昨年の様子は「第31回NABL Big Band Jazz Festival(2011.06.19)」として、以下にレポートしていますので興味のある方は御覧下さい。
https://arukuno.seesaa.net/article/201106article_5.html
梅雨の時期を避けたのでしょうか、昨年より半月ほど早い開催になりました。
神戸ハーバーランドにある入場無料のオープン会場、スペースシアターに到着したのは10:47。
出演バンドです。
(詳細はクリックして御覧下さい)
開演は11時で、終演は表示とほぼ同じの5時17分。
プログラムにある各バンドの演奏時間は23分間で入れ替え調整は2分間に設定しています。
混成バンドのダイナミックトロンボーンは1曲5分で、トリを受け持つバンドにはスペシャルゲストを迎えての演奏があって40分間与えられています。
この細かな時間設定に、日本人の緻密で几帳面な処が現れていると思いました。
昨年は食事の間中座したので、4番目の演奏がそっくり抜けてしまいました。
なので、今回はそれを改善して座席で食事をとることに。
演奏が終わると2分間の調整があります、その間に持参したものと駅で調達したもので、少しずつ食事をとりました。
2番手の演奏の後におにぎり、3番手の後はランチパック、4番手の後にアンパン、5番手の後にやっと缶コーヒーと、約1時間かけて完食しました^^)
席を立ったのはトイレに行った2分間だけ^^)
このレポートは、無料配布のプログラムに挿み込まれていたコンサート案内の裏に記載した走り書きを元にしています。
状況を思い出しながら綴ったが、文字制限により、内容はかなり割愛しています。
撮影は昨年同様35-105mmズームレンズを装着した1眼レフを使用して、座席を離れることなく最後まで撮りまくりました。
ゲットできた最前列から舞台下手はこのようになります。
ラジオ関西の三浦紘朗さんが開演前の挨拶をしていますが、
後ろに控えているのは、ウエストウィンズジャズオーケストラ代表の中田正一郎さんです。
今回の幹事役でトリを務めるバンド代表の方ですが、その挨拶です。
頭上のハーバービジョンでもこのように写しています。
会場は地下1階にあるが、そこは吹き抜けになっていて、地上1階、2階、3階からも立ち見が出来ます。
その方達の為、ズームアップしたり広角で捉えたりしてサービスしているわけです。
私の座席から全体を伝える事が出来ないので、要所要所でこのハーバービジョンも使わせていただきました。
前置きが長くなりました。
1 ミュージックエースジャズオーケストラ(滋賀)
サックスの中央の男性がコンマスでMCも担当している畑淳治さんです。
そのリズムセクションです。
2曲目ですがトランペットソロの後、この方に代わると一斉にフラッシュが光ります。
テナーを優しく流れるように吹く西村有香里さんです。
美しい方が演奏すると更にメロディアスに聴こえます。
曲はDuke PearsonのNew Girlで譜面が手に入ったので演奏に取り入れたとの事です。
ラスト3曲目のBlack Orpheus(黒いオルフェ)は軽快で楽しいアレンジにしていました。
(曲名はプログラムからそのまま記載しています。)
2 ダンディデュークスジャズオーケストラ(滋賀)
バンドの紹介文にあるようにアットホームな雰囲気を大切にしながら、ダイナミックかつ個性的なバンドでした。
立っているのは指揮をしているコンマス大原清仁さんでMCもこなしていました。
昨年は幹事バンドとしてトリを担当したが、曲の節目節目で歯切れが良く迫力もありました。
通常はトップに出てくるのに今回は同じ滋賀県のミュージックエースさんに奪われて残念がっていた。
1曲目のWhy Not(Neal Hefti)ではフルートソロが入る軽快な曲でした。
次のSecret Loveはトロンボーンの為にあるような曲ですが日比晴久さんがロングソロでフューチャー。
ラスト曲はGershwin作Rhapsody in blueでアレンジはGordon Goodwin
大原さんのオーボエで始まり、終盤のギターアレンジがグッドでした。
けだるい都会の夜明けから、活気に満ちていく町の様子を見事に表現していました。
そのあと、港良一理事長による新顧問になられたエリックミヤシロさんと守屋純子さんの紹介と花束の贈呈です。
以前の顧問だった故高橋達也先生に心酔しているお二人なので快く引き受けて下さったそうです。
その事はエリックさんからこぼれる笑みでも分かりました。
