしていたら、主催者側の注意を無視していると言うことになります。

この演奏会の過去ログでは演奏時の写真がありませんでした。
見て頂いた方は物足りなさを感じたのではないでしょうか。
今回は臨場感を写真と共にお伝えできると思いますので、どうぞお楽しみ下さい。
写真は1016×762ピクセルにしていますので、気になる写真があればクリックし、拡大させて御覧下さい。

審査員、宗清洋さんの登場です。
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(手前の座席が黒く写っているので、フラッシュを使っていない事が分かると思います。)
審査員は他に守屋純子さん、赤松二郎さん、JAJEの方、講師の方等の紹介があって、演奏が始まります。

演奏は1部と2部とに分かれて13校が出場し、ゲストの演奏の後、表彰となります。
1部は7校の出場で、そのあと約40分の休憩があり、午後2時から2部の演奏が始まります。
最後に、ゲストのエリック宮城&グローバル・ジャズ・オーケストラの演奏が30分ほどあって、表彰は午後4時10分からとプログラムに書いてあります。


前置きが大変長くなりましたが、ここから本題に入ります。
各校は与えられた時間内で2曲または3曲演奏します。
学校名、バンド名、曲名は全てプログラムから転記しています。
表彰結果ですが、団体賞は優秀賞以上が決定した団体だけが発表され、団体に与えられる各賞の発表は26日の最終日に行う事になっています。
個人賞は全て発表されたので、その結果も交えながら紹介していきます。


   第1部

 1 兵庫県立国際高等学校 HOPPIN’NOTE(兵庫)

 ①バグズ グルーブ
 ②ブラック オルフェ
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①でこのビブラフォンがフューチャーされました。
いきなりですが、この方が個人賞で最高のバークリー音楽大学賞を獲得しました。
軽快で楽しい演奏だったので私のメモには○と書いてあります。
花○にすべきでした
アメリカのバークリー音楽大学で実施される(5週間の)短期講習受講の権利が与えられ、その費用が授与されます。
本日はこの方一人でした。
メンバー表を見るとドラムス担当で名前が載っている、藤田幸希(みゆき)さんで、合わせてナイスプレイヤー賞も受賞しました。
②はギター2本が加わるロック調の演奏です。
男性メンバーが非常に少なく、演奏後のインタビューに応じていたテナーのこの方が目立っていましたね。
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 2 柳学園中学・高等学校 Swinging Willow Jazz Orchestra(兵庫)

 ①シャトル フライト
 ②シルビア

①の元気な男性ドラマーが印象的で、
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②では軽やかに流れるピアノソロの後、シットリ味のアルトソロがGood!でした。
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中学生でしょうか、部員は中学生が17名で高校生は7名とプログラムにありました。


 3 広島県立福山工業高等学校 FTHC(広島)

 ①ビークル
 ②ムード インディゴ
 ③ロード ソング

ここは写真で分かるように、
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ペット3本トロンボーン2本で部員が不足しています。
この大ホールでの音量と迫力不足はいかんともし難いものがありました。
ソロにもっと力を入れた方がよかったかもしれませんね。
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 4 柳井学園高等学校 Jokai’s spirits jazz ensemble(山口)

 ①ストレート ノー チェイサー
 ②ゴッド ブレス ザ チャイルド
 ③アリアンツァ

部員は足りているようですが、ドラマーは頭に白いものが混じる髭のおじさんで、
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写真ではその髭がシンバルで隠れていますが、最後まで気になって仕方ありませんでした。
②ではトロンボーンがナイスプレイヤー賞を受賞です。
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このロングソロがとてもよかったです。
全体的には軽快な演奏で、聴いていて気持ちが良かったです。


 5 大阪府立泉陽高等学校 泉陽高校軽音楽部 S.L.M.S(大阪)

 ①スウインギン シング
 ②ザ クイーン ビー
 ③タイム ストリーム

①では全員が女性のようで、
②でやっと男性が登場。
③ではサックスが7本になっています。
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逆にペットが少なくなって、曲目によって編成を変えているようでした。
これだけあると、サックスのソロリレー等のパフォーマンスを行なって、見せ場を作っては?と思いました。
②はシットリ味で、③は迫力のカウント・べーシーでした。


