そのボランティアパトロール員になってほぼ1年が経過した訳ですが、任期は3年なので更に2年間、年度毎に担当コースは入れ替わってパトロールすることになります。
経費の支給は月4千円ですが、3か月分纏めて指定口座に後日送金されます。
交通費や弁当代を含めると妥当な額だと思います。
与えられたミッションは、月に一度は担当コースをパトロールする事。
加えて、パトロールした状況を指定の業務報告書で市の担当者に送ることを義務付けられ、その問題点や改善箇所の写真も添付します。
4月、7月、11月と過去3回記事にアップしているが、コース状況と業務内容の概要を紹介したいと思います。
神戸市内を縦横に走る太陽と緑の道は全部で27コースあります。
居住地域に応じてコース担当者を選任しているそうだが、北区は面積が広くて私の担当コースは北の果てにあります。
スタート地点に到着するまで電車で25分、更にバスに揺られて約20分かかるのです。
神鉄岡場駅で下車し、13系統三田行きの神姫バスに乗車します。
中大沢に向かうこのバスは10時丁度発だが、次のバスは13:15です。
1日3便しかなく、最終は17:30です。
しかも、土日祝日は運行されないのです。
このことだけで、中大沢をスタートにして歩く人が殆んど居ないことが分かると思います。
よほどのウォーキングマニアか私のようなパトロール員だけです^^;
パトロール中に出合うハイカーはこの1年間で皆無でした。
最初4月に同行して頂いたケンさんと、11月にコース途中にある石峯寺の紅葉狩り目的でお誘いした山友3名だけです。
この「太陽と緑の道」は昔からある古道のルートを残そうとして近畿自然歩道にも沿って設定されているが、郊外での市街地化と車の増加に伴って舗装路が多く、担当ルートに古道の雰囲気が殆んどありません。
勿論、当時の面影も失せていると思います。
それでも文化遺産として残して欲しいのですが、工事中やそのお知らせの看板がコース上にあるのは仕方のない事かもしれません。
前置きはこれ位にして、
470円払って中大沢で下車する(10:18)。
バスに乗っていたのは高齢者二名と私で、下車したのは私一人。
午後1時を過ぎてここをハイキングする人はいないでしょうから、今回も訪れるハイカーは私だけという事になります。
バス停から少し後ろに下がるとこの道標です。
坊主岩は担当コースから少し外れるが、見納めとして行ってみます。
そこから6分登るとこの倉庫のような建物があります。
更に3分行くとT字の分岐。
右へ約200m行くと坊主岩で、担当コースは左へ曲る。
道標に従って山道に入り、坊主岩に到着(10:33)。
坊主岩と言うより、でっかいエリンギと感じた初対面の印象はそのままでした。
戻って、道なりに直進するがここに立つ道標には石峯寺へ4kmとある。
これは正規のルートを歩いての事で、実際はそのルートの一部が終了時期未定の工事中なのです。
途中三木市へ迂回ルートを歩く事になるので、距離は1キロほど伸びます。
舗装路は山間に入るが、前が開けると左彼方に六甲山系の稜線が望めるようになります。
下って農家の前を通るが、そこのワンコには何時もよそ者扱いされて吼えられる。
これで12回もお目通りしているのに。
暫らく歩くと、休耕田の上にコンクリート製のディズニーキャラのようなものが設置されている。
メタボのリス、ワノ君です(10:47)。
そのワノ君は彼方にあるフルーツフラワーパークを眺めていた。
そのパークのマスコットキャラになりたいのかも^^)
舗装路は続くが、そこから直ぐ山に入ると不法投棄禁止の看板がある。
この周辺に、空き缶やペットボトルが何時も放置されています。
ハイカーは居ないので地元の方ではないでしょうか。
ポリ袋に拾い集めて、石峯寺まで持って行きます。
昨年11月、4人の目でくまなく探して拾い集めた時は、この袋に収まりきらず翌月に繰り越したほどでした。
道標もあるが、この地蔵があるところを右折する(11:09)。
上がると直ぐバラック小屋があり、
その左を下るが、山道が暫らく続く所です。
急な下りもあり、重なる落葉の下の泥濘で滑りやすくなっていました。
下ると民家が一軒あり、その前に水飲み場があります。
しかし、そこから水が出る事はありません。
協力できないというお宅なので、元で止められているのです。
道標に水飲み場という表示はそのまま残っているので、その表示を外して下さいと神戸市に御願いしていますが1年近くもそのままです。
更に、コースを進むと公道に門が設置されています。
昨年12月からのものですが、これも神戸市は放置したままです。
私のミッションはコース上の問題点を報告する事ですが、対策が講じられないままだとやる気も萎みます。
県道に下ると、冷たい雪が降ってきました。
本来はこの県道を渡って直ぐ山に入ることになっているが、工事中で通行止めです。
迂回路は県道を右に向かって三木市に入ります。
渡るのは吉川川(よかわがわ)でその橋は払川橋(はらいかわばし)。
川の名前と橋の名前を合わせると、川が三つもあります^^)
吉川は町名でそこから流れてくる川と言う事でしょう。
払川はここの地名です。
小さいですが、このような橋は珍しいのではないでしょうか?
