木工細工・護身用ナイフType7(2012.04.02)

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以前作った短刀をリメイクしてみました。
それは「木工細工・ナイフにスプーンに木刀など」で紹介しています。
https://arukuno.seesaa.net/article/201008article_8.html
2010年8月にアップしたものですが、他にも色々作っているので興味のある方は御覧になって下さい。

大きさが分かるよう椅子の上に置いてみたが、この短刀、厚みが12mmもあって見た目は野暮ったい感じです。
これをナイフに変身させようと思いました。
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時代がかった柄のデザインも持ちやすいように変えます。
まず刀身を半分の厚みに削って滑らか仕上げにし、ハンドル部分の漆を削り取る。
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括れができるまで削って、すべすべにして、との粉を塗る。
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赤い血のようなものがあるが、以前の漆が付着しているだけなのでご心配なく^^)
水性アクリル塗料を下塗りに使い、
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ハンドル部分に漆を塗る。
落ち着いた色の鎌倉赤を選び、それを塗り重ねていく。
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原液に加える薄め液はごく少量にして、筆でラインを付ける様に塗布していけば糸で巻いたような感じになる。
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グリップ性を高める為、あえてそうしました。
ブレード部分の下塗りは削り取られているが、更に加工する為です。

刃のエッジの部分は二段砥ぎにしました。
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次に太さ5mmの丸やすりを使用し、刃の背にこのように斜めに窪みを付ける。
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上から見るとこうなる。
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この斜めの角度を意識しながら彫刻刀で削っていく。

ある程度削れたら、次にカンナヤスリで平らにしていく。
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こちら側も二段砥ぎにして刃を付ける。
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これでナイフらしくなりました。
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紙1枚切ることも出来ませんが・・。
(このような両刃の剣(ダガーナイフ)を金属で作ることは法に触れるので、作ったらあきませんで~。)

次にブレードの塗装です。
マスキング処理をし、アクリル樹脂塗料で下塗りをして、
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金属風の塗装を行なう。
その塗料は以前にも紹介した、アサヒペンのメッキ調スプレー「クロム」(300ml)です。

あまり上手とは言えないが、マスキング処理した部分です。
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切先部分の仕上がりはまずまずではないでしょうか。
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Type7まで作ってしまうとは思いませんでしたが、多分これで完結です。
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こんな風に作って持ち歩いたりすると、警察に通報されるかも知れないのでご注意下さい。
この材料はシラカシで堅く、ツンツンするとかなり痛いです^^;

万が一、賊が入ってきた時に7種類ある内のどの護身用ナイフを使うのか、即座に判断しないといけません(冗談です)。
私が使うことは多分無いと思うので、自宅で趣味の品として置いておくだけです。
木工の技術を磨く為に作りました。

私の部屋には木製ナイフがゴロゴロと転がっています。
保管場所を考えないといけませんね。


追記)
過去の護身用ナイフを御覧になりたい方は、右にあるブログテーマ「護身用ナイフ」をクリックして御覧下さい。
これ以上護身用ナイフの記事が増えないと、他のテーマに押されて何れその一覧から消えますが、その場合は「手作り」をクリックすると出てきます。

この記事へのコメント

  • KURI

    美しいですねぇ!
    切先部分の仕上がりも含めて、今回もお見事です。
    2012年04月02日 17:01
  • アルクノ

    KURIさん、早速のコメントをありがとう御座います。
    7本も出来たので、どれか気に入ったものがあれば差し上げましょうか
    結果的には、これが一番実用的かも知れませんね。
    2012年04月02日 19:56
  • 風子

    お見事です
    毎回のように、感じるのですが、アルクノさんは本当に手先も器用ですが、それ以上に、几帳面で、1つ1つを、丁寧にこなされていく、そんなことが可能だからこその、作品ですね
    何かを作りたいと思っても、面倒だと投げ出したり、護摩したりの私とは大違いです
    出来あがった作品は個展とまでは行かずとも、地域の分化祭みたいな催しにでも、展示なんていかがですか
    2012年04月03日 10:16
  • アルクノ

    風子さん、気持ち玉もありがとう御座います。
    作る楽しさを味わう為にしているのだと思っていますが、そんなに難しい事では無いんですよ。
    風子さんがなさっている編み物など、私には到底出来ない高等技術だと思います。
    このような木工の方が圧倒的に単純です。
    人の得意分野は様々ですね。

    工夫して出来上がるまでが楽しいひと時です。
    今回も下塗りを削り取ったり、行きつ戻りつ、しながらの制作でした。
    製作過程やノウハウは殆んど全て公開していますので、どんどん利用して頂けたらと思っています。

    地域の文化祭ですか・・、う~ん・・、そのような情報があれば考えてみます。
    ありがとう御座います
    2012年04月03日 11:50
  • yoppy702

    今回の完成品も、写真を拡大しても、とても木彫りとは思えません。
    確かに、街中で、持っていたら、警察が来ますね。
    万が一、賊が進入しても、見せるだけで、怯むかもしれませんね。そんな迫力のある、一品だと思います。

    これで完結というのは、実に勿体無いと思います。
    よく解りませんが、世界中には、色んなナイフがあるようですので、コレクション的に作られては?なんて、思ってしまいました。
    風子さんの仰るように、展示なんて素敵じゃないですか。
    2012年04月03日 21:01
  • アルクノ

    yoppyさん、気持ち玉もありがとう御座います。
    ハイ、警察に捕まったら家族が困ると思いますので、持ち歩かないようにします

    このようなオリジナル・カスタムナイフは大型液晶テレビが買えるほどに高価なものです。
    それが私の小遣いでは買えないので、木製で作れるのでは、と思って作りました。
    仰るとおり、世界中には色んなカスタムナイフがあります。
    何時か分かりませんが、またアイデアが浮かんだら作ってみたいと思っています。

    もし展示のチャンスがやってくれば、やってみたいですね。
    2012年04月03日 21:29
  • かっぱちゃん

    うわ~~、ピカピカで本物みたいです(@@)
    芸術品の域ですよね。
    おうちでは、飾り棚などに飾っていらっしゃるのですか。きれいに並べて飾ると素敵だと思います♪

    金属でナイフを作ったら罪になるって初めて知りました。アルクノさんのブログは、いろいろ勉強になりますね(*^^*)
    2012年04月04日 19:33
  • アルクノ

    かっぱちゃん、気持ち玉もありがとう御座います。
    驚かせたみたいで、ゴメンチャイ
    使う予定も無いのに、そろらへんに転がっています

    片刃であればいいのですが金属で両刃の剣にすると、あの秋葉原事件以来、所持禁止になりました。

    隠して持っている方は、早く警察に届けて下さい、マセ。
    2012年04月04日 20:17
  • ぴよっち

    相変わらずお見事です。 一見とてもシンプルに見えるナイフなのに 実に沢山の工程を経ているんだなと感心します。  メッキ調スプレーを塗布した段階で毎回ヒヤッとしてしまいます。リアルすぎて。
    アルクノさんは一体どれだけ治安の悪い地域に住んでいるのでしょうか(^^)
    2012年04月12日 21:14
  • アルクノ

    ぴよっちさん、気持ち玉もありがとう御座います。
    Type7まで作っちゃうと、木工ナイフ職人みたいになっちゃいました
    あんまりリアルに作っちゃうと、お巡りさんに注意されるかも知れません
    自宅周辺の治安はかなりいい方なので、ご安心下さいネ。
    2012年04月12日 21:50

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