前回の「杖の制作」に続いて木工細工です。
終わったはずの護身用ナイフシリーズがまた登場しましたが、雨が続くと、お出かけ出来ないので室内作業がはかどるという事になります^^)
今回は原点に戻って、猪など獣対応の護身用ナイフです。
神戸六甲山系の場合は猪ですが、京都辺りの山には猿や熊もいることでしょう。
これは小熊までなら対応できると思います^^)
でも小熊ちゃんを苛めてはいけません。
シラカシですが、この材料を見て作りたくなったということです。
周りの木屑は「杖の制作」で発生したもので、同時に手がけていました。
始めたのは此方のほうが早く、杖の材料より1週間ほど前に樹皮を剥いで乾燥させていたものです。
ニスを塗って日陰で乾燥させていたが、それを削り落としているところです。
材料は剪定で得たものですが剪定は1日で終わらず、お天気のいいときに、また気が向いたときに行ないます^^)
今年は3回に分けて実施しました。
これは最初に切り落とした太い枝からカットした物です。
ちんたら削っていると時間がかかるので、鋸を取り出して一気に不要部分を切り落とす。
この両側にある木片は捨てずに加工し、ファイルオープナーとして最後に登場します。
切り落としたところを触ってみると、しっとりと湿っているようなので、この状態で再度ニスを塗り、更に1週間かけてゆっくり乾燥させます。
乾燥させていくうちに刃となる部分が少し湾曲してきました。
1週間後、ハンドル部を持ちやすいように削り、ブレードとなる部分もそれらしくしていく。
ある程度形が出来ると、なんか野暮ったい感じなので、先端を切り落とす。
(ピンボケ

あとはスタイル良く、仕上げるだけです。
細かい事は企業秘密^^)
(今までと同様、クラフトナイフ・カンナヤスリ・スチールヤスリ・精密ヤスリ・サンドペーパーとありふれた道具で仕上げました。)
今回は、金属に見せかけるような塗装はせず、「木の身、木のまま」スタイルです

ですから、所持していてもお巡りさんに呼び止められないと思いますが、街中で持ち歩く物ではなく山用として作りました。
木の質感を残しているので、フローリングの床にベストマッチング~

汚れ防止に透明ニスだけ塗りました。
小枝の根本を残したのは、握り持っていた手が勢いでハンドル部からすっぽり抜けないようにする為です。
これは猪などが突進してきた際に突くことを想定しています。
毛に覆われた皮膚を切リ裂くことは出来ません。
ただ、痴漢撃退用には効果が有りそうですね。
それと、もし暴漢がナイフで切りかかって来たとき、これで受けると・・、
ナイフがこの木製刀身に深く食い込んで、相手は面食らうと思います。
そのとき、股間を蹴り上げることをお忘れなく^^)
刃の部分は厚く硬いので、日本刀でもない限り一振りで切り落とす事は出来ないでしょう。
完成品を数枚の写真でお見せします。
ブレードはS字ウェーブでしなやかな感じです。
ブレードの背からハンドルに繋がるラインは木の質感を楽しめるようにしています。
括れを加えたハンドル部は、風にそよぐロングスカートのウェーブをイメージしています。
今回は材料が示すスタイルをそのまま採用したので、ストレス無く、そのまま自然に作り上げる事が出来ました。
最後に、イナバウアーでポーズを決める護身用ナイフType8です。
ナイフの気持ちとしては、これがやりたかったのかも^^)
サイズは
刃:厚み7 幅28~30 長さ155
ハンドル:太さ28~35 長さ172
全長327(mm)
携帯に際しては、ザックのサイドホルダーに差して紐で止めます。
付録
最初に切り落とした木片から作ったファイルオープナーです。
切り落とした材料がほぼ仕上がり品のようなので、両合わせて30分で出来ました。
猪や猿に熊などと戦う事はめったに無いので、此方の方がよっぽど実用的ですが・・。
最後まで見て頂いてありがとう御座いました

この記事へのコメント
しらり
今度ペーパーナイフを作っていただきたいです。
らんたん
素晴らしいです
アルクノ
塗装を漆にすると長持ちします。
しらりさんだったら作れりと思いますよ
アルクノ
杖や護身用ナイフは教則本が出来るくらい作っています
でも、簡単に出来るんですよ。
らんたんさんに褒めていただくと恐縮します
てくてく
山で、首にかけて歩くと、猪が寄ってこないかも・・・^0^
てくてく
アルクノ
護身用ナイフも8本目なので、アイデアを捻るのに苦労する所ですが、これはスンナリいきました。
この時期、雨が降るたび制作が進みます
首にかける場合は、もっとキラキラ飾り付けてカラフルにしないといけませんね
風子
これなら、小熊くらいはですよね
それにしても、本当に見事なできばえ・・
ここまで木工ができるのなら、他にもあれこれ作って、小さな個展でもひらけそうじゃないですか
木で作った、マグカップ、サラダボールとか、宝石箱、手鏡、針箱、など、あれこれ女性の喜ぶものも作れば、個展で売れるかも
KURI
絶妙な曲線が美しいです。
アルクノ
先っちょは尖っていて、ツンツンするとかなり痛いので小熊ちゃんには可哀想です
これからのアイデアと提案を沢山ありがとう御座います
手鏡だけは制作済みで、バラをあしらってある人にプレゼントしました。
あまり手の込んだものは苦手なので・・。
次回作はまたアイデアを捻り出して、作ってみたいと思います。
個展はとてもとてもなので、アクセスの多いものからこのブログ内でまとめて紹介することがあるかも知れません。
アルクノ
京都トレイルの瓜生山は覚えていますが、そこで熊が出没ですか。
大人の熊だとこれではちょっと不安です。
前足の一振りで飛ばされてしまいそう。
「杖の制作」で紹介した一番でかい杖を持って行った方がいいかも
金属だとこのような曲線は難しいので、木工のメリットだと言えますね。
創作意欲のある方は、どんどんチャレンジして欲しいと思っています。
KURIさんもどうですか?
yoppy702
なんか、鋭そうですよ。(^^)
猪を突くにしては、小さいなぁと思ったんですが、刃の長さが155mmで全長が327mmあるなら、突けそうですね。それに、刃の厚みが7mmなら、効果ありそう。
だけど、実際に遭遇したら…
そして、猪突猛進やったら…
…
ただ、ヤラレルわけにはいかないので、最終の護身用には、やっぱり必要ですね。
今回、この材料はうってつけの形ですね。でも、刃先の加工は流石です。画像を見てると、木なんだけれど、ちょっとゾクッとしました。
最後のイナバウアーに
アルクノ
確かに先端は鋭く、ツンツンすると痛いです。
今度お巡りさんに出合った時、相談してみます
実際猪に遭遇した事がありますが、通常は相手も距離を置いています。
子供を守る為とか食糧不足のときに突進してくる場合があるそうですね。
そのとき身を守る為に勇気を出して、前傾姿勢で両手でしっかり持って対応しましょう。
(木製の杖でもいいんですけど。)
猪君が此方の気迫に押されて逃げてくれれば、と願っています。
イナバウアーも気に入ってもらえたようで、ありがとう御座います
Type8君に伝えておきます
ぴよっち
アルクノ
私の魂の中には「面白い」玉が結構入っているようです。
それをぴよっちさんが引き出して、一つ置いてくれましたね。
ありがとう御座います
次回作も意表を突く面白デザインを考えていますのですが、どうなりますか