最初と言う事で、道の状況と不法投棄による廃棄物などが無いかの確認に留め、道路整備などはしないことにした。
前任者の方から頂いた地図とそのポイントを印刷した写真並びに神戸市民参画推進局文化交流部から頂いた担当コース地図とより大きな文化リクリエーションマップが頼りである。
ケンさんから同行したいと言う申し出があったので、一緒に行きました。
担当コースはバス停中大沢~坊主岩~県道~バス停大門~石峯寺(しゃくぶじ)~仁王門~天神橋まで、距離は7.2kmとある。
バス停中大沢へは、神鉄岡場駅前から13系統10:00発の神姫バスで20分ほど。
次のバスは13:15になるので、乗り遅れるとパトロールは実施できないことになる。
天神橋からの帰りは200mほど戻って、神戸北農協前の北農協淡河支所バス停から岡場または三田駅で、1時間に1本運行されている。
しかし、神鉄ハイクの健脚15キロコースをなんなく歩かれたケンさんなので7.2kmではもの足りないだろうと思い、天神橋~神戸青少年公園~志久峠~肘曲り~柏尾台~箕谷駅を追加して同様に約15キロコースとした。
前半の殆んどが舗装路で後半が山道と言うことになる。
実際歩いてみると予定通りにはいかず、寄り道や迷い道を含め17キロコースとなった。
収穫は石峯寺の心落ち着く佇まいとその手前にあった陶芸展示工房「つくも窯」です。
途中出会ったのはたまに行き交う車と農作業をされている方だけで、ハイカーは1人として居なかった。
平日と言うこともあるが、土日は中大沢へのバスが運行されていないので私も歩かないと思います^^)
さてここから本題ですが、ケンさんと同じ電車に乗って岡場駅に着いたのは9:52。
私達を待っていたバスに乗るが、乗客はパラパラでこれでは赤字でしょうと推察します。
一日に3本の運行と言うのも納得です。
470円を投入してバス停中大沢で下車して(10:19)、
坊主岩方面へ向かいます。
道中、「近畿自然歩道・太陽と緑の道」の道標が打ち込まれているのと、木の板による「太陽と緑の道」プレートが要所要所に括り付けられているので、それらを目印に歩きます。
勿論前段に書いている地図や資料も沢山持っているのでそれも見ながら、また撮影もしなければならないのでそのとき抱えていた資料を道路に落としたりしながらとなります。
今回はルート確認と撮影だけと言うのも、これでご理解頂けると思います。
最初の目印、この倉庫のような建物は6分後。
ここを直進する。
舗装路だが車がめったに走らない、生活道路を進むと坊主岩と石峯寺に別れる分岐がある(10:28)。
担当コース上では無いが、200mと言うことで坊主岩に立ち寄ってみる。
摂津と播磨の国境にあるというこの奇岩、
高さ2m弱だが風化現象でこうなった砂石だそう。
坊主と言うより、でっかいエリンギという佇まい。
先程の分岐に戻ったのは11分後(10:39)。
進むと左方向、里山の田舎風景の向こうに青空と六甲山系が望めて長閑だなぁと感じる所です。
この地域の癒し系キャラでしょうか、見たことの無いコンクリート製のラッコ?が立っていました。
舗装路は続くが、里を離れて山に入る。
この辺りが調査するポイントなのでしょう。
不法投棄禁止!の看板が並んでいます(10:53)。
そこから5分後、谷にこのような不法投棄がありました。
スチール製の棚でしょうか。
その近くには発砲スチロールのトレイやペットボトルなど生活ゴミも散乱しています。
ジュースやビールのアルミ缶も散らばっているので、次回はゴミ袋を持参して回収することになります。
不法投棄現場から7分後、このような地蔵さんが角にある。
何の為に掘られたのか分からないが、このように小さな行き止まりの穴があった。
そこにこの道標があったのに、何故か直進してしまった私です。
高圧線鉄塔を過ぎて、甲南ダイカスト工場を見て、さすがにおかしいと気付いて、県道に出ても道標が無いので戻ります。
ケンさんと一緒に、農作業をしていた方に尋ねるとバス停大門への道を丁寧に教えてくれました。
これはあとで調べて分かりましたが、その県道が市野瀬有馬線(R506)で、その道路に出会ったのちバス停大門まで車道を歩きます。
その県道に出会って(11:49)、
太陽と緑の道に合流したのは6分後。
迷ったおかげでその辺りの道路事情も良く分かりました。
ここから石峯寺の手前までが迂回路で、本来の太陽と緑の道は工事中で入ることが出来ません。
車道を約700m歩くわけだが、三木市に入ったところで道幅が狭くなり、更にその先で道路を付け替えて工事中。
三木市内を走っているみっきいよかたんバス停の大門から左折する(12:04)。
緩やかに登って下ったのち、ここが工事中道路との合流地点でしょうか、そこから変形十字路のような所を右折する(12:21)。
暫らく行くと手作りのタイルにケンさんが足を止める(12:27)。
玄関前にはこれを作ったと言う若い陶芸作家さんが立っていたが、是非見て下さいと言われ、靴を脱いで上がらせていただいた。
京で教わったそうだが、京焼き物ではなくオリジナルだそうです。
2階にも上がらせてもらったが屋根裏の雰囲気も良く、
陶芸を趣味にしている山友の植物博士さんにも紹介したいと思いました。
そこは、暖簾もお洒落な「つくも窯」。
直ぐ石峯寺だがこれは国指定の重要指定文化財、三重塔。
室町時代に造られた三重塔ではもっとも大きなものの一つだそうです。
先程の陶芸作家さんが仰っていましたが、ここの紅葉はヤバイ!とのことです。
11月の楽しみが増えました。
私は日本建築のこのようなひさしの木組みと機能美にすごく惹かれます。
