後編では丹波竜発掘現場に向かい、その後化石調査も実体験するという豪華二本立てになります。
実は「篠山自然の会」第136回の例会ですが化石発掘体験ということで参加しました。
植物博士さんの車に同乗したのはモクさんとアルクノで、有馬街道~R176と繋いで篠山に向かいます。
1時間ほど車を走らせ、休憩に立ち寄ったのは「丹波旬の市 南部店」(10:56)。
ブランド物の野菜なのか、少々値が張るようでした。
ここの左奥にトイレがあります。
前を流れるのは武庫川で、
これは下流側です。
そこから約20分、篠山市内のとあるスーパーの駐車場に車を止め、商店街を中心に市内観光です。
入りませんでしたが、これは篠山市歴史資料館で、
街の雰囲気に合う建物でした。
最初に立ち寄ったのは、バングラデシュ村とある「だいじょうぶ屋」。
アクセサリーとか小物ですが何が大丈夫なのかよく分かりませんでした。
次は「なつかし屋」で
ほんとに懐かしい、昭和初期のオモチャを並べてしていました。
次はピーチクパーチク、燕少年合唱団?です。
これは、街角フォトギャラリーの中の写真で、他には篠山城址に紅葉、御輿や山車など街の様子や祭りなどがガラス面に飾られていました。
この商店街にアーケードは無く、車もたまに走っていますがのんびりと歩けます。
そこで目を引いたのはこれ。
大粒の焼き栗が一個、丸ごと試食できる!
皮も弾けていて美味しく、食べやすかったです。
その前のゴミ入れには「当店の栗の皮と現金以外は入れないで下さい」と書いてある。
更に「当店の無料サービス 他のゴミを入れますとここのゴミを袋ごとすべて無料にて差し上げます」ともあった。
栗の皮が大好きな方も居られるかと思って紹介しました^^)
お菓子屋さんの前では、幼いウリ坊君が店番をしていました。
悪戯をすると噛まれるかも知れないのでご注意下さい。
創業は明治24年の天然猪肉専門店の前です。
ウリ坊君の父上がモデルでしょうか、迫力のある体格をしています。
よく乾燥した干し柿ですね。
植物博士さんの話では、乾燥途中に揉むと糖分が染み出して表面が白くなるそうです。
この紐一本分が600円でしたが、結構お高いんですね。
半時間ほど商店街を散策して、私たちが昼食に入ったのはここ(11:49)。
植物博士さんのお勧めは「しし肉うどん」千円。
暫らくして持って来たのは無料サービスの漬物で、大皿にドッサリ盛られていました。
無料サービスが沢山ある商店街なのかもしれません。
ご飯があればこれだけでもいい感じになりそう。
肝心の「しし肉うどん」の出汁ですが、山椒の風味と肉の旨み+合わせ味噌が絶妙のバランスでした。
柔らかい猪肉とうどんの相性も良く、一気に食べちゃって、写真撮るのを忘れちゃいました^^;
食後、商店街を行くと寿司屋の前で狸君が客寄せパンダのように立っていたが、
その横でドジョウすくいを踊っている狸さんには驚かされました。
直ぐ近くの春日神社へお参りします。
この奥の山門を潜ると境内です。
ここで有名なのは国指定重文の能舞台で、床下に埋められた7個の大甕が床板を踏む音を程よく反響させるそうです。
下のほうに開閉できる穴が二つあって、内部を覗き込むことが出来るようになっています。
境内の苔もいい感じでした。
拝殿ですが、両脇の古びた狛犬が歴史を感じさせますね。
お参りすると、奥の本殿が見えます。
その本殿の屋根の造りです。
ここには篠山市指定文化財の絵馬を納める絵馬殿もあります。
これが絵馬殿にある黒神馬(くろしんめ)絵馬で、
慶安2年(1648)篠山藩主松平忠国(三代目)が奉納したもの。
次は大盛彦七絵馬です。
詳細はこの写真をクリックして御覧下さい。
前編はこれで終了し、続けて後編です。
20分ほど車を走らせて、前回の11月と同じ消防署横の駐車場に集合です(12:53)。
参加者は13名ほどで、説明と自己紹介を済ませ、丹波市に向かいます。
これまた約20分で目的地の「元気村かみくげ」に到着(13:26)。
ここの名物は恐竜うどんですが、今から6500万年ほど前に恐竜の肉は入手できなくなりましたので、恐竜肉は入っていないのです。
丹波竜の里駐車場に車を止めて、恐竜発掘現場に向かいます。
本日の参加者です。