 6 広島学院高等学校 広島学院ブラスバンド部(広島)

 ①タイム トラック
 ②ユード ビー ソー ナイス トゥ カム ホーム トゥ
 ③アイ ソート アバウト ユー

こちらは、男性オンリーの男子校です。
曲目によって次々メンバーが入れ替わるので、部員数が凄いです。
サックスも最大の8本が並んで凄い迫力です。
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ただ夫々の部員にソロを与える為でしょうか、ソロの演奏が短くて少し物足りない印象でしたが、③は大迫力でした。
②はヘレンメリルのヴォーカルで大ヒットしましたね。
欲を言えば、曲調にその色気が欲しかったです。


 7 名古屋市立工芸高等学校 工芸ハイソニックジャズオーケストラ(愛知)

 ①カウント パパス リベンジ
 ②ティエラ サンタ

1部ラストのバンドですが、まあ楽しい雰囲気の部員達です。
演奏中も和気藹々としている感じで、
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余裕なのでしょうか、笑みがこぼれています。
ソロも向き合って演奏するなど、今までに無い試みです。
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仲のいいことと部員の一体感がこれだけで伝わってきます。
軽快なパーカッションが続く中、部員が交代していました。
2曲を1曲と感じさせる巧い方法です。
そのリズムセクションがナイスプレイヤー賞を獲得。
頭にバンダナを巻いている女性もいたりして、ラテン調丸出しですが、パフォーマンスもGood!でした。
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私からベストパフォーマンス賞も贈呈します。
各ソロにもドライブ感があってノリノリです。
6の男子校を凌ぐ大迫力で、圧倒されました!
衣装も統一感の中にも自由度があって、
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お気に入りのバンドになってしまいました。
ジャズそのものを感じさせるこのバンドが、1部で唯一、優秀賞以上が確定!
明日の表彰が楽しみとなりました。


約40分の休憩なので、ロビーの喫茶コーナー脇のテーブルで立食です。
持参したのはランチパックに菓子パンといなり寿司+蜂蜜レモンという変な取り合わせですが、色んな要素を取り入れるジャズ演奏に合わせています^^)


   第2部


 8 学校法人AICJ鴎州学園 AICJ中学・高等学校JAZZ部(広島)

 ①タイム チェック
 ②ウェーブ
 ③ハイ プレッシャー

男子禁制の学校では無いようでしたが、男性は何処に居るの?
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という感じでした。
ただ高校生が5人しかおらず、高校生グループと同じ土俵では少し可哀想でした。
③はマルタの曲ですが、楽しい雰囲気作りに手拍子を誘っています。
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聴衆もそれに応えています。
②はメロディアスに③は明るく演奏。


 9 伊丹市立伊丹高等学校 ICHI☆ITA JAZZ Ensemble(兵庫)

 ①テイクジ A トレイン
 ②ピース
 ③ア フューグッドメン

もう実力派チームの仲間入りをしたイチイタです。
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①はお馴染みの曲ですが安心して聴ける内容でした。
②ではこのしっとり歌うトランペットソロに花○を付けていましたが、ナイスプレイヤー賞を受賞しました。
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③ではこのギターの方がナイスプレイヤー賞を受賞
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ピック捌きが素敵です。
演奏後のインタビューでは珍しく4名が登場です。
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女性は3年生の部長と副部長で、男性は2年生の次期部長と副部長さんでした。
女性から男性への引継ぎということですね。
優秀賞以上が確定しました。


 10 京都府立工業高等学校 Mambou Jazz Band(京都)

