中高生にとってのジャズの祭典、ビッグバンドジャズの甲子園とも言われるStudent Jazz Festivalです。
昨年はもう少し涼しかったように思いますが、今年は猛暑の中SJFが開催されました。
会場の神戸文化ホールに到着したのは10時10分頃。
既に100人ほどが2階ホール入り口から階段を伝って並んでいます。
冷房の効いている会場内に並ぶことができて助かりましたが、5分早く10時25分ごろに開場となり大ホールの中へと入ります。
全席自由席なので、前の方や中央へと人が散らばります。
勿論私は最前列へ向い、座席をゲット!
生演奏は最前列が一番良いと思うのですが、皆さん遠慮してか散らばって行ってくれます。
開演は11時で、司会の方が挨拶の後、撮影や録音は禁止と告げます。
ですから私の写真もここまで。
実はこの演奏の様子はDVDに編集されて販売されるので、写真撮影や録音はダメということになります。
写真が無いので読みづらいかもしれませんが、私の文章力が試されると言うことになります。
昨日は中学生の部、今日は高校生の部で大ホールでは21校、今年から中ホールでも6校の演奏があります。
大ホールでは途中休憩が2回あり、7校ずつ3部構成で演奏されて最後にゲストバンドの演奏と続きます。
更に休憩のあとの表彰となります。
兎に角長丁場で、私は10時10分に列に並びましたが、表彰が終わり会場を出たのは19時15分!
頭にはビッグ バンドの演奏がぎっしりと詰め込められ、パンパンのビッグ バン寸前の状態になります。
実況中継のように文章を書き連ねていくと1冊の本のような長文になってしまうので、表彰結果も交えながら主だった出場校を紹介していきます。
授与される賞は、奨励賞、優秀賞、ベストスイング賞、ベストサウンド賞などの各賞、後援・協力・協賛している団体や企業の賞、兵庫県知事賞、神戸市長賞とランクが上がっていき、
グランプリは神戸市長賞となります。
チームに与えられるこれらの賞とは別に個人賞としてナイスプレイヤー賞があります。
更に、個人に与えられる最高の賞としてバークリー音楽大学賞があり毎年1~2名がその栄冠に輝きます。
中ホール参加校にも水戸短期大学附属高校に優秀賞と名古屋青少年ビッグバンドにベストパフォーマンス賞が授与されており、レベルも高い中ホールだったようです。
大ホールの1部7校では、トップバッターの愛知県立尾北高校OPEN HAERT JAZZ ENSEMBLEだけが優秀賞です。
高砂高校も演奏したハイメンテナンスが良かったですね。
ソロ演奏の途中で後ろのメンバーが交代をするという手際のよさが光っていました。
第1部の出場校を拝見して気が付いたのですが、女性ドラマーの多いこと。
ドラミングは皆を引っ張る為、正確なリズムとテンポが命。
繰り返しを得意とする女性はけっこう多いので向いているのかもしれません。
それともその学校では男性より女性の方が迫力あるのかも^^)
1部が終了して30分ほど休憩があるので外へ出て昼食。
道路を渡って直ぐにあるラーメン屋へ。
暫らく並んで、店内に流れるジャズを聴きながら食したのは涼風麺で、ザル蕎麦のようにたれを付けて食べる冷やし中華麺。
生中が激安の280円だそうですが、終わるまでガマンです。
再入場は、切り取られたチケットを見せればOK。
昨年は2部が始まる前に再入場できましたが、戻ると13時15分からの第2部が始まっており、2組目の名古屋市立工芸高校・工芸ハイソニックジャズオーケストラの演奏中でした。
演奏中は入ることができず、ロビーのモニターで鑑賞です。
情感溢れるラ フェスタは会場で聴きたかった。
このチームは協賛企業の富士通テン賞を頂いていました。
第2部は出場校のレベルが高く、賞を獲得したバンドがいくつかありました。
聴き逃した2部トップの名古屋のブルーボーンジャズオーケストラはベストスイング賞。
まだ歴史の浅い兵庫県立国際高等学校HOPPIN`NOTEは神戸市教育委員会賞と甲陽音楽学院賞のW受賞です。
ガーシュインのアイガット・リズムでトロンボーンのソロ演奏が○。
コンポーザーが踊りながら指揮していたのが印象に残る、ノリノリの演奏でした。
黒Tシャツ・首に赤タオルの和歌山県立日高高校・Hidaka Big Bandはベストサウンド賞。