後ろに続くのは私達の足跡では無く、恐竜の足跡です。
篠山川の渓流を眺めながら暫らく歩くと、
丹波竜の実物大見本があります。
発掘された化石の研究が進み、ホントはこれよりやや小さい15mほどだったとか。
「祝 生誕5周年」とあり、首にはリボンまで飾られていました。
化石発掘には地層を知る事も大事ということで、勉強しました。
地層を割って縦にある白い岩石は岩脈と呼ばれるもので、地下の割れ目からマグマが上昇して固まったものですが、通常は薄い板状になっています。
その右横には縦に断層も走っています。
高温のマグマが冷えて出来た岩脈に化石は無く、茶色い泥炭層の中にあります。
中央右、コンクリートのプールになっているようなところが発掘現場です。
発掘してしまうと浸食が進むので、次回発掘までこのようにコンクリートで覆って保護しているのです。
大きな恐竜の一個体の胴体部分がまとまって発掘されるのは非常に珍しい事で世紀の大発見と言われました。
(オリジナルのまま掲載していますので興味のある方は拡大させて御覧下さい。)
平成18年8月7日に発見され、第1次調査から平成21年の第3次調査までの事が書かれています。
窪みに落ちて動けなくなって死んだのか、その上に泥が被さって保護され、長い年月を経て化石になりました。
当時川が流れていればこのような形では残っていなかった。
化石となった後に川が流れるようになって浸食が進み、一部が露となって発見されたのでしょう。
少し戻って、旧上久下村営水力発電所跡地にも丹波竜に関する資料が展示されていました。
その近くに、この地図があります。
交通機関をご利用の方は参考にして下さい。
駐車場のある元気村かみくげに戻ります(14:09)。
駐車場奥にある「化石発掘体験道場」で私達も体験する事にしました。
既に熱心な小学生達が挑戦しています。
私は、まずこの石から始めます(14:22)。
これらは約1億年前の地層から取り出したもの。
(10名から団体割引となり、通常300円が200円になります。)
泥岩なので意外に軟らかく、平たい方で叩くと簡単に割れました。
割れた両方を見て何も無ければ、更に細かく割っていきます。
割れたどちらに化石があるか分からないので、必ず両方を見ます。
割っていくうちに色が違うものが出てきたら、専門家の人に鑑定を願う訳です。
黒いのは硬い石で、白いのは大体がショウカイセキです。
同行の仲間で、女性2人が蛙の骨と恐竜の骨片を見つけました!
化石はお持ち帰り出来ませんが、その発見者の名を残す事が出来ます。
会長さんはインタビューの準備をしておいて下さいと言っていました^^)
30分後、私は手袋を汚して石割り作業をしただけになりましたが、
貴重な体験でした。
小学生グループはまだ発掘作業を続けていましたが、
私達は撤収です。
車で10分、「丹波竜化石工房 ちーたんの館」へ移動します。
ここの入館料は200円。
とても恐竜には見えない丹波竜のマスコット「ちーたん」ですが、
「ち」地層・いのち
「ー」永遠・つながり・未来
「たん」丹波・誕生・まごころ
から名付けられたそうです。
ガラスを隔てて、歯科医が使う研磨機のような小型掘削機で化石のクリーニング作業を行なっていました。
大きなものだと仕上げるに何ヶ月もかかるそうで、根気の要る作業ですね。
これは丹波竜が出てきた現場の再現レプリカです。
丹波竜の親子模型もありました。
1億年前にはこの地をこのように闊歩していたわけですね。
丹波竜の復元作業は進行中で、クリーニングの終わったものからレプリカを作製してこのように貼り付けています(15:37)。
2011年2月までの第5次発掘調査で最初に発見した場所はほぼ掘りつくしたので、今後は更に広範囲の発掘が必要になるようです。
同一個体の化石が更に見つかるかも知れませんね。
ここを出て解散となりましたが、案内や説明をしてくれた方にお礼を申し上げます。
ありがとう御座いました。
帰りはR175を走ってスムースに帰れました。
この記事へのコメント
yoppy702
無料の焼き栗にはお目にかかれませんでしたが、焼き栗、美味しいですね。
吊るし柿って、あんなに色濃くなるんですね。いや~勉強になりました。
で、一番、興味のあるのが、なんといっても、丹波竜。