プログラムにもお二人の素晴らしいコメントが載っていますが、これからのことを宜しく御願いします。
3 ティッツ(広島県)
結成20周年を迎えるそうですが、
1曲目のAll Or Nothing At Allではフリューゲルホルンの明るいソロが良かったです。
2曲目のスタンダードOn The Sunny Side of The Streetではトロンボーンを主体にした演奏。
ラスト3曲目ではサックスバトルを展開したダイナミックアレンジのCrusin’For A Bluesinで会場を沸かせました。
4 ニューサウンドウェーブスジャズオーケストラ(徳島)
聴く人を楽しくさせるような懐かしい曲やビッグバンド全盛期のサウンドを中心に演奏活動しているそうです。
トランペットソロが指揮者でコンマスの香西さん。徳島のハリージェームスさんだそうです。
その右がMC担当の瀬戸さんです。
曲を短くして5曲演奏していましたが2曲目のトランペットをフューチャーしたYou Made Me Love Youとバリトンを使ってシットリと演奏した4曲目、
When I Fall In Loveが良かったです。
緊張感からか他の方のソロにふらつき感があったので気になりました。
5 スーパーグルーパージャズオーケストラ(和歌山)
残念ながら期待の中島朱葉(なかしまあきは)さんはいませんでした。
プログラムの挨拶文には「綱渡りのようなメンバー確保ミッションを乗り越えて、今年も参加させていただくことが出来ました・・」
とあります。
「一部のパートの穴は涙ぐましい努力を上回る現状とご理解を・・」ともあるので巣立って行ったのでしょうか。
プログラムにはサックス部門に女性2名記載ですが、3人の女性が並んでいます。
1曲目のThere Will Never Be Another Tou(You?)では、ミニスカートによる大胆な演奏。
見とれて、名前メモるのを忘れちゃいました^^:
MCはバンマス&コンマスの東光博さんの奥様で、マネージャーの美紀さん。
和歌山県は紀ノ川市を拠点にしていて、猫ちゃん駅長で話題になったその駅の直ぐ近くだそうです。
2曲目でしたか、今度はホットパンツ姿のテナーソロです。
3曲目のLauraではバンマス東さんのテナーソロが光っていました。
これは映画「ローラ殺人事件」のテーマです。
タメ口で舌出しルックのローラちゃんのテーマではありませんので。
6 S.Fビッグバンド(兵庫県)
明石、神戸、大阪で活躍の若手を集めて結成された今年15周年のバンドで、一般特別参加です。
トロンボーンの不動翔子さんが光っていました。
7 ビッグフレンドリージャズオーケストラ(兵庫県)
今回は招待されての参加ですが、言わずと知れた兵庫県立高砂高校ジャズバンド部の登場です。
兵庫県知事が練習している部室を訪れた時の事、三浦さんがここにはクーラーがありませんよと言ったら「それはいかんな~」と仰ったとか。
それでなのか、やっとクーラーが設置されました。
環境も良くなったので、8月最後の土日に開催される第28回Japan Student Jazz Festivalでは頑張れると思います。
その前に7月15日(日)には高砂市文化会館で青春チャリティーコンサートが開催されます。
あまりプレッシャーをかけてはいけませんが・・。
4曲演奏されて後半2曲は「第14回 Students Jazz Live(2012.04.28)」と同曲でした。
演奏されるたびに磨かれ光ってくるので感動させられます。
一曲目はガーシュインのSumebady Loves Meで新しい試みとしてトロンボーン4本をフューチャーしての合奏とソロ合戦。
2曲目は2年生を中心にしたジュニアバンドで、まだ荒削りながら大きな大会にドンドン参加させて度胸を付けていきます。
3曲目はサミーネスティコ作、ベイシースタイルの演奏が楽しいFreckle Faceです。
ミディアムテンポの曲ですが、歯切れ良くパワフルに演奏していました。
ラストはAndrew NeuのToo Much of A Good Thing
音が転がるような難しい曲だと思いますが、そつなく演奏していました。
何時も感心するのは音量と音色を掛け合わせて、曲に豪華さを与えている事です。
聴いているだけで感動するので、是非7月15日には高砂へお出かけ下さい。
写真もアップせず文章だけ並べましたが、演奏の様子です。
参加は14団体なので、これでやっと半分が終了。
8 富士通テンビッグバンド(兵庫)
このバンドも一般特別参加で昨年も登場した社会人バンドですが、同じ企業の中で同好の者が集まりました。