昨年11月に道路拡幅工事が終了していて、その先は歩きやすくなっています。
過ぎると、道幅が狭くなったところにバス停大門がある。
ここの表示が薄くなっていたので、なぞって見やすくしました(11:37)。
緩やかな坂を登っていくと右に棚田が広がり、やがて再度神戸市に入る(11:48)。
少し進むと前が開けてきて、また左前方に六甲山系が広がる。
雪が降っているようで六甲山頂付近は白くけぶっていました。
その先にあるT字の分岐を右に上がるが、登って下ると何時も軽トラが何台か止めている所に出る。
4月に一度だけ上がらせてもらったが、最近はクローズしているようです。
「つくも窯」と書かれた暖簾がガラス戸の内側に掛けられていました。
その先、右に石峯寺本堂へ通ずる三重塔が見えてくる。
境内に入ると直ぐ眼前に迫ってくる大きな三重塔です。
この本堂の下に、
何時も昼食をとる場所があります(12:13)。
杖を置いて、ここまで持ってきた空き缶やペットボトルをトイレ脇にある水道で洗って泥を落とし、自販機横に袋ごと置いておきます。
周りに花が無いのでちょっと寂しいが、「神戸の名木さるすべり」を紹介します。
今日は寒いのでカップ麺にしました。
一応業務中なのでアルコールは無し^^)
食事中に光が射してきて少し暖かくなる。
まだ大事な業務が残っているので早めに切り上げます。
下ると、石峯寺のことが書かれた看板がある(12:34)。
竹林寺、十輪院を右に見ながら下ると山門です。
また雪がちらちらと降ってきました。
道標に従って舗装路のアップダウンを進むとガードレールに石峯寺の表示があり、そこを右に折れる。
下ると農地造成中と立て札があるが、見ると平成26年3月迄のようです。
ブルドーザーが止まっている広い土地を右に見て上がると、左に竹林が広がる。
道標に従って分岐を左に下がると落葉だらけになり、
下った先に、交通量の多い中国自動車道がある。
この下を潜ってコースは続くが、その右にカーブミラーがあり、支柱に道標が取り付けられている(13:07)。
以前のものは下地に黒い塗装がしてあり、それがめくれて見苦しくなっています。
最近はこのようになっていて、塗装ではなくバーナーで焼いているようです。
手際よくやる為、自宅でここまで準備してきました。
括り付けに使っている針金も錆びているので、私はビニールコーティングのワイヤーにしました。
右の穴の位置が字にかかるので、少しずらした位置に通せるようにしています。
取り付け完了です。
支柱の奥側にもワイヤーを通し、絞るように締め付けています。
これで数年間落下する事もないでしょう。
古い道標と錆びたワイヤーは袋に入れてザックに収納し、持ち帰ります(13:21)。
中国道を潜った先にある一般道の崩落場所は先月に補修工事が終了していました。
ここからバス停までは1キロほどです。
棚田の上にある細い道を進むと、北農協淡河支所が見えてくる(赤い→)。
この道を行くと車道に架かる橋があり、渡って下るとその先に天神橋がある。
自動車商会とある角の奥がゴールの天神橋です。
この太陽と緑の道は、神戸青少年公園~志久峠~肘曲~柏尾台と続いています。
ここから更に10キロほどそのルートを歩いて自宅まで帰ったこともあるが、無理をせずバスに乗ります。
