材料は前回と同じシラカシの木を使用します。
前回の「木工細工・護身用ナイフ」は此方を御覧下さい。
https://arukuno.seesaa.net/article/201109article_1.html
1日目・荒削り(9/9)
中心線を引き、工作ナイフで削っていきます(以下の写真はクリックすると大きくなります)。
前回は直径18mmほどだったが、これは23~25mmと太いのでかなり削らねばならず手が痛くなる。
樫の木は堅いのです。
側面です。
2日目・ナイフの形に(9/10)
ナイフらしくする為先端を鋸でカットする。
ナイフの形に削っていく。
ハンドル部分に括れも加える。
3日目・仕上げ削り(9/11)
工作ナイフの刃を立てない様に、スライドさせるようにして凸凹面を削る。
ある程度の厚みを残したまま、ナイフでの削りは終了する。
4日目・完成まで(9/12)
サンドペーパー、スチール鑢、カンナ鑢(かまぼこの板を3枚重ねたものにサンドペーパーを貼り付けてもOK)で滑らか仕上げにする。
ハンドル部分はナイフで削ったタッチを残してグリップ性を失わないようにする。
細かい部分は精密鑢で形を整える。
先端部分は、2段砥ぎにして刃を付ける。
刃の背は、彫刻刀と鑢で鋸状のギザギザ加工にする。
更に、刃の背は窪ませた曲線に仕上げる。
こうする事で先端部が鏃(やじり)のようになり、襲ってきた動物に深く食い込む。
引く時は背のギザギザで身を削るのでダメージを与えられる。
刀身190mm、ハンドル部は115mmで、全長は305mmとなります。
前回の猪用(上)と並べてみました。
勇気を出して、二刀流で戦えば更に効果的かもしれませんね。
山で熊に出くわしたことは無く、たぶんこれからも出会うことは無いと思いますが、熊が出没する地域にお住まいの方は参考にして下さい。
このようなクラフトナイフのブランド品は、大型液晶テレビが買えるほどに高価なものです。
今回の作品は、完成まで4日間ですが制作費はゼロ円です。
過去に作った日本刀風ナイフや狩猟用ナイフの経験を今回の作品に活かす事が出来ました。
金属加工と違って木工の場合はたいした道具も必要とせず、自由に作れる楽しみがあります。
先端がダガーナイフのようになっていますが、所持していても(木製だと法に触れないので)お咎めを受けることも無いと思います。
この記事へのコメント
ぴよっち
(^^) 大変感動しました。 なんと美しいナイフ....精細な製作過程....熊を退治するにはもったいなくて使えない感じです。
風子
六甲の山には、熊のいないのは助かりますね
それにしても、このナイフ、制作費ゼロで、ここまでのシロモノですか・・本当に見事で、ただただ感心するばかりですし、ここまで何でも上手に作れたらって感じですし、これからも、色々な作品にチャレンジしてkださいね(^-^)/
アルクノ
アートな作品を作られるぴよっちさんに言われると恐縮します。
ぴよっちさんが熊の出没する地域にお住まいなので、それがこの作品を作るきっかけになりました。
私は小学生の頃よりこのような工作が大好きでして、三つ子の魂百までも、の勢いで今日まで生きてきました
次回の作品発表は何時になるか分かりませんが、時々覗いてみてください。
アルクノ
先日の京都一周トレイルでは熊のマークがあってビビリましたが、出会いませんでした。
牛若丸が熊と遊んだ鞍馬の山ということで納得しましたが、次回はこのナイフを持って行かないといけませんね
今回は制作手順も公開したので、猪用と合わせてワンセット、護身用にチャレンジ!
風子さんもどうですか
M
相変わらず造作技術にたけていますね。
私なんか・・不器用なので無理です。
小学生の頃はよく彫刻刀でザクっとやってましたから。次は何に挑戦するんでしょうか?
アルクノ
彫刻刀でザクッ、は私も小学生で経験ありますが、かなり痛かった
木彫り教室に暫らく通って、扱い方を習ってからは安心して使えるようになりました
次回作、未定ですが、実用性のある物に挑戦したいですね。