自社の録音スタジオで練習するという環境が素晴らしく、アマチュアと言ってもプロも憧れるような設備を持っています。
1曲目はサミーネスティコのBasie Straight Ahead
結成2年ですが、早くもオリジナル2曲を引っさげての登場です。
作曲はコンマスの坂田雅枝さんで、MCも担当しています。
アルトで自曲のThe Wedding Songを吹いていました。
ウキウキ感を体を躍らせて演奏していました。
4曲目も坂田さんオリジナルのUn Sautで躍進とか跳躍とかの意味だそうです。
これから日本も上がって行くよ、との願いも込めているそうで、坂田さんがソプラノサックスを吹いていました。
9 ダイナミックトロンボーン(混成バンド)
特別企画で、NABL加盟の10バンドから選抜された16本のトロンボーンに4本のバストロンボーンが加わって1曲だけ演奏します。
曲はデュークエリントンのIt Don’t Mean A Thing
スイングしなけりゃ意味が無い、と言わんばかりに吹きまくっていました。
10 「グルービンキャッツスウィングオーケストラ」(京都)
サミーネスティコやベニーカーターを演奏していますが、バリバリのベイシースタイルではなく京都らしさが出たサウンド(どんなん?)。
アルトのバンマス宮木健次さんがリードする、奥ゆかしくて角が取れた安心できるサウンドです。
バリトンサックスの宮島嘉奈子さんも良かったです。
11 SKGジャズオーケストラ(香川県)
再来年は結成50周年と言う老舗のバンド。
この辺りになると聴く方も疲れてきたという感じになるが、1曲目サミーネスティコ作ベイシーサウンドのTall Cottonのあと、ヴォーカルです。
MCに「なっちゃん♪」と呼ばれて出てきたのは夏さん。
表情豊かに歌う明るい曲Feverにこちらもフィーバーしてしまいました。
指揮を執るコンマスの尾形弘司さんにも力が入っていました。
3曲目はシットリと歌うTrough The Fire
こういう歌い上げる歌手はいいですね~。
素晴らしい被写体登場に私も興奮気味でパシャパシャと数十枚撮ってしまいました。
12 サタデーナイトギャング(兵庫県)
土曜の夜、加古川のジャズ喫茶で演奏を始めてもう16年になるそうです。
MCは中嶋みさおさんです。
ソロではこの方が一番光っていました。
姿勢が良くて礼儀正しく、終わった後は深く一礼していました。
紹介がだんだんなおざりになってきましたが、
3曲目にヴォーカルの村山さと美さんが登場。
その曲は良く歌われるガーシュインの’S Wonderful
優しく歌っていました。
8月25日に明石のポチでライブがあるそうです。
13 メイトジャズオーケストラ(兵庫県)
三浦さんが定期演奏会には司会者として馳せ参じるそうで、年の初めに今年はこうするとテーマを決めて取り組んでいる所が気に入っているそうです。
その定期演奏会は来年1月26日(土)に新長田のビブレホールにて開催します。
直近では6月30日にポチで2セットのライブがあるそうです。
1曲目の懐かしいOn the Street Where You Liveは、君住む街角で有名。
2曲目にベイシーサウンドのReachin’ Out
3曲目にヴォーカルが登場します。
先日の神戸祭りが初舞台だったそうですが、私は見ずじまいでした。
曲はホーギーカーマイケルのSkylark
ラストの4曲目はチックコリアのアルバムreturn to foreverのラストに収録されているLa Fiesta
ラテン系の楽しい演奏です。
マイルスデビスに影響を受けたピアニスト、チックコリアが新境地を開いた記念すべきアルバムで、スイングジャーナル誌1972年度第6回ディスク大賞を獲得しました。
大くのジャズ愛好家やポップスファンにも受け入れられて大ヒットしたが、フリージャズの延長線上に光り輝いた曲でした。
アルバムでこの曲はSame Time Agoと続けて演奏され23分と言う長尺の曲です。
ジャズが好きだがまだ聴いたことがないという方は是非このリターン・トウ・フォーエヴァーに耳を傾けて欲しいですね。
30年も前のものとは思えない新鮮さがあります。
14 ウエストウィンズジャズオーケストラ(兵庫)
いよいよラストのバンドです。
来年30周年を迎えるそうですが、ゲストが登場します。
素晴らしいプレイヤーが大勢登場してきたが、このドラマーには脅かされました。
細畑拓さんです。
巨人が叩いているのかと思うほど、音のでかさと迫力があり今までとは違いました。
正に曲名と同じWarning!