北農協淡河支所バス停の時刻表ですが、13:40のバスが間もなくやってきます(13:37)。
帰りのバスは岡場まで、500円。
岡場駅に到着し、ホームに上がって六甲を眺めると山頂付近が雪で白くなっていた。
年度末の業務連絡は3月27日にあり、4月から歩く担当コースを教えてもらえるのを楽しみにしています。
次年度の担当コースはまた何れ紹介したいと思っています。
長文を最後まで読んで頂いてありがとう御座いました

この記事へのコメント
かっぱちゃん
こんなとこを歩いて楽しむことができるもアルクノさんのようなパトロールのボランティアの方がいらっしゃるおかげなんですね♪
ジブリのアニメの「となりのトトロ」が出てきそうです。猫バスも(*^^*)
アルクノ
懐かしい気持ちになっちゃいましたですか。
メルヘンチックな雰囲気だけでも、このまま残しておきたいですね。
猫バスは走っていませんでしたが
メイちゃんは多分何処かにいると思いますよ。
yoppy702
12回、歩かれたという事ですね。
ここ以外でも、よく歩きに行かれているので、
一年間に、一体、何kmを歩かれたんだろう…
なんて、しょーむない事を考えました。(^^ゞ
ボランティア・パトロールの方が、こんな風に巡回をされているんですね。好きでないと、できないお仕事です。ボクも、知らずのうちに、どなたかのお世話になっているのでしょうね。
デッカイ…エリンギ (^^)
まさにエリンギです。これが、自然の造形ですか。素晴らしいですね。
ワノ君の存在も面白いですね。仰るように、フルーツフラワーパークのマスコットの座を狙ってらっしゃるのかも…(^^)
歩いていると、とてもノンビリできそうな道ですね。
アルクノ
そうです、このコースを12回歩きました。
勿論これ以外の所を歩く事が多くて、年間では2千キロを目標にして歩いています。
神戸市では他にも再度公園の周辺整備の為「森の学校」というものを作って森林管理の為のボランティアを募集しています。また大工のOBさん達による公園の整備や道路の補修も行なっています。
ハイカーの多い六甲ではその整備状況を目にする事ができます。土の流出を防止する丸太による土止めの階段がそれです。
このエリンギ^^)、脆い砂岩だそうで将来はどんどん細くなってシメジになるでしょうと、以前に書きました^^;
ワノ君ほんとは田舎暮らしが好きなようで、ここだと森も近くて好物のドングリも一杯あるので離れられないかも知れません
ここは暫らく歩かないと思いますが、また石峯寺の紅葉狩りのときにでもワノ君の様子伺いをしてみます。
たきあん
パトロールご苦労様と言うよりありがとうございます。
私も暖かくなり散歩を再開して元気にしています。
勿論、自分の足で行きたいところは何処でも何時でも行けます。
病気などで行きたくても行けない人や災害で苦しんでおられる方を思う時、自分の身の上を感謝せずにはおれません。
アルクノさんが脱退された倶楽部に1年ぶりで再入会して多くの方と交流しようと思っています。
アルクノさんはここでライフワークを見つけられた訳です。ご縁のこのシステムをもう一度活用して私も”生き甲斐”を見つけます。
でも良くないよということであれば「内緒で」教えてください。あまり真剣に考えないでくださいね。
ますますのウオーキングこれからは余り無理の無いように!
