六條八幡から寺社巡りと柏尾谷渓流(2011.04.25)

順位 176位 アクセス数1107(2019.6.30調査)

神戸市北区のハイキングコースとして紹介されているが、
http://www.city.kobe.lg.jp/ward/kuyakusho/kita/midokoro/hiking/index.html
その21番をアレンジして自宅から歩いてきました。
紹介されているコースは神鉄・山の街駅から同箕谷駅までの約8kmで、「秘宝の御仏を訪ねる 六條八幡宮・無動寺コース」家族向けとなっている。
コース通りに歩くのでは面白く無いので、柏尾谷渓流見物を追加した。
これは私が普段のウォーキングコースとしても使う道ですが、加えてその歴史も勉強してきた。
朝、霰交じりの叩きつけるような激しい雨が降ったので、山は無理と思い、山里をのんびりと散策してきた訳です。

コースは、自宅(10:03)~六條八幡神社(11:04)~無道寺・若王子神社~成道寺(昼食)~八王子神社~柏尾谷リバーパーク・渓流見物~大滝口(13:52)~自宅(14:45)です。

自宅を10時過ぎに出ますが、そのコース21番に添付しているマップ(山の街駅から)の通りに歩くと、
ほぼ1時間で六條八幡に到着する。
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ここは山田小学校の直ぐ近くなので時間短縮したい方は、箕谷駅から神戸市バス111系統衝原行きに乗車して、山田小学校前で下車すればいいのです。
六條八幡神社前の道は「近畿自然歩道」で「太陽と緑の道」でもあります。
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境内には市民の木に選ばれた銀杏がある。
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新緑が芽吹いて、鮮やかで若々しい色になっています。
奥には大正3年に国の重要文化財に指定された三重塔がある。
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ここ山田の歴史は神社を中心に発展した所で、多くの文化遺産があります。
この三重塔は545年前の文正元年(1466)、神社の世話役で地方の有力者であった鷲尾綱貞によって建てられたものです。
軒先の強い反りや上層になる程小さくなる形に室町中期の特徴が現れています。
仏教建築である塔が神社にあるのは、神仏はそもそも一体であるとされた当時の考え方によるものです。
明治以降は区別され、現在は全国に18箇所、兵庫県下では3箇所残っています。
(神戸市教育委員会の説明より抜粋)
その三重塔を見上げたところです。
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余談ですが、
義経が鵯越の逆落しに向かう時、土地勘の無い義経軍が藍那古道(義経道)~相談ヶ辻~鵯越に向かう道でこの鷲尾家の若者が現在の丹生神社前バス停あたりから道案内したと伝えられています。
その藍那古道の入り口を少し上がった所には鷲尾家代々のお墓もあります。

神社本殿の屋根の曲線ですが、一枚板で形成されていて見事な形です。
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その神社裏から太陽と緑の道に入ると、無道寺まで1.3kmの道標がある。
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上がると、二体の地蔵があり、
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その奥には無縁仏になったようなお墓が並んでいて、哀れを感じる。
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村人達の無念の思いもこの中に入っているのでしょうか。
その先で、地蔵様が並んでいる分岐を右に進むのが太陽と緑の道で、更に分岐を経て、右へ下る道に出る。
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左へ登ると車道へ出て、稚児ヶ墓山登山口にある双坂池の傍を通り、その先で帝釈山へ向かう岩谷峠へも通じている。
ここから無道寺へは、0.5km。
その4分後、右に無道寺奥の院への山道がある。
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上がると直ぐ、弘法大師を祀る奥の院。
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戻って、四国八十八ヶ所巡りを模した地蔵が立ち並ぶ道を下ると、無道寺本堂。
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その前に、弘法大師様が巡礼するお姿で立っている。

左には、若王子神社への鳥居がある。
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上がると直ぐ本殿で、
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これも大正3年に国指定重要文化財になっている。
神社建築に多い三間社流造(さんげんしゃながれつくり)で、室町初期の応永15年(1408)に建てられたもので、無道寺(昔は福寺)の鎮守社としてあった。
600年余りの長い年月を経ているが、当時の建築を知るうえでは貴重なものとなっている。
側面(妻)上にある破風板は曲線の一枚板(六條八幡神社本殿と同じ造り)です。
(神戸市教育委員会の説明より抜粋)