2曲目にヴォーカルが登場しますが、演奏もするメンバーさんです。
この男性が持っているトロンボーンは樹脂製ですが、オモチャではなく立派に音が出ました。
私も練習用に一つ欲しい(笑)
3曲目はメイナードファーガスンで有名なStar Trekをラテンタッチで演奏していました。
4曲目に守屋純子さんが登場。
守屋さんオリジナルのA Thousand Craneで平和を願う千羽鶴です。
次に5曲目はディジーガレスピーのA Night in Tunisia
メンバー4名のトランペットバトルの後エリックミヤシロさん登場。
ハイノートを息長く吹き続けるのでメンバーも感心を通り越して笑っています。
ラストはサックス隊がフルートに持ち替えて静かに終演しました。
楽しくて素晴らしい演奏を、たくさん、沢山ありがとう御座いました

また、長いブログ記事を最後まで見て頂いてありがとう御座いました

この記事へのコメント
Nobita
毎年、楽しみにこられるお客様で支えられているんだな~と改めて思いました。
引き続き、応援よろしくお願いします。
アルクノ
力の入った演奏、お疲れさまでした。
ハイ、毎年楽しみにしている一人です。
今回震災募金はありましたが、直接NABLへの募金箱があればいいのにと思いました。来年は是非設置するよう働きかけてください。
無料開催の継続は大変だと思いますので、資金的にも応援したいと思っています。
風子
音楽はジャンルは問わず好きで、以前はよくコンサートにも足を運んだのですが、まだこういった本格的なジャズのコンサートは行ったことないですね
山歩きから、木工、ジャズと趣味が沢山あるのは、素晴らしいことですよね
これからも精一杯エンジョイしていきましょう~
アルクノ
ジャズライブレポートは他にも沢山ありますが、私みたいに事細かに書く人は少ないですね。
これは、記録として残しておきたいと言う気持ちも入っています。
でも、好きだからできるんですよね
ジャズだけは一生聴き続けることでしょう~。
木工は暫らく休んでいますが、またアップしますので。
歩く方は病気みたいにはまっているので、途絶える事はないと思います
風子さんもウォーキングで頑張っているので、そのレポートを楽しみにしています
KURI
そしてアルクノさんのように優しい気持ちで丁寧に紹介してくださる人がいてくれることも大切な要素だと思います。
出演者にとっては自分の演奏がどう書かれているのかってすごく気になるところだと思うので、こうやって書いてくださるととてもうれしいと思いますよ。
私も30代の頃に出たライブで知らない人がどこかの掲示板で「なにげによかった」と書いてくれた一言がすごくうれしかったのを覚えております。(^_^)
アルクノ
観客の立場と奏者の立場の両方が分かるKURIさんならではのコメントですね。
私は聴く方ばかりですが、いつも楽しい思いをさせて頂いているのでそのお礼の気持ちも込めています。
このメッセージが奏者に届けば嬉しいと思います。
また、神戸はジャズ人口が多くて、このように無料のジャズライブがあります。
私はその事を知って欲しくてレポートしていますが、これで観客が増えたりると、これまた嬉しいことですね~。
しらり
私もまたに、大阪のジャズライブに行っています。
アルクノ
ジャズは心を落ち着かせて楽しくされてくれるので、ホントいいですね。
このように、ビッグバンドは生で聴くのが一番です。
yoppy702
11:00~17:00まで、殆ど休みなしですね。
お食事も、1時間かけてユックリ…ではないですね。小刻みに、なんとか食事を済ませたという感じですね。
それにしても、アルクノさん、タフや。
もちろん、お好きな事やから、こんな事ができるんでしょうけど。
これは絶対に、 ですね。
ハーバービジョンを時々、挿入されているのは、効果的ですね。お座りの所から撮れないアングルも、ハーバービジョンなら可能になりますものね。
興味があったのが、「ダイナミックトロンボーン」
どんな音なんやろ?
樹脂製のボントロも興味ありますね。
アルクノさんじゃないけど、欲しいと思いますね。
「return to forever」懐かしいです。最初に、聴いのは、「light as a feather」で、勿論、LPでした。針を落とした時に流れるチック・コリアのエレクトリック・ピアノ。かなり衝撃的でした。ボクは、ベース弾きだったので、スタンリー・クラークの音は、もっと衝撃でした。
この「return to forever」は、かなり経ってから、CDになってからでした。23分ですか…おっしゃるように、長い曲になってますね。
「なっちゃん♪」?
ボクもこういう方が登場されたら、シャッター、押しまくってますね。(^^)
アルクノ
調整2分とありますが3~4分の時もあったので・・なんとか食べられました
「ダイナミックトロンボーン」は大勢の奏者が一斉に吹くのでトロンボーンとは思えない大音響でした。
ただ、人数が多すぎて誰がソロを吹いているのか分からず、探すのが大変でした
このハーバービジョンがあるので、会場全体をお見せすることができたと思っています。
ただ最前列から見上げると首がちょっとお疲れモードになります
樹脂製のボントロ、軽くて良さそうです。
練習用で売っているのかも知れませんね。
「light as a feather」もLPで持っていますが、「return to forever」の方を良く聴いています。
LPはノイズが酷くなってきたので、CDばかりになりました。
23分というのは、LPの片面がその曲だけと言う事で当時としてはこれも衝撃的でした。
スタンリー・クラークはいいですね~。
ベースではビルエバンスをサポートしているエディゴメスが好きでした。
「なっちゃん♪」はこのまま♪を名前に付けてプロデビューして欲しいと思ったぐらいの人でしたね~。
私がファン倶楽部の会長になります