このカーブもなんともいえませんね。
「神戸の銘木 さるすべり」とあった所でチョット遅い昼食です(12:45)。
この丸太の椅子とテーブルの高さが合わないのも田舎風情があります。
食後、真新しい観音様と後ろの古風な屋根が気に入ったので撮ってみました。
この観音様、名は長久萬聖観音で、長く久しくすべてに等しく慈悲の心を持つ観音様だそうです。
石峯寺の説明ですが、寺社仏閣に興味のある方はお読み下さい。
その下に竹林寺や十輪院もあり、かなりの寺領だったことをうかがわせます。
下って仁王門(山門)には、立派な仁王様が睨みを効かせていました。
ここから天神橋に向かって歩くわけだが、ため池を過ぎて山に入ると下草が少し伸びている。
今日は通らなかったが、角にお地蔵さんがあった石峯寺への道と合わせ夏場は草刈が必要でしょう。
下って山陽自動車道を潜ったのち、
更に進んで県道(R38)を下に見て、その県道を越えてその向こう側へ下る。
この道路脇にあるのが北農協淡河支所です。
今後の為にその淡河支所前のバス停を確認する。
その時刻表です(13:55)。
担当コースの終点、天神橋を確認しないといけませんが、叉ここで迷う。
県道まで行ってしまい、ここで農協前から一つ西のバス停中山を見出す(14:03)。
戻って探すと小さな橋があるが、これが何の表示も無い、天神橋?(14:16)。
その橋の向こうに、この道標があったので、間違いないと思う(14:18)。
左へ距離表示の無い青少年公園へ向かうより、2.5kmとある方が確かだと思って進む。
しかし直ぐ車道となって、単車であれば気持ちいいだろうと思うワインディングロードをテクテク登る。
私にはお馴染みになっている神戸青少年公園と彫られた大きな石に辿り着いて小休止(14:42)。
結構な登りを24分で来ているので、2.5kmは違うだろうと思う。
地図にある1.8kmが正しいのでしょう。
地図で確認すると距離表示の無かった迂回路は2.0kmで何れ歩いてみます。
ここからは不安無く歩ける知った道なので、資料は全部ザックに収納してスタートする。
寂しげな中山大杣池を見て、
1.5km先の志久峠(中ン峠)で再度休憩(15:08)。
頂いた地図ではここまでが神戸青少年公園エリアとなっている。
また、古くは摂津と播磨の国境でもある。
アップダウンを繰り返して肘曲りに向かうが、昨年7月、その途中でこのパトロールをしていた方に出会ったことを思い出す。
そのきっかけも、ケンさんにお話しました。
私からケンさんへ~
3年後、このパトロール員に応募しませんか?
私の担当コースの前任者は75歳でしたが、ケンさんは3年後73歳。
今も健脚コースをこなすので大丈夫だと思います。
花折山からの丹生山系銃走路と合流し、肘曲りに下って小休止(15:43)。
ここからは大石ゴロゴロで歩きにくいが私は慣れてしまった。
後ろからのケンさんの足音を確認しながらゆっくり下る。
ここがかつての志久道基点ではないがこの下は住宅地となって昔の道は無いので、下ったときは何時もここで写真を撮っている(16:07)。
私の影とセットで。
志久道に興味のある方はこれをお読み下さい。
交差点まで下って、左に向かうと箕谷駅。
その駅まで5分くらいの所、寿司屋に入って打ち上げです。
生中はないので、瓶ビール1本ずつと突き出し。
ケンさん、今日のコース初めてですが、気に入って頂けたようで良かったです。
道に迷うのも人生のようで、面白いと思います。
坊主岩や陶芸工房の寄り道や道草も変化があって、これを読まれた方が行ってみたいと思うかもしれません。
私は(多少は気も使っていた)暢気な技術屋サラリーマンでしたが、ケンさんは自営業でかなり苦労をされていた。
その苦労話を酒の肴にする、ケンさんに人の器を感じます。
寿司も頼まずに長居をしてしまいましたが、叉来ます。
雰囲気の良いこじんまりしたお店ででした。
次回都合がよければまたご一緒しましょう。
このコース、筍掘りや栗拾いも無料オプションとしてオマケにあるようで、それも楽しみです。
紅葉狩りは皆さん納得のいく行楽なので、7ヵ月後辺りにまた石峯寺を紹介したいと思っています。
この記事へのコメント
やまや
アルクノ
エリンギは更に侵食されて、将来シメジになることでしょう
太陽と緑の道は昔からある古道を元にしていますが、舗装されたり市街地化されることによってこうなっています。
道に迷ったりするのは、コッチにも行って見たいという願望が潜んでいるのかもしれませんね。
それも人生でしょうか。
ケン
ところで、マップなのですが、もう売り切れでした。現時点では、再発行の予定はないそうです。
アルクノ
マップは限定生産ということでしょうね。
神戸市全体が分かる良い地図だと思いますので、私の方から文化交流部を通して再発行の御願いをしてみます。
瀧庵
遅ればせながら、やまやさんと同じ言葉になってしまいますが「初パトロール、ご苦労様でした」。
有言実行、流石です。誰かに聞かせたいものです。
前任者とはその後お会い出来たのですか?
又、早速後任者まで決まったそうでおめでとうございます。
毎回”仲間の輪”を感じます。
アルクノ
これからも進めていって、実績を重ねたいと思っています。
前任者の方とはメールのやり取りだけで、その後お会いしてはいないのです。
色んな事象が起きてくると思うので、叉お聞きしたいことが出てくるかもしれません。
3年後のことは鬼も大笑いでしょうが、もしケンさんがパトロール員になれたとしたら全面的にサポートしたいと思っています。