8月4日(土)快晴。
単独で花火の撮影に出かけてきました。
花火の撮影に必要な技術については、昨年第41回の大会時に会得したので、興味のある方はその前編を御覧下さい。
https://arukuno.seesaa.net/article/201108article_2.html
このような花火大会を撮影したのはその時が初めてでしたが、意気込んでいたこともあって、沢山の花火が撮影できたので2部に分けてアップしました。
今回撮影した402枚の写真を厳しい目で^^)選んでみると(素人ですが)、一編に収まりそうだったので前編・後編とは分けずに纏めることにしました。
今回の「みなと神戸海上花火大会」は、今年の「神戸祭り」と同じ第42回で、その神戸祭りと同じ歴史を持つ大会と言うことになります。
午後7時40分から8時半までの間に1万発の花火が打ち上げられます。
途中一息入れる程度の休憩だけで、海上に設置された数台の台船から次々と打ち上げられる様は見事と言う以外の言葉が見つからないほどです。
私の撮影ポイント、第3突堤にも多くの方が来られていたが、熟年グループの歓声と若い女性やお子様達の嬌声、並びに拍手も巻き起こる華やかなものでした。
私の後ろにシートを広げて座っていた熟年グループは姫路から来られたそうですが、地元のポン、ポン、と上がる単発花火と違ってここはスケールが違うと、その仲間の方と喋っていました。
昨年は三宮で下車して撮影ポイントに向かいました。
三宮から南に向かって神戸市役所、その南に神戸税関、更に海に突き出た第3突堤へと言う具合でした。
今年は湊川駅で下車して(4:50)、港の東にあるその撮影ポイントまで歩いて行きます。
大勢の方が来られるという事なので、その状況を把握する為です^^)
新開地から地下道へ入ると大抵の方は神戸駅方面(ハーバーランド)へ向かっています。
地上へ出て元町商店街を行くと、三宮(東)へ向かう人と、ハーバーランド(西)へ向かう人が半々の状態です。
元町大丸前から南へ下っても、西行きと東行きが交錯しています。
中には人の流れを見て、ウロウロしている人も^^)
私は更に東へ向かうが、ほとんどの人が第1突堤、更に第2突堤のある方へと流れて行きます。
でも、その後ろに着いて行ってはいけません。
そこから東への流れは殆ど無し、ですが・・。
神戸税関から南へ、一筋となった人の流れがあります。
これが第3突堤へ向かう人達です。
ハーバーランドは人が多くて、立って見るような状態です。
元町の南にある中突堤やメリケンパークは早く行かないと座れないでしょう。
第1や第2突堤は間近に見られるが、上下左右に首を振らないといけません。
カメラマンの方へ
私のお勧めは第3突堤です。
撮影する為、西方向にカメラをセッティングするが、多少の首振りで大体が収まります。
ただでさえ大変な花火の撮影です。
三脚にセットしたカメラを右に左に~上に下にと振り回していたのでは(素人の私には)、まともな写真撮影などできるはずが無いのです。
前置きと第3突堤の宣伝にかなりの紙面を費やしてしまいました。
ここからが本題です。
6時ごろ第3突堤に到着しました。
ポートアイランドに架かる神戸大橋が南東方向にあります。
これが第3突堤ですが、両脇に建物があるのでその先端に行かないと花火を眺める事はできません。
この時間帯では、まだパラパラの人です。
撮影ポイントを確保して1時間後、夕焼けに染まる西の雲をカメラに収める。
カメラのセッティングには5分もかからないので、7時40分になるまでかなり暇です^^:
食事は自由にできるので、来年は弁当を持ってきましょう。
花火が終わるとレストランは時間的に閉店か、空いている所は超満員となります。
私の座っている直ぐ近くでは、大きなシートを広げて、テーブルを囲む親子三代が団欒よろしく食事をしていました^^)
携帯椅子に座り、三脚にカメラを取り付け、高さを調整して水平もチェックする。
光っているのはハーバーランドの観覧車です。
このあとLEDは花火のようなイルミネーションに変わり、「ようこそKOBEへ」の文字が流れて・・、
空が漆黒になる頃、7時40分定刻に、最初の花火が打ち上げられる。
カメラ側はマニュアルにし、F値は5.6で、ISO感度は100。
レンズもオートフォーカスを外して距離は無限大に固定しています
レンズは基本的に広角側の35mmで、遠くの台船のときに多少ズームアップします。
装着しているのは3倍ズームで105mmまで。
しょっぱなの撮影は失敗で、これは3分後に上がった大玉です。
シャッターはBULBにし、1~2秒間押し続けているという事になります。
場合によっては3~4秒間。
花火が打ち上がる到達点を予測してカメラを固定し、花火が開く直前からシャッターボタンを押し、開いた1~2秒後にその指を離す、というのが基本操作です。