音がはっきりしていてメリハリの利いたサウンド。
2部ラストの愛知高校の吹奏楽団にはコンポーザーがいましたが、基礎がしっかりして音が決まっており、ベストパフォーマンス賞。
20分休憩して、ハイレベルのバンドが集まる第3部です。
トップは広島県立福山工業高校・FTHC。
ここにもコンポーザーがいましたが、ビジネススーツで指揮を執る姿はいかにも先生風で、バンドメンバーの衣装とミスマッチでした。
アップテンポの曲に光るものがあり、クラシックのように音が綺麗に揃っていましたが、もう少しジャズのフィーリングが欲しいと思いました。
来年は優秀賞を狙えるように頑張って下さい。
次は京都府立工業高校のマンボウ ジャズ バンド。
ここの指揮者は上下を黒で決め、腕をまくり、髭も生やしていて、イメージにぴったり。
奏者の技量を引き出すような指揮で、演奏も決まって優秀賞を受賞です。
3組目は私が初めて聴く、山梨県から参加の富士学苑中学高等学校のMoon Inlet Sounds Orchestra(今年度から中高一貫校になったとか)。
目の覚めるようなサウンドで、カットゥンランとスネークス2曲演奏後の拍手はそれまでで最高。
女性部長さんのtbソロはフレーズがはっきりしていてアピール度満点。
拍手を浴びての美しい笑顔はプロ風で余裕も感じられました。
綺麗な富士山の麓には美人が揃っているのか、男性も混じってはいましたがプレイヤーは美形揃い。
審査員もこの美貌に惑わされないようにと願うばかりです。
実は演奏後に代表の1~3名が司会者のインタビューを受けますが、この部長さんとasソロが秀逸だった女性が高校生らしからぬ場慣れした受け答えをしていました。
浅草ジャズコンテストでは金賞と浅草賞を受賞し、昨年は大学生とプロバンドをおさえてグランプリを勝ち取ったとか。
神戸が日本でのジャズ発祥の地であることは全国的に知られている(と信じている)ことで、ことジャズに関しては西高東低です。
関東でトップを取ったからといって本場関西で優勝できるとは限りません。
このあと出てくる強豪校を超えることはできず、神戸市民文化振興財団賞を受賞。
次の名古屋市立向陽高校・Seven Sounds Jazz Orchestraはカウント・ベーシーのザヒーツオンが大迫力で優秀賞を受賞。
このあとラストまで3校。
帝京高校・SWINGING HONEY BEESは神戸新聞社賞とJAJE会長賞をW受賞。
シークレットラブのトロンボーン隊が秀逸で、聴衆受けをしていました。
パーカッションとMCも担当する部長さんは、神戸はHotなので全員気合を入れて挑まないと、と司会者に心境を語っていました。
W受賞おめでとうございます。
いよいよ雌雄を決する2校です。
兵庫県立高砂高校ジャズバンド部・BFJOはのっけから難曲に挑みます。
デューク・エリントンのハッピー ゴー ラッキー ローカルで、井村茉由佳さんの唸るようなアルトサックス ソロ。
バックもジャズフィーリング溢れる演奏で応えます。
第28回チャリコンのときを上回る出来栄えです。
ティップ トゥーもハイ メンテナンスも聞き惚れてしまう演奏です。
会場に集まった神戸市民を主とする方、遠方から参加の出場校のメンバー達や応援の方達、今回はマイッタと思ったのではないでしょうか。
それほど優れた演奏でした。
(私のブログ記事、「BFJO 第28回青春チャリティーコンサート(2010.07.18)https://arukuno.seesaa.net/article/201007article_6.html」では彼女・彼達の様子を写真付きで伝えていますので、興味のある方は合わせてご覧下さい。)
ラストはディフェンディング チャンピョンの男子校、甲南高校・ブラスアンサンブル。
コルトレーンのジャイアント ステップスをビッグバンドで演奏するとは思いませんでしたが、曲目なんか関係ないほど迫力1本で押し通します。
肉食系男子の集合体ですから熱気ムンムンです。
ユニホームの白いTシャツには仲間からの寄せ書きがびっしりと書き込まれており、テナー担当君はボディーも大迫力のコンマス(陸悠君)でTシャツの下の方には巨乳と書いてありました。
なるほど最前列から見上げると、巨乳のような胸が揺れています