 ①オン グリーンドルフィン ストリート
 ②マイルス パック
 ③福知山音頭
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メモにはめっちゃ楽しいジャズ、と書いてあります。
そんな賞は無いんですが、このアルトを演奏する女性に、
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ベストビジュアル賞を差し上げます。
演奏も素敵でしたよ。
演奏の合間も、仲間と素敵な笑顔のアイコンタクトが素晴らしかったです。
ラストの③はラテン調ですが地元の盆踊りで使われる曲をジャズアレンジしたオリジナルです。
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この演奏で盆踊りは難しいと思いましたが、演奏の合間も体を揺すったりして兎に角楽しい演奏でした。
この時のギターは◎でした。
優秀賞以上が確定しました。


 11 関西大学北陽高等学校 関西大学北陽高等学校ジャズバンド部(大阪)

 ①アイ ラブ ユー
 ②ヤード バード スーツ
 ③ファンタジー
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メンバーを引っ張る女性ドラマーが○でした。
③で感じた事です。出だしは押さえた演奏でしたが、アース・アンド・ファイヤーの曲なので、のっけから明るく派手にぶちかました方が良かったのでは?と思いました。
最後は盛り上げてくれましたが、
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体力のいる曲なので少しお疲れモードが入っていました。
インタビューに応じたのは、明日から部長と副部長になる方で、この演奏を最後に3年生は引退するそうです。
この大会を目指して頑張ってきたわけですね。
それだけ各校に重要視されているこのStudent Jazz Festivalと言う事になります。


 12 名古屋高校生ビッグバンド Free Hills Jazz Orchestra(愛知)

 ①スインギング フォー ザ センセス
 ②ホエン ユー スマイリング
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このバンドだけですが、名古屋の多くの学校から集まった高校生によって結成されている特殊なチームです。
名古屋とその近郊のジャズ好きな高校生が集まったバンドで、20数校からの集まるメンバーが全員集合するのは至難の業で、練習が大変だったと思います。
でも、優秀賞以上が確定しました。
タンギングが凄かった女性のトロンボ-ン奏者がナイスプレイヤー賞も獲得しました。


 13 兵庫県立高砂高等学校 ビッグ・フレンドリー・ジャズ・オーケストラ(兵庫)

 ①スター ダスト 
 ②ヴァイン ストリート ランブル
 ③チェロキー

いよいよラストの、我が愛するBig Friendly Jazz Orchestraの登場。
まずはSax隊。
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この中に次期部長がいます。
知りたい方は来年7月に高砂市文化会館で開催される青春チャリティーコンサートにお越し下さい。
②でソロをとった現部長、矢野まりあさんがナイスプレイヤー賞を獲得。
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チャリコンのときは手ブレで、ごめんなさい。
今回は、このコンデジでも巧く撮影できたでしょうか。
何とか撮影できたものです。
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私がチャリコンでのアンケート用紙には、「ソロの後は笑顔で」「キープスマイル」「笑顔を忘れずに」などと書き続けてきました。
今回は、それがほぼ完璧にできていたようです。
笑顔で終わる為には、自信の持てる演奏をしないといけませんね。
聴衆に感動を与える素晴らしい演奏でした。
私のメモには、笑顔があって、歯切れが良くて、ドライブ感があって花○と書いてあります。
優秀賞以上が確定です。


 高校生の演奏が終わってゲストバンドの登場。

エリック宮城&グローバル・ジャズ・オーケストラ

5曲演奏されましたが、すべてメイナード・ファーガスンにちなんだ曲です。
 ①曲名は分かりませんが1987冬季オリンピックのテーマ
 ②ジャスト フレンズ
 ③ワルツ フォー ニコル
 ④マリア(ウエスト サイド ストーリー)
 ⑤ロッキーのテーマ
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メイナード・ファーガスンさんもそうでしたが、超高音を吹きまくる人をハイノートヒッターと呼びます。
エリックさんは正にその人で、しかも美しい音で吹きまくる人です。
何時もいい話をなさいますが、この時のお話をご紹介します。
ファーガスンさんにも教わったそうで、速いパッセージを吹いたり高い音を出したりすると「凄いなあ」と言う事になります。
でも音楽はそうではなくて、ゆっくりした美しいメロディーの中にこそ素晴らしいものがある。
その感動を巧く聴衆に伝えられる人がいいミュージシャンと言うことです。
譜面は音楽の取扱説明書の様なもので、それに縛られていたのではいい音楽を表現する事はできない。
点と線の中の音符には魔法が隠されています。
その楽譜に、心を込めて、如何に愛を引き出すかがポイントなのです。
と言うようなことを、仰っていました。
とてもレベルの高いお話で、成程と思っても直ぐに実行できるものでもないです。
でも、そういう気持ちを持って練習に励むのはとてもいい事ですね。