打ち上げられる時に一条の光が見えるので、それをいち早く見つけるのがポイントになります。
花火が開いた場所を追っかけて撮影していたのでは、花火らしい写真は撮れないのです。
ただ次々打ち上がるスターマインでは、位置と画角(ズーム率)を確認しながら設定できるので楽です。
次は一つの花火のようですが、中心に光る点が二つあります。
これで、二つがほぼ同時に炸裂した事が分かります。
中心に光る点が無いのは、カメラの固定が少し遅れてしまい、開いた直後から撮影したということになります。
露光時間を長くし過ぎると色潰れが起きる場合があるので、撮影直後にモニターを確認し、
シャッターを押す感覚を修正していく。
スターマインは後半に玉が大きくなるので、カメラを少しずつ上の角度に固定していく。
これは前の花火が消え入る前に、次の花火が炸裂したところを捉えています。
色んな花火が打ち上げられました。
もう説明は不要だと思うので、自由にお楽しみ下さい。
もし好みの花火があれば、クリックし拡大させて御覧下さい。
これは大きな鳥がダンスでもしているようですね。
実際には微妙な時間差でパッパと其々の花火が開いているが、露光時間を長くすると重ね花火のようになります。
失敗例ですが、後を追っかけて、開いてから撮影しようとするとこのように貧弱な花火になります。
次もやや失敗例で、地上の灯りがずれている様子が映っています。
これはカメラの固定が甘かったという事です。
ほぼ半分が終わって、前半のクライマックスです。
多少の色潰れはガマンしてもらって、露光時間を長めにすると豪華な感じになります。
後半の開始です。
スターマインですが、露光時間を1秒程度にして連続して撮影すると、動きのある写真が並ぶ事になります。
右下に携帯で撮影している人のモニターが小さく写り込んでいますね。花火モードで撮影できる携帯もあるのでしょうか。
これは、くらげ花火でしょうか、
夜空を泳いでいるようです。
2種類の違う花火を同時に打ち上げて、変化を持たせているようです。
ここから最後の5分間、残った花火全てを連続でドンパチ打ち上げます。
私はカメラをアッチへ、コッチへと忙しい事になります。
エンディングには超大玉が打ち上がって、枝垂れ柳のように・・、
更に無数の流れ星となって、降り注ぎました。
大きな拍手と歓声を送って、お開きになりました。
難しいと思い込んでいた花火の撮影も何とかこなせるようになりました。
花火の撮影をしたいが尻込みしているという方、意外と簡単なんですよ。
私にも写せるんですから。
デジタル1眼と三脚をお持ちの方、是非挑戦してみてください。
でも、50分間カメラにかじり付いていると結構疲れます。
来年はもう少しリラックスして、撮影半分観賞半分程度にしたいと思います。
豪華な光のショーを楽しませて頂きました

神戸市の担当の方々、ありがとう御座いました

この記事へのコメント
KURI
それにしてもいろいろな形の花火があるもんですね。
次の花火の見方が変わりそうです。
アルクノ
何でもキッチリ説明しないと納まらない正確なのかもしれませんね
1眼にズームに三脚と、揃えるとなると大変です。
兎に角しっかりとカメラを固定する事が大事なので、そのことに気を使ってください。あとは本文に書いてある通りです。
8月8日の花火撮影頑張って下さい
神戸では毎年のように新作花火が公開されるので、それも楽しみの一つなんです。
ケン
来年は是非とも観たいですね。
風子
この、みなと神戸の花火大会一度行ってみたいと思いつつ、夜なので、ついつい行きそびれていますが、アルクノさんの詳しい記事のおかげで雰囲気が掴めます
私の2,3年前に買いなおしたコンデジも花火撮影も可となってますので、一度撮ってみたくはあるのです
(勿論、ここまで綺麗には撮れませんが)
不況のあおりで、ここへ越してきた当初はあった西神の農業公園の花火もだいぶ前に中止になっており、10年くらい前に小野の花火を観に行って以来、長い間花火も観てません・・
アルクノ
当日夜8時半迄に、第3突堤の先端に来てくれたら、私がカメラを覗き込んで座っています
アルクノ
当日神戸の海岸沿いを歩けば、何処でも花火が観賞できるので、是非一度お越し下さい。
予約が必要ですが、遊覧船から眺めるという方法もあります。かなり離れた位置からのようですが。
私は毎年出かけるので、このブログで楽しんで頂けるのは嬉しい事です。
小野の花火大会は8月18日(土)8時半~9時で、5千発が打ち上げられるそうです。
撮影のチャンスですよ
asakun
ことで 読んでいてもゆとりを感じます。
撮影現場にいたるまでの道並み 夕暮れの
時間も珍しく てワクワクします。
アルクノさんの説明そして撮影が
一つ一つの花火が引いて撮られていて
本当に分かりやすいですね。
実際見ていれば、「ワ~~ッ綺麗」で
終わってしまうところです。
昨年の画面から溢れるのも大好きです!!