しかし、長い年月を経て虫食い跡が点在しており修復の予算も組まれないようであるのは、これまた哀れなことです。
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無道寺本堂に戻り、弘法大師様のご尊顔を拝して下山する。
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参道を下ると、ここから簡易四国八十八ヶ所巡りが始まることを示している所がある。
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更に下ると、(この記事スタートの六條八幡近くにある)創立130年の山田小学校校舎が遠望できる。
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この下、15歳の若さで厳しい年貢の軽減を大名行列に願い出たことを称えて彫られた「新兵衛石」があるが、その下を左に曲がる。
箕谷グリーンスポーツホテルへ向かう車道に出たのち、山に向かって進むと直ぐ右に成道寺と掲げられているところがあり、そこを入る。
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背景の山は稚児ヶ墓山です。

眩しいような竹林と、
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右に広がる田園風景を眺めながら暫らく行くと
八重桜があるが、
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そこが成道寺。
手狭な境内に上がるが、門は修理中のようでした。
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金突き堂の前にあるのは水子観世音菩薩様でしょうか。
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その奥で食事にする。
食後境内を眺めると、お顔が風化して年代物と思われる石仏が蓮の上に立っていた。
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そのまま太陽と緑の道を10分ほど進むと、角に立つ下草で覆われた志久道石柱の前にある階段に行き着く。
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上がって、大きな洪水調整池を右に見て進むと更に長い階段があり、その上が柏尾台高級住宅地です。
住宅地のメイン道路に出ると眼前に東ノ峰が聳えている。
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左へ上がると志久道~肘曲り~稚児ヶ墓山だが、山道は今朝の雨で確実に川になっていると思われる、ので右へ下る。
柏尾谷橋の手前でガードレールに切れ目があり、そこを渡ります。
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下って、Uターンするように車止めを行くと、この看板がある。
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奥には原野八王子市民公園との表示があり、(設備としては申し訳程度に)錆びて朽ちようとしている滑り台がある。
しかし、お目当てはこの八王子神社の造り。
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さほど有名でもない神社です。
昨年の事だがこの近くを通ったおり、地元の方に尋ねてもその人はこの神社の存在をご存知ではなかった。
私はこの手の込んだ造りが好きなので眺める。

奥に柏尾谷があって、その谷を流れる水音が聴こえてくる。
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音のする方へ登ると、谷が競り上がってきて、柏尾谷川の傍らを歩くようになる。
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この渓流だが、趣があって奈良の「赤目四十八滝」ほどでは無いとしてもその半分くらいの滝がある。
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控えめにして「白目二十四滝」でどうでしょうか。

落差はあまりないが、集中豪雨の後であれば迫力ものでしょう。
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奇岩もあって、これは壊れかけの「座椅子岩」^^)
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ミニ滝はまだまだ続くが、
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「三十畳敷せせらぎ滝」の後、
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「四段ノ滝」がある。
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これより柏尾谷リバーパークにて無断進入禁止、の立て札を過ぎると、
「ウロコ滝」がある。
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更に上には黒い「闇滝」。
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(これらは、全て私が勝手に命名したものです。)

この先は、柏尾谷池~鰻ノ手池へ辿り着く厳しい谷筋なので、キャンプ用給水設備のあるところからUターンする。
昨年10月29日には登ったことがあるところです。
https://arukuno.seesaa.net/article/201010article_13.html

下って、後ろから眺める先程の奇岩は正に「座椅子岩」!
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車道に出て下り、信号から右へ折れると、稚児ヶ墓山の大きな山容が間近に広がる。
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バス停大滝口を過ぎて更に下ると、青空市場。
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私は何時ものように、ここで酒の肴を買って自宅へと帰ります。
ここから歩いて45分の道程です。


箕谷駅から111系統の市バスに乗り、山田小学校前をスタートにするとお手軽ウォーキングになります。
帰りは大滝口からバスに乗らなくても、そこから箕谷駅へは20分くらいです。
多分バスの待ち時間で箕谷駅まで行き着くでしょう。

丹生山系の麓に広がる山田の里を歩くのもいいものです。
春にはそこここに花々が、秋には錦に彩られた丹生連山が眺められるでしょう。
冬には雪で薄化粧をした山々を拝むことになるやも知れません。
夏にはアスファルトが灼熱地獄となるのでお勧めできませんが^^)

この記事へのコメント

  • てくてく

    アルクノさま
    のんびり歩くには、よいコースですね。
    又、新しいコースのご紹介を期待しています。
                     てくてく
    2011年04月26日 13:38
  • アルクノ

    てくてくさま
    ナイス玉も有り難うございます。
    柔らかい日差しの中、大して汗もかかずに歩けました。
    たまに1人でのんびり歩きもするので、またいいコースがあれば紹介します。
    2011年04月26日 13:54

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