講評の後、表彰があり、
代表で二人を紹介します。

ナイスプレイヤー賞を受賞した名古屋高校生ビッグバンドのトロンボーン担当。
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最後にナイスプレイヤー賞を受賞して喜ぶ矢野部長。
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自信を持ってスマイル。
おめでとう御座いました



最後まで御覧頂きありがとう御座いました


高校の部2日目です↓
https://arukuno.seesaa.net/article/201208article_8.html

この記事へのコメント

  • yoppy702

    アルクノさんの記事と写真で、このJazz Festivalの盛り上がりが良く伝わりました。
    やっぱり、写真があると見る方も、全然違いますね。一枚の、写真が、これだけ違いを作るのだとつくづく感じました。

    この記事全てに

    でも…ナイスプレーヤー賞を受賞した方のお母様からの暖かいメッセージを要約したコメント欄の記載には…

    アルクノさん、素敵なブログです。(^^)
    2012年08月28日 00:17
  • アルクノ

    yoppyさん、気持ち玉とまぁ沢山の拍手、ありがとう御座います。
    記事を書く方にとっても写真があると無いとでは大違いです。
    写真で直ぐ分かる服装や指揮者の有無、どんなパフォーマンスか等等あって大変です

    このJazz Festivalの記事は、昨年と2年前両方共に、多くの方に見て頂いていますが、御父兄の方々の関心も高いのではと推察します。
    このようなメッセージを頂くと、息子さんや娘さんの様子を知りたいと思っているご父兄の為のも正確に伝えなければと身が引き締まる思いです。

    ハイ、情報発信者として頑張ります
    2012年08月28日 08:10
  • asakun

    アルクノさんのように
    まるでお父さんのように暖かく、
    厳正で公平な審査員のように
    聞いてくださる聴衆がいて
    学生さんたちも嬉しいでしょうね。
    このような素晴らしい会場で、
    聞いてもらえる 一番多感な頃に、
    皆で曲を練習して演奏する
    本当に素晴らしいですよね~。
    バークリー音楽大学で5週間の短期
    講習受講の権利 授与なんて
    詳しくない私でも ガンバロ~~という
    気持ちになります。
    アルクノさんがこの催しのアルバムを
    つくられたら良いのにと思いました。
    素晴らしい催しを盛り上げるのは
    ヤッパリ素晴らしい観客ですから。
    2012年08月28日 12:23
  • アルクノ

    asakunさん、まぁ沢山の気持ち玉をありがとう御座います。
    最終日の記事はほぼ書き終えましたが、昼食後で休憩している所です^^)
    そうですね、ご父兄さんの気持ちも察しながら聴かなくてはと思います。
    賞を貰っても貰えなくても、大観衆の前で演奏した事は一生の思い出になるでしょうね。
    これからの人生の励みにしてくれたらと思います。
    素晴らしい賞を受賞した方は、どんな道に進むとしても音楽を大切にしてに歩んでいって欲しいです。
    プロにならなくても、社会人バンドという道もありますからね。

    アルバム希望の方は、自由にダウンロードしていただいて、装丁も自由にしていただいて、必要冊子をお作り下さい
    私は一観客としてガンバロ~~と思っています。
    父兄の方のご希望にも応えられるように頑張ります
    2012年08月28日 13:29

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第28回Japan Student Jazz Festival・高校の部2日目(2012.08.26
Excerpt: 前日の高校の部1日目は下記URLをクリックしてください。 http://21846851.at.webry.info/201208/article_7.html
Weblog: アルクノのブログ
Tracked: 2012-08-28 14:29