鳥がダンスしているようなの
珍しい花火ですね~。
なんといっても 花火の一番綺麗に開いた
瞬間を「固定」して見られるのは
ウレシイ限りです
アルクノ
今日は2日分、午後より裏山の麓を11キロ程歩いて、先ほど自宅に戻り、シャワーの後のビールを楽しんでいる所です
昨年のも見てくれたんですね、
ありがとう御座います。
ハートの花火など昨年と同じ花火もありましたが、毎年新作が披露されます。
今回は、四百枚の中から厳選してご紹介しています
実は撮影した写真には失敗作もかなりありました。
兎に角、1万発を連続で打ち上げるので、しょっぱなは焦ります。
でも1万枚も撮れる訳がない、と分かってからは落ち着きました。
今も落ち着いて、自分の撮った写真を眺めています。
毎年出かけて、趣向を凝らした花火を捕らえられたら、と心に秘めていますので・・。
心のこもったコメント、ありがとう。
かっぱちゃん
夏の夜空を飾る芸術ですね♪
アルクノさんの写真は、動きがあってホントに美しく臨場感があります。
しばし花火見物をさせていただいた気分です(*^^*)
ここ数年、うちのまわりも(といってもうちもマンションですが ^^;)大きくて高いビルやマンションがいっぱい建ってしまって、花火も半分欠けたのや小さい花火しか見れなかったのでうれしいです。
アルクノさんの写真は、桟敷席から見るくらい価値があります♪
アルクノ
褒めて頂いて嬉しいです。
また花火が見たくなったら、何時でもここに来ればいいですよ。
特別席をご用意しますのでどうぞ
座布団は、おうちにあるものを持って来てくださいね
momi992
私もこんな素敵な花火を撮りたいです^^。
アルクノ
2年目なので、何とか狙って撮れる様になりました。
でも、400枚も撮っているので、数打てば何とかなるという感じです
夕顔とひまわり
先日は気持ち玉有難うございます。
やはり、夜空の花火っていいですね~。
あの丸い火薬の詰め方で、色んな花火になるのかと思えば、ちょっと、花火師って、尊敬します~。
もちろん、綺麗に撮られる方も~です。
アルクノ
気持ち玉とコメントをありがとう御座います。
そうですね、これらは全て花火師の技なんですよね。
火薬を詰めるときは衝撃を与えないように神経使うし、また詰め方一つで花火の形も変わってしまうのでそっちにも神経使わないといけないし・・。
大変な作業です。
私は、手順に沿って、カメラを固定して、シャッターボタンを押すだけなので、400回もやってると仕事でもしているような感じになります
yoppy702
昨年よりも撮影テクニックが上達されたんじゃないですか?かなり、研究されたんでは?
綺麗だし、迫力があります。
三脚固定で、スローシャッターの時間も色々と調整されてるので、花火の軌跡が綺麗な流れですね。
後半開始の、四連続ショット、
花火に動画と違った動きがあってイイですね。
最後の五分間のドンパチ…
いや~スゴイ!(^^)
アルクノさんの忙しい姿が想像できました。
今年は、淀川の花火撮影に行かなかったので、こちらで堪能させて頂きました。(^^)
アルクノ
気持ち玉と沢山の拍手をありがとう御座います
昨年の第41回大会にもコメントを頂いていたので、是非見て欲しいと思っていたのです。
少しは進歩しているでしょうか?
研究なんてとんでもないですが、多少の要領は分かってきたような気がしています。
私は毎年、この花火大会に出かけようと思っています。
来年も、その先も宜しく御願いします
花咲か爺
アルクノ
花咲か爺さん撮影の花火も素敵でしたよ。
このように近くで撮ると、花火が落ち上げられる様子も分かるので、タイミングも合わせやすいです。
是非、来年は現場で撮影を