アルクノ
暫らくコメントが無かったのでどうしているのかなと、
思っていましたがお元気そうで何よりです。
以前の倶楽部で、また交流を再開されるのはいいことだと思いますよ。
其方の方が、趣味を通じて交流が深められるGood!なシステムであると思っています。
是非色んな友人を増やして、楽しい人生を見つけて下さいね。
密かに応援しています
私は此方で活路を見出したので、マイペースで頑張ります。
また時々にでもお立ち寄り下さい
風子
そういった巡回をされる方があっての楽しいハイキングが出来るんですね
本格的な春はもうそこまでいきてますし、これからの季節は山菜なども顔を出し山歩きもまた一段と楽しくもなりますね
私はもっぱらウォーキングで平地歩きですが、無理をせずにマイペースで続けていこうと思ってます
メタボのリス、ワノ君がなんとも可愛いですね~
アルクノ
このコースは里山風景を楽しみながらノンビリ歩けるウォーキングコースのような処ですが、交通手段の貧弱な点がネックになっています。
これから花が咲いてきて、歩かれる方が増えることを願っています。
風子さんも頑張って下さい。
春になると、このワノ君の周りにお花でも飾ってあげたいですね
KURI
アルクノさんのようなお仕事をしてくださる人が影で支えてくださるから私のような初心者ハイカーも安心して歩けるのだなぁと思いました。きっと私がいつも歩いている京都一周トレイルや大文字山もそのような方々のご尽力があってのことだろうと思います。
本当に頭が下がります。
アルクノ
私も初心者なのです
直ぐ初心者の気持ちになれるので、水飲み場のことや、落石箇所、道の崩落現場などは直ちに市の担当者に報告して対処を御願いしました。
またこのようなハイキングコースを維持する為、全国に大勢の方がいるかと思うと励みにもなります。
KURIさんのお気持ち、嬉しく思います
ふぉるま
この道のりをおひとりでパトロール 寂しくないですか?愚問ですよね・・・
小学校で参加したキャンプで 危うく九重の山で迷子になるところでした 地図が読めたり勘が良かったりすると良いのでしょうが
それ以来山道はドキドキします
鍛練遠足などで出かけていた近くの山々も アルクノさんのような方々のお力で 安心して楽しめていたのでしょうね 今頃になって感謝です
アルクノ
ハイ、時々寂しくなります
与えられた任務だと思って頑張っています
私も、何度も山で迷子になったことがありますし、最初に歩く道は不安を抱えて歩いています。
そんな時に道標に出会えると感謝の気持ちが湧いて来ます。その恩返しをしたいと思っていたので、このボランティアに志願しました。
てくてく
1年間、担当コースのパトロールお疲れ様でした。
次は、どこのコースになるか、楽しみですね。
てくてく
アルクノ
道路の拡幅工事をした迂回路はトラックも頻繁に走るところで、地元の方の要望で広げられました。
本来の山道も工事中でどんどん舗装路化していってます。
また山間に入ると空き缶だらけで、これも頂けませんね。
次年度コースが決まったら、なるたけ早く紹介したいと思っています。
やまや
アルクjノ
1年間毎月同じコースを歩くという初めての経験でしたが、四季の変化を楽しむことができました。
私の方がこのコースにお世話になったような気がしています。秋の初めには栗拾いのご褒美もありました
あと2年間、楽しませて頂きます。
清兵衛
市民の準ボランティアに協力していただき
安全で楽しめるハイキング道を維持してるんですね!
四季の変化を楽しみながら歩く幸せ
最高です。
アルクノ
昔の言葉ですが「ハイカラ」と言うのは神戸の為にあったように思っています。
江戸っ子の「粋だね~」とは少し違って、スマートに装うと言うのでしょうか、それでいてお洒落です。
田舎の棚田にこんなリスが置いてある場所があれば、教えて欲しいです
前任者に教えて頂いていたのですが、栗だけでなく筍の採れる処もあったのです。
四季の変化を楽しみながら、四季の恵も享受できるコースでした
遊子
パトロール、お疲れ様です。
どんな所をパトロールしてるのかなぁ~と思ってました。
一度、歩いてみたいです。(^o^)
アルクノ
お久し振りです。
愛宕山ではお世話になりましたネ。
この道は、アルプス探検隊のような健脚遊子さんには物足りないと思います。
四季折々の変化が楽しめる処で、秋の石峯寺(しゃくぶじ)紅葉はお勧めですが、舗装路が(大体ですが^^)87%でウォーキングマニア向きです。
次年度のコースが楽しみですが、私がマスターしてから一緒に歩きましょう
Tomy
「神戸市内を縦横に走る太陽と緑の道は全部で27コース」ということですが、コースの一覧を紹介しているホームページなどございましたら御紹介ください。
道標が痛んでいるところが目立ちますが、予算がつかないのでしょうね。
アルクノ
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/leisure/taiyou/
これが神戸市「太陽と緑の道」ホームページです。
私が担当したコースは13番でその地図も載っています。
私が取り替えた道標は最初に全員が2枚持っていて、追加でもらう事も出来ます。
そのプレートではなく道標の柱は神戸市が管理しています。
この本文で書いているような事をパトロール隊員が行ないますが、記事「百丈岩」で紹介しているように道路が崩壊してそのままのところもあります。
基本的には現状維持で取り組んでいるので、その為の予算はあるはずです。
異常は全て市の担当者に伝えていますが、この記事にも書いてあるように市の対応が遅いのが困っている点です。
アルクノ
↑「百丈岩」ではなく「千苅ダム・・」の記事でした。
お詫びして訂正します。