全然詳しくはないんですが、恐竜って好きなんです。
丹波竜って、草食恐竜なんですね。
発掘体験ができると言うのは、ものすごく、好奇心が沸いてきました。発掘体験ツアーってないかなぁ…。
「ちーたん」って、こんな意味があるんですね。可愛い名前なのに、しっかりした意味があって…素晴らしいです。
アルクノ
無料の焼き栗ですが、何時もあるわけではないかもしれません。店主がこれだけを売ってしまわないとね、とか言ってましたから。
吊るし柿はちょっと触ってみると、
コチコチでした^^)
少し丹波竜の補足説明をします。
化石は約1億1千万年前の白亜紀前期の泥炭層から発見されました。
丹波竜というニックネームが付けられていますが、草食恐竜の仲間で大型の竜脚類です。
学術的にはティタノサウルス形類とされています。
発掘体験ですが、場所的には20名ほどで満席になるのでグループ参加がいいと思いますよ。
私も「ちーたん」の意味付けを知って、なるほどと思いました。
篠山近辺はまた出かけるので、その時に色んな所を紹介したいと思っています。
サラ&メル
記事を拝見して、一度ゆっくりと訪れてみたくなりました。
アルクノ
篠山は趣のある落ち着ける街だと思います。
見所は他にもあるようなので、是非散策してみてください。
風子
こういった化石の見つかった史跡などがあることも知りませんでした・・
また気候がよくなったらドライブがてらにでも、訪れてみてもなかなかよさそうな所ですね
六甲の氷の祭典は一緒にいく友人が今度は風邪をひいてしまい寒いところは無理とのこと・・残念ながら今年は無理のようです・・
アルクノ
集合場所の駐車場周りにも新しい住宅が建っていました。
これから変わっていくのかも知れませんね。
ただ周りにある篠山の山はそのままなので、私はこれからが楽しみです。
丹波竜発掘現場は丹波市のホットスポットなので、是非行ってみてください。
化石が見つかったらブログで報告宜しく御願いします。
かっぱちゃん
なかなかユーモアのあるお店なのですね(*^^*)
恐竜の発掘の仕方を初めて見て、興味深かったです。
猪は食べたことがないのですが、どんなお味なのでしょう♪
豚肉に近いのでしょうか。
アルクノ
焼き栗の店主はくだけた面白い人でした。
私達3名は購入しなかったのですが、次回機会があれば購入したいと思いました。
猪の肉は豚肉に比べると硬いので、これは良く煮込んであるという感じです。
お味は豚肉の親戚と言う感じですが、噛み応えがあって美味いですよ。
鍋にする場合は臭味を消す為に味噌を使います。
野生なのでどうしてもそうなるようです。
KURI
丹波竜の復元模型を見て、あの水平に伸びた首と尾を支えるのはさぞかし大変だろうなと思いました。人間が太い腕を1分間水平に挙げているだけでも大変なのに、あんな太くて長い首を水平に保つだけの骨格と筋肉はあれで足りるのだろうかって?
かと言ってキリンみたいに上に垂直に立てている感じでもなし、水中に棲んでいた様子もないし。不思議な丹波竜です。
アルクノ
KURIさんにも読んで頂いてありがたく思います。
このような草食恐竜は何故こんなに首が長いのかと思っていましたが、単に草を食べる為だそうです。
樹木にしてみれば全部食べられると困るので、ドンドン背を高くしていきました。
それで草食恐竜の首も伸びていった訳です。
このように長くてもバランスを保っているのは、尻尾とヤジロベエのようになっているからだと聞きました。
骨は胴体側が太くて丈夫にしているので支えられるようになっています。
先に行くほど小さく軽くなっているのは負担を軽減させる為だそうです。
恐竜は体重10トンに対して脳みそが50グラムしか無いものもあるそうで、頭も軽かった?のではないでしょうか。
人間は約1400グラムもあるので、恐竜に比べてかなり賢いと言う事になります^^)
てくてく
ししやたぬきの店番、篠山もなかなかやりますね。^ ^
寒い中の化石発掘体験、相変わらず精力的ですね
てくてく
アルクノ
私も篠山の散策は初めてでしたが、郷愁を誘うような街でした。
ユーモアがあるのがいいですね。
化石発掘体験では、短時間なのに私達グループで2人も名を残す事が出来たのはかなりいいほうだそうですよ。