息もつかせぬ演奏は、片側6車線の高速道路を巨大コンボイ軍団が悠然と走っているような印象でした。
強大な音の波で座席に押し付けられるような感覚を味わいながら、3曲聞かせて頂きました。
ここだけ実況中継風にして、結果は最後に・・。
少し休憩の後ゲストバンドの演奏です。
第28回チャリコンでもゲストで登場した高橋知道さん(ts)が加わったThe Global Jazz Orchestra。
スペシャルゲストには古谷充さん(as)と守屋純子さん(p)。
この方達の演奏は頭をほぐしてくれて、リラックスできました。
古谷さんと守屋さんは中ホールでの講評も担当していていたそうですが、それは先に終了し高砂高校や甲南高校の演奏を聴いていたそうです。
守屋さんはこの2校の講評を担当しなくて良かったと仰っていました。
何も言うことが無いと、プロさえ唸らせる2校の演奏です。
さて審査結果と表彰です。.
高砂高校BFJOが歓喜の神戸市長賞を受賞

昨年も一昨年も兵庫県知事賞でしたが、やっとTopに立つ姿を見ることができました

部長の福山紗代さんは賞状を受けながら泣いていましたが、当方も胸が熱くなりました。
当然、県知事賞は甲南高校。
猪突猛進のヘビー級・甲南ブラスアンサンブルに対して、音の色と技にジャズ心を織り込んだ高砂BFJOが上回ったということではないでしょうか。
ナイスプレイヤー賞は中ホールから3名を含む14名が受賞。
ブラスアンサンブルからは巨乳君を含む3名、BFJOからは坂本穂さん(tp)と吉田春佳さん(b)。
注目のバークリー賞はロビーでの鑑賞となった工芸ハイソニックジャズオーケストラのトランペッターと兵庫県立国際高等学校HOPPIN`NOTEのビブラフォン担当さん。
来年は昼食のタイミングを考えないといけません。
19時15分に会場を後にし、一駅地下鉄に乗り込み、湊川駅で缶ビールを購入し、一人で乾杯

市長賞の受賞おめでとう

来年はディフェンディング チャンピョンとして追われる立場になりますが、BFJOレギュラーバンドの3年生の方はSJF免許皆伝をジュニアバンドに伝授して欲しいと思います。
9月5日の引退まであと僅かですが、どうか宜しくお願いします。
嬉しい1日をありがとうございました。
この記事へのコメント
ケン
ジャズに溢れた1日を過ごされて、満足だった事でしょう。
私のアルトサックスは、時間切れになりそうです。
アルクノ
ケンさんのアルトサックス、一度も聴くことが無く終わらないよう、もう少し頑張ってください。
BFJOのサウンドを聴けば、またやる気が出てきますよ^^
遊子
神戸市長賞、受賞~!
おめでとうございます!
( ^_^)/▼☆▼\(^_^ ) カンパーイ
長時間の視聴、お疲れ様でした。
JAZZは楽に聞けるので、良いですよね
でも、お尻は大丈夫ですか?
聞きたいなぁ~と思いつつも・・(^-^;
仕方なく、最近は車でスイングジャズを聞いてます♪
アルクノ
今年から初の4連覇に向け頑張って欲しいですね。
あまりプレッシャーをかけてもいけませんが。
それほどに今年はアンサンブルとソロパート、選曲も良かったです。
上手に演奏するとかの範疇を越えていたのです!
これを維持するのは大変ですが、秘伝「免許皆伝」の巻物を伝承していくしかないです^^)
遊子さんは車でスイングジャズですか、
車自体がスイングしないように、
気を付けて下さいね^^;
遊子
(  ̄ー ̄)ノ◇ ザブトン1マイ
それともナイス玉?(笑)
アルクノ
ユーモアと筆に磨きをかけ、頑張ります
ミクロ
このままジュニアバンドが受け継いでくれたら
いいのですが・・・
ジュニアのリズム隊がヤバいですね(泣)
ちゃんと頑張ってくれれば・・・
アルクノ
コメントありがとうございます。
秘伝「免許皆伝」を受け継いでいって欲しいですね。
皆が応援していけば、レベルがどんどん上がっていくと信じましょう。
あ
名古屋市立工業高校 BLUE BONE J.O.
第1回から出てます
アルクノ
名古屋市立工業高校の演奏は、昨年も一昨年も拝聴しましたが今年は聴き逃してしまいました。
歴史があるこのSJF、今後の更なる発展を願っています。